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2024年菊花賞回顧 想定外の展開で想定内の結果


◆結果

1着 ○ アーバンシック C.ルメール騎手
2着 △ ヘデントール 戸崎圭太騎手
3着 ▲ アドマイヤテラ 武豊騎手
4着 ★ ショウナンラプンタ 鮫島克駿騎手
5着 消注 ビザンチンドリーム シュタルケ騎手
6着 (消) ダノンデサイル 横山典弘騎手
13着 注 メリオーレム 藤岡佑介騎手
14着 ◎ コスモキュランダ M.デムーロ騎手
16着 消注 メイショウタバル 浜中俊騎手

◆レース雑感

ヘデントール&アドマイヤテラの好走は期待通りで嬉しい

○アーバンシックは血統や馬体重500kg超など不安点もあったのですが結局はルメール騎手が上手く乗って快勝となりました。
展開は先行勢は出入り激しく後方待機の馬で早めに捲っていく馬も出るなど特殊な展開となりましたが、結局は強い上にいい騎手が上手く乗った馬が順当に勝ちました。
ただ、馬体重500kg超で馬券内は結局アーバンシックのみで、やはりルメール効果は大きいでしょう。

ルメール騎手のお手馬△ヘデントール2着。ルーラーシップ産駒キングカメハメハ系で戸崎圭太騎手とは馬自体相性の悪さが予測され、さらに京都開催の菊花賞でテン乗りコースや経験、状況面も不安がありました。

血統や470kg前後の馬体重的には最も本命にしたい馬でしたがそれ以外のマイナス要素がかなりあったので評価を下方修正しました。実際レースでも枠入り前に気性の不安面を覗かせ、馬体重も8kg減で輸送の影響が心配されていましたが結果的には好走しました。
17番枠という難しさもありましたが、騎乗にしても馬にしても頑張ったと思います。最後は勝ち馬を目標にする競馬ができたものの届かない内容でした。
しかしドゥレッツァスターズオンアース、今回のアーバンシックルメール騎手の騎乗の見事さを見てもキングカメハメハ系はルメール騎手と相性が良くそもそも主戦騎手だったわけで、ルメール騎手なら体力の消耗も抑えつつ末脚を伸ばしアーバンシックともっと良い勝負できた可能性を考えてしまう所があり、アーバンシックもルメール騎手でなければ今回ほどのパフォーマンスを出してない可能性が高いと思うので、勝ち負けできたように思えました。

3着武豊騎手▲アドマイヤテラ
これも難しい展開の中をさすがの騎乗勝ちに行った結果の3着で、展開次第では僅差だった2着との逆転はあったかもしれませんが、これが精一杯にも思えました。
上位3頭の中では馬の絶対能力や適性も考えると難しい展開の中で最も好騎乗だったと思います。適性的に期待が持てるものの瞬発力、スピード面には不安を抱える馬なので今回の乗り方は展開もありますが持ち味を活かす期待通りに良かったなあと思います。しびれました。これと同じような競馬を13着注メリオーレムにはやってほしかったです。あと14着◎コスモキュランダ。

4着★ショウナンラプンタは実は本命にするか迷った馬でもありました。しかし、馬体重が重く、この馬体重で本命にするならば、地力で勝るコスモキュランダ、アーバンシックらの方がいいように思えたので落とし、結局コスモ、アーバンにしました。しかし4着とはいえ期待した力を見せてくれたのは良かったです。

5着には京都のきさらぎ賞で良い内容のレース実績があり、馬体重理論でも500kg以下で軽い消注ビザンチンドリームが健闘。
4~5着馬は2~3着馬と差がなく、大健闘だと思います。今後にも改めて期待が少し持てそうになったのが良かったです。
ビザンチンドリームも上がり最速ですが3~4角で先行勢が下がってきたことで不利を受けており、それがなければもっと上位もあったと思います。

ダノンデサイルは不利もあるがここでは向かなかった、コスモキュランダにはがっかり

6着(消)ダノンデサイルは好スタートを決めて好位で競馬をしかけたものの、その後は難しい展開もあり、持ち味を出せずに終わりました。とはいえ直線では外を回して脚を伸ばしており、騎乗や展開次第で上位があったかもしれませんが、やっぱりダービーの内容的にも菊花賞は合わないというのが今回当たったような印象です。3角で下がってから最後の直線外に出して伸びてきたものの、ビザンチンドリームには着順でも上がりでも負けています。
もう少し王道の展開の中で先行して瞬発力で抜け出す競馬ができれば上位もあったかもしれませんが、やはり少しここは合ってなかった印象も残りました。

14着◎コスモキュランダは難しい展開についていけなかったという印象です。上位人気馬で最も安定しているかと思いましたが、結果的にはアルアイン産駒だから小回りでないとという安易なイメージで考えた人が当たる結果になりました。
複雑に馬が出入りする展開や、勝負所で垂れてくる先行馬が後続を邪魔する展開の影響などもありますが、コスモキュランダはもう少し上手く立ち回れるチャンスはあった方だと思うので、ちぐはぐで中途半端な内容が残念でした。

16着消注メイショウタバルは控える騎乗から途中から上げていきましたが、結果的には馬体重含めここでは向かない馬だったという印象。

展開的には最初はエコロヴァルツ(9着)がハナを取りにいったと思えば、スローとなり、途中からピースワンデュック(15着)メイショウタバル(16着)らが正面スタンド前で位置を上げていき、その時にエコロヴァルツピースワンデュックが接触するシーンがありました。
エコロヴァルツは距離不安でここでは消しましたが、4コーナーでも不利があり可哀想な点もありました。

レースの内容、展開自体は良くも悪くも見応えがあったが、結果的にはルメール騎手が乗ったら期待値爆上げの現代日本競馬には複雑な感想

メイショウタバルが控えたことで、一連の展開が誘発されたのかもしれませんが、好走した馬や騎手を見ずにレース内容だけを見たら見応えがあって面白いレースだったと思います。

ただ、最終結果的にはあまりにあっさりとルメール騎手のアーバンシックが勝ち、前走までルメール騎手が乗っていたヘデントールとアドマイヤテラが2~3着に来たのを見たら、ルメール騎手とノーザンファームの強さ萎える所がありました。
アーバンシックも元々強さを持っていましたが安定感はない馬で、もちろん成長もあって強くなっているのも大きいでしょうが、ルメール騎手が乗るとここまで強くなってしまうとは、スワーヴリチャード産駒が菊花賞を勝ってしまったというのも含め、親ガチャというか騎手&生産者ガチャの影響力が大きい現代日本競馬の現実も改めて感じてしまいました。

こういうのを見るとあの馬やあの馬にもルメール騎手が乗ってたらもっと勝ちまくれたのになあ~みたいなことを考えたりしてしまいます。

馬券的にはコスモキュランダとアーバンシックを軸にしつつ、片方来なかった場合3連複も少し買ってたことでなんとか収支プラスになりました。
しかしコスモキュランダが飛んだ時には終わったと思いました。

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