けん玉ペアルーティン"LAB=01"を振り返る【コイル男の行方は?】
はじめに
こんにちは、Xenonです。最近、寒くなってきたおかげで、猫が一緒に寝てくれるようになりました。最高。
先日、2024/11/08~11/10にかけて、「第66回農工祭」が開催されました。我らが農工大でいちばん大きな学祭で、我々「ジャグリングサークル@jug」もステージ企画に参加しました。
例年の@jugの農工祭ステージは、現役生のみで作りますが、どうしてもやってみたかったんです。ペアルーティン。後輩たちにお願いして、出させてもらうことになりました。
先にご覧いただこうかな。こちらです↓
で、せっかく初めてペアルーティンを仕上げたわけです。経験して思ったこととか、どんな風に進めたとか、そういったことを残しておこうかなと。
正直に申し上げますと、私自身が後で読み返すために書いておりますが、例えば
・ペアルーティンを作りたい!
・学祭用ルーティン、または一般向けルーティンの作り方を知りたい!
みたいな方が読んで、多少なり参考になるようにしたいところ。頑張ります。
ペアルーティンを作るに至った経緯、作り方と実際の出来、その他盤外戦術の順にご紹介しましょう。よろしくおねがいします。
チーム結成からルーティン構成まで
きっかけはいつも「音源」
私がルーティンを作るとき、いつも曲を先に決めます。今回も例に漏れずそうでした。
今回は"LAB=01"という曲。平沢進好きな方ならご存知かな……?
残念ながら公式アカウントは音源を公開していないのですが、原曲を聴きたい!という方は、どうもこっちの方に歩いていくみたいです↓
"LAB=01" P-MODEL
BPMは151と早め(個人的けん玉の適正BPMは140~145)。だいたい2分半の長さ。ヴォーカル2人が別々の歌詞を同時に歌っているところから、ペアルーティンに向いているのでは?と感じた。
これまで、きちんとしたペアルーティンを作ったことは無かったのですが、ペアに対する憧れだけは現役の頃からずっっっっとあったんですよ。でも、ジャグリングの文脈でけん玉をやってる人って、めっちゃ少ないですよね。@jugでけん玉メインの人は私が初、同期にも後輩にもけん玉の人はおらず。あ、後輩はいましたが、皆半年くらいで消えました(うち一人は転生してシェーカーやってますが。シェーカー楽しんでるっぽいからいいや)。
でもね昨年、入ってきたんですよ。けん玉経験者。のちにNeonさんと呼ばれるようになる彼女ですが(名付けたくせに他人事みてぇな書き方だな)、なかなかパワフルな方でして。糸なしけん玉の成長速度がえげつなくて、新人戦女子部門は3位だったし、今では私が持っている技の大半はできるようになっているし。正直もう私の3年学祭より上手いくらいの実力はある。当然彼女は優秀だとして、私がクソザコなだけ説はある。 てなわけで、早速打診してみたわけです。私がメインでルーティンを考えるし、短めの曲だし、お互い忙しいのを念頭に作るからと伝え(方や兼部しまくり+レポート課題出まくり、方や博士課程、忙しくないワケがないのである)、少し考える時間はありつつ、了承いただきまして。やったーペアできるじゃんと嬉しく思ったものの、さて後には引けなくなったぞ、と。
(……で、この後8月に「じゃぐりサマー」なる大会があって、抽選で枠を勝ち取ったにも拘わらず、怪我で棄権した話が挟まるのですが、詳しい話はいいや。までも、この大会のために、チーム技を考える時間が一旦ストップした、という影響はあったことを補足しておきます。)
ポイントは「学祭ルーティン」であること
さて、実際にルーティンを作り始めたのが10月。本番までおよそ1ヶ月。ルーティンを作る時間として「1ヶ月」は短いと思います。2ヶ月は欲しいかな。はじめの1ヶ月で原型を作って、残り1ヶ月で通しながら修正、が理想だと思います。
なので、この短期間でルーティンを仕上げるためには、何かを諦める必要がありました。今回は「難易度」です。こいついっつも難易度諦めてんな。
そもそも今回は、一般のお客様もたくさんお見えになる(だろう)学祭ステージ。いくら難易度の高い技をやっても、伝わらないことの方が多いでしょう。だったら、いっそのことエンタメに寄せてしまおうと。
ルーティンの中で「ジャグリングじゃない部分」を大事にしようと思ったわけですね。
ただねぇ……"LAB=01"って、2分半しかないんですよ。実際にルーティンを組み始めてから、「ジャグリングじゃない部分」ってそんなに作れなくない?となりまして。それに、「糸のある普通のけん玉」しか知らない人には、我々の技は目新しすぎるなぁと感じました。ならいっそ前に曲を足して、そこでけん玉の動きの紹介……じゃないけど、お客様の目を慣らしながら「ジャグリングじゃない部分」を存分に魅せてやろうじゃんよ、と。
そこで見繕ってきたのがこの曲。ゲーム"Portal 2"の挿入曲です(どのシーンの曲だ……?Co-opプレイ含め全クリしたはずなんだが)。探すときの条件が「"LAB=01"の雰囲気からそう離れない、ちょっとメカメカしい雰囲気の曲」かつ「1分くらいで自然に区切れる曲」といった感じでした。そう思うと完璧な選曲では?
そして我々、思い切りました。この "Reconstructing More Science" で出てくるけん玉の技、なんと「もしかめ」と「サイドスパイク(けん先に玉を刺す技)」しかありません。カンタン。むしろこれで拍手来たらスゴくね?と思い、敢えてこういう構成で挑みました。
その分、「ジャグリングじゃない部分」はしっかり詰めたつもりです。
ところで、だいたいのルーティンって、板付き(演者が舞台で静止してから曲が始まる)じゃないですか。そこを今回は敢えて曲入り(曲がかかってから演者が入場する)にしました。で、魅せたかったのが「道具の配置」。
他の道具の方にも共感いただけるかと思いますが、ルーティン中に増やしたり入れ替えたりする道具をどこに置くかって、結構悩ましいポイントで。かと言って、凝った道具の配置にすると設置までに時間がかかり、会場が冷めてしまいます。大会ならむしろ緊張感が高まって良いのですが、今回は学祭ステージ。会場が冷めるのは避けたいところ。
だったら、道具の配置もパフォーマンスに組み込めばええやん、というのが1曲目のコンセプトでした。ものすごく重々しい曲に合わせて、一つひとつ玉を配置していく。ちょっとシュールですが、それゆえキマればクールに魅せられるだろう、と。入場から退場まで一貫してキャラを作れるのも良いところです。
で、そのままの雰囲気で"LAB=01"に入るとちょっとギャップで風邪ひきそうだったので、間に寸劇を挟んで、世界観は保ちつつ温度を"LAB=01"に合わせる、という工夫をしました。
結果、全体の長さが4分に。「曲が短い」という話はどこ行ったんだ……まあ結果、トリにふさわしいボリュームになったということで、ここはひとつご容赦を。
それに、"Reconstructing More Science"で「『一般的なけん玉』っぽい技を、動きや曲、衣装で新鮮に魅せる」というツカミが十分できるので、その分"LAB=01"で暴れられるというものです。これまで掘ってきたマニアック技を、何の躊躇もなく2分半に詰め込めます。
という文脈を共有したところで、各パートの意図などを振り返ります。
パート別・ルーティンの構成振り返り
立ち位置の共有方法
今回、ペアルーティンを作るにあたって、立ち位置の共有のために「座標」を導入しました。テンキーみたいな感じで、
こんな座標を用意して、お互いの立ち位置を共有しました。
……ペアルーティン作ったことある人たちって、どうやって立ち位置共有してるんだろう。今回は思いつきでこんなものを用意してみたけど、もっと合理的な方法があるのだろうか。実際、Neonさんも慣れるまで時間かかってそうだったしなあ。
それはさておき、このnoteでも、今後丸付き番号が出てきたら、この座標のことを指すと思ってください(例:「②に移動」「⑧で待機」など)。
1曲目:重々しく、メカメカしく、それでいて典型的。("Reconstructing More Science")
前述の通り、この曲では「もしかめ」しかしませんでした。私はルーティンを作るとき、「1番まではトラディショナルな動きを見せて、マニアックな技はそれ以降にする」ようにしています。お客様の中には、その道具をほとんど知らない方もいますから、まず「この道具はこうやって使いますよ~」と伝えます。言い換えれば、お客様それぞれの中に「型」を作るわけです。そして、後半でそれを「破る」。これがオイシイのです。笑いとか感動とかって、予想や期待を良い意味で裏切られたときに生まれるでしょ?
1分間で動きはこれだけ。できるだけシンプルにしたつもりです。
実は最初、私とNeonさんの役割は逆だったんです。私が玉を配置して、Neonさんがもしかめをする、って感じで。でも、本番2週間前の通し練習で、逆の方が良いと言われました。というのも、玉を配置する側の人、かなりシリアスに、バチバチに、クールにキメることができるのですが、この後の寸劇パートで、私の方がむしろボケに近い役なんです。当初は「さっきまでバチバチにキメていた奴が急にコミカルになった」みたいなギャップを狙っていたのですが、それがノイズになって「Xenon側がどんなキャラか分からない、キャラが迷子になっている」と。それなら、徹頭徹尾クールなキャラ(という設定)のNeonさんに、玉の配置役をお願いしようとなりました。
本番、このパートでいちばん良かったのは、「最後に腕を下ろすタイミングがバッチリだったこと」です。もう一度見返してほしい。マジでバッチリだから。
実はココ、あまり明確にタイミングを決めておりませんでした。「何となくこの辺」みたいな感じ。そのうえ背中合わせな立ち位置、互いのことは見えておりません。マジで空気読んだだけ。動画編集中にニマニマしちゃいました。
反省点……というか、もっと頑張れたかもな点は、「玉を配置するタイミングやポーズ」です。別にNeonさんの動きがダメと言うつもりは毛頭ない(むしろ格好良いよね?)のですが、でももっと頑張れたなと。
より正確には、「私の頭の中で描いた映像通りではなかった」と言うべきでしょうか。もっとキメてほしかったし、もっと音に合わせられただろうし、特に⑥から⑧に移動するとき、白衣バッサァしながら方向転換してほしかった。ロングコートをバサァと翻すみたいなやつ、格好いいじゃん?見たかったなぁ。
あと、「もしかめの魅せ方を工夫できなかった」のも、反省です。Neonさんの玉配置に注目してほしいからあまり目立つ動きができないとはいえ、もうちょっとあったろ?良い動き。爪先の向きとか、姿勢とか、もしかめに入るときの動きとか、多分詰めればもっと良いものができた気がします。
寸劇:ネジを回して曲をかけよう。
玉に刺さったけんを回して、あたかもオルゴールのネジを回しているかのような動き。巻いて巻いて巻いて、さあ曲をかけよう。
寸劇って、スベると地獄みたいな雰囲気になりますよね。ギリギリウケて良かった。
この動きは、"LAB=01"の入りの音から着想を得ました。クレッシェンド気味にメーターが上がるような音から始まるので、そこで「浮かせない『きりもみ(玉に刺さったけんに回転を加えて浮かせる技)』」をしたいなと思っていました。しかし、板付きでいきなり「きりもみ」から入るのがあまりにも至難の業だったため、前に音と動きを足すことに。そう、実は1曲目は、「きりもみの前に動きを足すために、それより前に別の曲を足して動きを増やそう」という発想から足すことになったのです。
"LAB=01"のイントロの音を鳴らすためにきりもみをするなら、「きっとこのけん玉は回すと何らかの音が鳴る装置なのだろう」という設定が生まれ、それならネジを巻く動きでもしようかと思いつきました。
動き出しのタイミングは全部SEきっかけ。SEが鳴るまでに次の動きの構えをしておき、SEが鳴り次第動く、といった形でタイミングをとりました。意外とどうにかなった……?
良かったのは、「ちゃんとウケたっぽかったこと」。観に来てくれた後輩などに感想を尋ねたところ、「ちゃんと面白かった」との評価をいただいたので、まあ良かったのかな?
惜しかったのは、「"LAB=01"の入りの音に、私の最後の動きが被ってしまったこと」。おかげでNeonさん焦ってますねコレ。ホンマごめん。首をかしげるモーションが1回少なければ、普通に間に合ったような気がします。
焦らせたせいで、肝心のきりもみも不発になってるし、その後も「どうしよう……」みたいな顔させちゃってるし。何やってんだ先輩。
2曲目:@LAB18の研究員たち。("LAB=01")
ここからは長そうなので(ここまでも長かったか?)、引用で示した振り付けで適宜区切りながら進めていきます。
1番2番はソロパート多めで作りました。ここは1けん1玉パート。
冒頭、2人とも1けん1玉の状態なので、Neonさんが私に玉をパスしちゃうと、私の手元は1けん2玉の状態になってしまいます。なので、目立たないようにこっそり、ジーンズのポケットに玉をしまっています。
(余談ですがこのジーンズ、EDWINの「エルシャダイコラボ」のジーンズでして、普通のポケットの少し下に、追加でもう1対、それも深めのポケットがついています。便利~!)
Neonさんのソロパートのこだわりは、機会があればご本人に語ってもらうとして、私の1けん1玉ソロパートは「不思議」をテーマにしました。マジック灯台からひっつき虫、びっくりの連続で胃が痙攣しそうですが、尺が短いので仕方ない……のか?いつもはびっくりするような技はなるべく連続させないようにしているのですが。
……いや仕方なくないな、ちょっとびっくりが過ぎる。反省。
その後の二人で同時にキメる場所も、私がやや先行してしまったせいで、タイミングがずれています。むむむ、ままならない。
さらにその後、遠心力で移動するパートも、なんだかバラバラです。あまりキレイじゃないかも。
とはいえ、練習ではポケットに玉が入らなかったり、(バルーンコートに慣れておらず)マジック灯台ができなかったり、成功率はそれほど高くないパートだったので、大きなミスなくクリアできたのは良かったです。
この辺りから技がマニアックになってきて、けん玉プレイヤーにすら名前が伝わらない可能性が出てきました。技を作ったら名付けたうえで公開してくれ。主に過去の自分よ。
"小皿忍者"は、皿持ち(大皿に乗せるときのけんの持ち方)をしながら小皿側で玉を保持する技です。けん玉の格好は月面着陸のようになります。これに、左手で持った玉を大皿に添えて腕をクロスさせると、"Xenon's Cross"になります。自分で名付けておいて恥ずかしいなこの名前。
例によってNeonさんのソロパートはご本人に解説していただくとして、私のソロパートは「1けん2玉の紹介」を意識しました。一応。
最初に2つ玉があることを示し、さんざん見せたもしかめ系統の技から入り、体のあちこち玉を通すこともできますよーと見せ、オリジナル技で〆。やっぱり尺が短いので、やりたいことを詰めると、こうなっちゃいます。でも1番のソロよりは良いかな。
で、解説は本人に任せるとか言っておいてアレですが、Neonさんのソロパートがめちゃめちゃ良かったです。「道具の紹介的側面は僕がやるから、存分に暴れていいよ」と伝えたところ、私もできないようなトスやら接続やらをモリモリにしてくれました。ウレシイ。本番少し崩れて全貌をお見せできなかったのは残念ですが、本当に凄かったんだよ?キメもXenon's Crossの形に対応させて、1けん2玉灯台の形にしてくれて、構成力の向上を感じました。ウレシイ。だってめっちゃキレイじゃない?けん先と中皿に玉がある状態と、大皿小皿に玉がある状態が、対になってるの。すごいよね。
そして移動、シンクロの後、"LAB=01"では最初の大きなキメ。ここもそれぞれのけんの状態が左右対称になるように組んでみました。超絶お気に入りポーズその1。サムネにもしました。後で思ったけど、だいぶサブウェイマスターみがあるよね、このポーズ。全然意識してなかったけど。
ただ、せっかくポーズが格好いいのに、その前のシンクロがあまり上手くいきませんでした。お互いに[34]で崩壊しかけたせいで、タイミングが合わなかったのでしょうか。とは言え、落とさなかっただけマシ。
ものすごく仰々しく避雷針をするだけの19秒。
実は当初、Neonさんへの負担を考え、私の1けん3玉ソロパートにする予定でした。しかし、1けん3玉の練度・難易度・一般ウケなどを考慮したとき、良くても「すげぇ~」止まりになる予感しかしませんでした。だったら、二人で面白いことした方が「ぅおお!」となるのではなかろうか、と。せっかくのペアルーティンですし。
何回か練習した感じ、成功率は五分といった印象でしたが、練習の途中で「私の体でキャッチの瞬間を隠せば、たとえ失敗しても手刺しでごまかせるのではないか」ということに気づき、そのリカバリーの練習もしておきました。
やっててよかった、ごまかす練習。
まぁ決まらなかったのは確かですが、見せたいものは伝わった気がするし、大きく崩れもしなかったのでヨシとしましょう。ヨシ!
個人的に、ペアルーティンといえば「パッシング」だと思っているのですが、けん玉においてパッシングの技って多分そんなに無いんですよ。いや、あるにはあるのですが、2けん2玉どうしでやるパッシングが恐らく主流で、1ヶ月もないくらいで実現可能な、簡単なパッシングは見たことがありません。でもパッシングはやりたいしなぁと思い、とりあえずできそうな技に挑戦。正直、4分間の中でいちばんクオリティが低いのがココです。
トスから逃げ続けた結果がこれ真面目にトスに向き合うべきだったな?お前調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?と、メイン盾もお怒りのことでしょう。やるかぁ、トス。
ハーフシャワーに至っては、あれハーフシャワーと呼んでいいんですか?ダメじゃない?見返して悲しくなっちゃいました。精進します、ホント。
突然の低クオリティパッシングの後、そこそこ頑張ったシンクロパートが来ます。作ってるときはそれなりに苦戦しまして、なかなか構成が決まりませんでした。ただ、我々らしい(「私らしい」の方が適切?)技であるところの"水面"や"エアスラッシュ"、中皿持ちの動きなんかも入れられて、結果的にはお気に入りの動きができました。欲を言えば、もうちょっと軌道の形やタイミングを合わせたかった。私の手癖に合わせて作っちゃったかな……と反省です。
(補足:"水面"は、左右交互にアンダージアームしながら、手と皿から真上に軽く玉を上げる技。"エアスラッシュ"は、大皿から上げた玉の下に、左手を通す技。"スタンプ"は"手渡し大皿"とも。左手で大皿に玉を置く技。ただし"手渡し大皿"よりは勢いよく玉を置くのがミソ。)
動きのタイミングは歌詞で合わせるように決めていたのですが、ひとたび遅れをとると、復帰が難しいんですよね、この合わせ方。もっと良い方法があったのでしょうか。ペアルーティン詳しい方、どうかご教示ください。
そして最後のキメ。超絶お気に入りポーズその2。実は、ルーティンを組み始めて最初に思いついたのが、このエンドポーズでした。めっちゃ格好良くないですか?私は好きです。ちょっと長崎がチラつくけど。
タイミングがきちんと揃ったので、とても満足。
……ところで、お気づきでしょうか。
ノードロでした、私。ミスはあったものの、ドロップはしませんでした。やったぜ。
と言いつつ、避雷針とかハーフシャワーとか、私が原因のドロップはいくつかありましたが。ごめん。
盤外戦術(衣装・設定など)
統一感のある衣装って、やっぱり楽しい
ルーティンを語るうえでいちばん大事な「技」や「動き」のお話は、もう存分にいたしました(ここまでで1万字……?)。でもごめんなさい、まだ足りないんです。「衣装」の話が。
……まぁ、今回はそこまで凝っていませんが。
今回、過去の反省から、曲を決めた後、技より先に衣装を決めました。ボディ系の技など、衣装に大きく影響されますからね。で、大枠としてまず出てきたのが白衣。だって"LAB=01"だぜ?ラボっぽい衣装にしたいじゃん。幸い我々は農工大生、用意せずとも自前の白衣があります(学科によるか?)。
2回目(だっけ?)の練習で、早速白衣を着て練習してみました。裾は長いものの、意外と動ける。けど面白くない。白衣って、ボタンを全部かけて着るのが普通なのですが、そうするとマジでただの白い人。もはや給食当番。
じゃあ不本意ながら……と開けてみたら、まぁ素敵。ターンするたびに裾が広がるので、見栄えが大変よろしい。その分ボディ系や足下系などは難しくなるのですが、やらなければ良いだけの話。白衣警察からはブチギレられること必至ですが、そう危ないのネそんな事分かってるってば。
あとは白衣の中身ですが、お互いの私服を鑑みて、目を惹く赤いポロと無難な青ジーンズで合わせることに。ハッキリした色味で、普段着の組み合わせにしては割と衣装めいて見えるのではないでしょうか。
衣装が決まったので、今度は「道具」です。今回は白黄の「きぞけん」で統一。玉は、持ち合わせがいずれもツートンで、ごちゃっとした印象を受けたため、バルーンコートをしました。色はメタリックブルー。一応黄色のバルーンも買ってはみたのですが、ブルーの方が見栄えが良かったので、こちらで。ジーンズと被る恐れがありましたが、意外とちゃんと目立ってくれました。
ここまで使った色は白、赤、青、黄。ちょっと色数が多いかもなぁと思いましたが、トーンが近かったおかげか、そんなにごちゃついて見えなかったので、これで良かったのかなと。むしろポップで楽しげな色味でした。
キャラクター無くして構成なし
これまた細かなお話。「設定」です。
今回は、あえて深くは考えませんでした。いつもは妄想が先行して勝手に設定が膨らんでいくのですが、今回はペアなので、すり合わせの手間を考えて自重しました。
とはいえ、漠然と「こんな感じなんだろうな」という設定はあって、
・二人は「@LAB18」なる工学系研究所の研究員
・Xenonはちょっとお調子者だけど、やるときはやるタイプの人
・Neonは終始クールで、だいたいのことはきっちりこなす人
・けん玉に見える道具は、ネジを回すと音が鳴る、なんかよくわからないけどたのしい装置
みたいなイメージです。どちらが先輩か、あるいは二人は同期なのか、その辺すら決まっていません。別に決めなくていいかなって。
……ふと思った。ガチガチに設定を固めたチームルーティン、そのうちやってみたいかも。ちゃんとストーリー仕立てになってるようなやつ。
いつもは基本的に、ルーティンごとの自分のキャラを固めてからパフォーマンスに臨むようにしています。キャラを決めると、細かい所作も変わってくるんです。例えば、楽しげでノリノリな曲なのに、最後めっちゃしなやかに礼をしていたら、違和感ありませんか?おしゃれでしっとりした雰囲気なのに、技が決まるたびにガッツポーズしていたら、違和感ありませんか?
だから、今回はそういう違和感が出ないように、最低限のキャラ付けだけして、あとは気楽に臨もうと考えていました。今回のコンセプトは「とにかく負担を少なく」だったので。むしろその分、キャラクターに遊びというかゆとりがあって、のびのびパフォーマンスできたような気がします。何なら寸劇パートは、練習で通すたびに違う動作をしていたくらい自由でした。
これくらい緩めに固めるのが、気楽でいいのかもしれませんね。今回の学びです。あーでもガチガチにキャラ固めたルーティンも作りてぇなぁ。どうしよ。
おわりに
ここまでお越しの皆さま、本当にお疲れ様でした。たとえ飛ばし飛ばしだとしても、ここまで読もうという気概がすごいです。長らくお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
さて、だらだらと振り返ってはみましたが、いかがでしたでしょうか。結構いろいろ考えながら作っていたんだなぁと、我ながら不思議な感覚です。やったらたったの4分なのにね。
チーム、楽しかったなぁ。かなり「軽くしよう」という意識で作ったので、本当ならもっとこってりしたチーム演技も作れたんでしょうけど、これでも十分な歯ごたえだった気がします。良い経験でした。また作るかと聞かれれば、ネタがあるなら作りたいところですが……それに現在、博士後期の2年なわけで。来年のこの時期は博論で大忙しなわけで。そうでなくともこの春は就活なわけで。さすがに難しいかなぁ、悲しい哉。
まあ、またチームやりたくなったときとかにでも読み返して、何かプラスをが得られればこれ幸い。もし私以外の人が読んで何かプラスを得られたならば、これ以上の幸福はございません。自分で書いといてアレだけど、何もなさそう……あったらこっそり教えてください。
次はどんなルーティンを作ることになるんでしょうね。密かに進行していた、お気に入りのアーティストの曲でルーティンを作る脳内スタンプラリーも、もうスタンプを押す場所が思いつかないくらいには押せたので、何か良い出会いがあればいいですね。どうせなら「まだ触れていない系統」の曲でやりたいなぁ。SOUL'd OUTもヒラサワも良いんだけども。東方もアンテもネクロダンサーも良いんだけども。やっぱりいろんなキャラクターをね、演じたいのですよ。オススメの曲があったらぜひ投げてください。
……いかん、また長くなる。ここで切ります!次回があったら嬉しいね!
ありがとうございました!それでは!A bientôt!