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物流業界は人件費削減が進む

コロナの影響により、世界でサプライチェーンを中国や新興国から現地に呼び戻すような動きが見えてきていたり、(例:GAPなど)Ecomの広がり、持続可能性イニシアティブへの注目の高まり、ロジスティクス業界の急激な変化を促しています。

このNote記事ではデジタルツール、プロセス自動化、自律走行技術が、物流事業者の業務効率の向上、コスト削減、顧客のニーズの変化に世界中でどのように貢献しているかを分析します。

物流におけるデジタルツールの普及が進む

物流クラウドコンピューティングへの投資は、世界の企業にとって最優先事項となっています。下記サーベイに参加した企業の62%は、今後5年間にクラウドサービスに投資する計画をしていると回答。物流業界もこの流れに乗っており、ICTおよびコンピューターサービスへの支出は2016年から2021年にかけてほぼ倍増し、1426億(USD)までに膨れ上がっています。

「ボイス・オブ・ザ・インダストリー」デジタル調査今後5年間に予定されているデジタル投資(2021年版)

クラウドコンピューティングサービスは、データトラッキングと蓄積能力を向上させ、データ分析の分野における重要な競争力になるため、物流業者にとって非常に魅力的なソリューションとなるでしょう。何よりもこのサービスを利用することで、物流業者は顧客に利用量や時間などの実績に応じて料金を課すことができます。また、クラウドベースのサービスは管理およびコスト負担が軽減されるので一石二鳥なのです。

プロセスの最適化

テスラやAmazonが急速に進めている輸送・保管業界における自動化・ロボット化ソリューションの統合は、プロセスの効率化とスピードアップ、そして人件費の削減に貢献します。先進国で起こっている高齢化などによる、
深刻な人員不足と、パンデミック時に非接触型インタラクションの必要性が上昇し、物流企業による自動化の導入が加速しています。

過去5年間を見ると、物流会社の総コストにおいて、人件費は大きな割合を占めていました。ところが最近、下記のデータにある通り、
人件費の割合は2016年の約33%から2021年には29%に減少した。
この減少は、特に倉庫業務において顕著であり、
倉庫ロボットやドローンなどの自動化ソリューション、
遠隔操作への転換が米国などで進んでいます

出典:統計データより (USD)

ラストワンマイルデリバリー

近年、世界のEcomの利用量は急増しており、無店舗型小売にシフトする人が増えており、ラストワンマイルサービスの需要が高まっている。
2014年から2021年の間に世界の商品とサービスを含む、電子商取引はおおよそ3倍以上に拡大し、小売価格は9.5兆ドルに達しました。
2025年には、新興国市場の成長に後押しされ、13.4兆ドルの市場に達すると予測されています。

消費者がラストワンマイルデリバリーサービスを重視する理由は、
スピードと低コストが大きな理由です。
米国や欧州でフェデックスやUPSなどの既存企業が成長する一方で、
新規参入する企業も数多く見られます。
例えば、PiggyBeeとSmartBoxは、クラウドシッピングのような革新的なビジネスモデルで業界を破壊している新興企業である。

ピギービーはモノを運ぶ人とモノを運んでほしい人を結びつけるプラットフォーム。モデルとしてはUberやAirbnbに近い。フェデラルエクスプレスとかUPSのような既存の物流業者ではなくて、人と人をマッチングするサービス。Uberがタクシーの代替、Airbnbがホテルの代替ならピギービーはフェデックスの代替となるサービスだ


Smart Box

とこのように物流業界では無人化が進んでいる。
その背景にはコロナや各国の物流量増加、
そしてEcomの進化によるより速いデリバリーの必要性である。
日本は深刻な物流業界の人員不足、社会の高齢化が進み、
早い法規の改正、ヤマト社が自滅した価格引き下げによる運送業界全体の人件費安という立ち向かう必要のある大きな壁がいくつか存在する。
海外のテクノロジーを受け入れ、政府は法規改正に立ち向かえるのかがキーとなる。


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