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ニコワンを楽しむ;1 Nikkor 18.5mm f/1.8の分解・清掃

おつかれさまです.

安価で入手したNikkorレンズをコンパクトなカメラで活用しようと,Nikon 1 V1ボディを導入したのだが,やはりコンパクトなカメラにはコンパクトなレンズが欲しくなり,1 Nikkor 18.5mm f/1.8を安価で手に入れた.35mm換算では,焦点距離が18.5x2.7=49.95mmとほぼ50mm となり,標準レンズの画角になる.ボケが楽しめるレンズとして評判らしい.

入手した個体は,外装に若干のキズがあるものの,AFの動作や絞り羽根の動作等は問題ない.ただひとつ,後ろ玉にカビが生えており,これが気になる点である.

レンズの分解

このレンズはエンジニアリングプラスティックが多用されていて,電子回路基板やフレキシブルケーブルもあるため,分解には気を使う.

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マウント側から攻めていきます.

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マウントを固定している3個のネジを外します.特に固く締められてはいませんでした.

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次々とネジを外していくと,外装のプラスチック鏡筒が外れます.

マウント側からは,これ以上攻められないので,フロント側に回る.

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まずは,両面テープで貼られている銘板を破らないよう慎重に剥がします.私は金属製のピンセットを使って剥がしましたが,キズを作ってしまいました.プラスチック製のピンセットを使うべきでした.

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さらに銘板の下のプレートも剥がします.これも両面テープで貼られています.

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ちょっと乱暴ですが,プレートにある穴にピンセットを差し込みました.

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無事にプレートが剥がれました.

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ネジを3本外すと,前面の鏡筒が外せます.絞りユニットが現れました.

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外側の3個のネジを外して,ユニットごと外します.このときに調整用の金属スペーサーの取り付け位置がわかるようにしておきましょう.

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さらにネジを3本外すと,後ろ玉が露出しました.レンズクリーナーを使ってカビを落としました.

結局のところこのレンズの場合,レンズのクリーニングをしたければ,マウント側から攻める必要はなく,フロント側からアプローチすれば良いのが後からわかった.

まとめ

なにしろこのレンズの分解に関して,参考にすべき情報がほとんどなく,文字通り手探りで作業を進めた.振り返ると,無駄な作業も多かったが,レンズのカビ落としと清掃をするという目的が達成できてなによりである.接着剤や両面テープが使われているプラスチック製のレンズは,キズをつけずに復元するのが難しいというのが正直な感想である.

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Nikon 1がディスコンになって久しいが,レンズ交換式で非常にコンパクトなこのカメラシステムは,今日でも魅力がある.なぜか,じわじわと愛着がわいてくる.

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Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F1.8, SS1/200, ISO100, JPEG撮って出し
背景がしっかりボケて良い感じですね.

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Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F14, SS1/30, ISO720, JPEG撮って出し
絞ると,背景にもピントがあってきちゃいます.

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夜の東京駅
Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F1.8, SS1/30, ISO720, JPEG撮って出し

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本所吾妻橋からみた隅田川と駒形橋
Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F1.8, SS1/60, ISO1600, JPEG撮って出し

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Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F2.8, SS1/160, ISO800, JPEG撮って出し

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Nikon 1 V1, 1 Nikkor 18.5mm f/1.8
F1.8, SS1/30, ISO560, JPEG撮って出し

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