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『再読だけが創造的な読書術である』を1年後に再読しよう
『再読だけが創造的な読書術である』を読んだ。
タイトルだけを読むと読書系ハウツー本のように思えるが、中身は論理的でもない、ぐちゃぐちゃな構成で、筆者が思いついたことを書き散らかしているような本である。Amazonレビューを眺めていると「同じようなことが延々と述べられている」「筆者の出張が全く検証されていない」というような内容が散見されるが、的外れもいいところだと思う。元々この本は「役に立つ」読書術を紹介する本として書かれていないだろうから(タイトルがミスリードを生んでいる感じはあるが……)。「再読」というテーマに対して、筆者が考えたことを様々な本と絡めて書き散らす本である。役に立つことを目的として読む本ではなく、本の広大な世界を楽しむための本である。
私も一時期は「読書術」と名のついた本を片っ端から読んでいたが、「役に立つ読書」というものに興味を失くしてからは、好きなように読書を楽しんでいる。仕事の役に立てるとか、知識を身につけるとか、そういった目的で本を読む気力が無くなってしまった。
この本を読んでから、改めてKindleのライブラリを見返してみると、「この本ってどんなこと書いてあったっけ?」と思うような本がチラホラあった。そのうちの一つが『パーティーが終わって中年が始まる』だ。今年のはじめくらいに読んで、noteに記事も書いた。丁度他のphaさんの本を読んでいたこともあり、久々に読み直してみたらこれまた面白く読み進めてしまって、結局2/3くらい再読した。
この本を最初に読んだのは今年の6月くらいで、復職した直後くらいだった。そこから半年間が経過した。半年の間に自分の中の思考や価値観が微妙に変わっていき、それに伴って本を読んだ感想も微妙に変わっていた。これが再読の面白い点だろう。同じ本でも、読む時期によって異なった読書体験ができる。
私のKindleライブラリには現在242冊の本がある(漫画含む)。これだけ本があるのなら、新刊なんか買わずに今持ってる本を再読する方が、出費を抑えつつ豊かな読書体験を楽しめるのでは?と思ってしまう。しかし、『再読だけが完全な読書術である』の著者・永田希さんは『積読こそが完全な読書術である』という本も出している。つまり、再読だけでなく、積読も積極的に行わなければならない(?)。
一時期は積読を減らすべく本の新規購入を控えていた時期もあったが、読書量がガクンと落ちてしまった。自分の人生から読書を手放さないようにするなら、本に対する出費には目をつぶるべきだろう。何だかんだ、本は安い。しょーもない飲み会に参加して5,000円払うならば、新書を4冊買う方がよっぽど良い。
これからも、本をいっぱい買って積読して、同じ本を何度も読もうではないか。