コンビニ兄弟４　著：町田そのこ

　今日の為に１、２、３と読み直しとけば良かった。でもそう言うまわりくどいことはせずに、コンビニ兄弟テンダネス４を読み終えてしまった。今回は離婚した夫婦が門司港店の近くに嫁の方が別れて一人暮らしをするって話しから始まった。夫婦や家族の在り方について書かれている。そして三彦との縁があった所でこのお話はお終いだ。導入にコンビニの外側の人を書いてまずは一呼吸。

　そして、コンビニで働いてたウクレレこと高木の友情を掘り下げてコンビニ内の事も描いてくれていた。アル・パカッションくんと言うアルパカを模したゆるキャラがテンダネスの公式キャラクターに決まり、九州を代表するアイドルグループの采原或るがデザインしたものとして中に入る人をオーディションすると言う形で高木がもうコイツしか居ないと今回初登場のキャラクターの秋吉舞人が登場するのだ。

　ヒーローになりたい。そう豪語する舞人は戦隊モノが大好きだ。大人になっても日曜の午前中に放送される戦隊モノのシリーズを見て決めポーズを取っているような男だ。もちろん身体は鍛えている。作業療法士として働くまっすぐな青年だ。モテるのだが長続きしない。ヒーローオタクだった舞人が本当の意味でヒーローになるまでを描いている。

　帯に書いてある通りだ。真面目なひとが報われますように。軽快に語る展開に時々笑かされながら今回も二日で読了してしまった。

　これまで１、２、３で高木くんはどんな登場をしていただろう。そこを吟味して読めなかったのがもったいない所だ。どうしてウクレレ君なんだったっけ。もう図書館に寄贈してしまって手元に無いんだよな。でも面白かった。高木君の過去と秋吉舞人との友情が眩しかった。そのこさんありがとう。

　以上