幸福日和(しあわせびより) 著:盛田隆二
園田花織は出版社で編集総務をしている25歳。ファッション誌の創刊が迫り、残業は増える一方だったが、大手メーカーに勤める営業マンとの結婚も決まり、充実した幸せな毎日を送っていた。だが、挙式の直前、相手が女性問題を抱えていることを知る。悲しみにうちひしがれる花織を新雑誌の編集長・白石は、やさしく包み込んでくれるのだった。妻子ある男との恋に落ちた花織の心情を通して、「女の幸福」とは何かを追求した、万感胸に迫る恋愛傑作長編。
本書は、『本の旅人』に二〇〇五年十二月から二〇〇七年七月まで連載されたものです。
とある。雑誌に寄稿できる作家さんって凄いよな。又吉直樹さんも毎日新聞の連載で『人間』を書き上げてたけど、書く時に大まかなラストは用意して置いて書いてるのかな?
締め切りと、それまでに書く分量。そして読者を飽かせないストーリー。やっぱり、文芸賞に応募して入選して、仕事が入るようになって、その後もその期待に応えて行く。作家ってのは文章を書くのが好きな人、読むのが好きな人、ただそれだけじゃない。観察力や記憶力や描写力。特に、この小説は医療の知識と食事の知識は満載だった。
ただ、私が初めて読んだ盛田隆二さんの本、『ささやかな永遠のはじまり』がこの『幸福日和』を改題して文庫化されたものだったのだなと言う事で、ストーリーはわかった上で読み直したような感がある。
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