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星を掬う 著:町田そのこ
いやぁ〜、圧倒的な筆力だったなぁ。三日かけて読んだけど、最後は一気に読まされてしまった。
パン工場で働く、DVに悩まされてた主人公の千鶴はラジオに母との唯一の思い出を綴った作文を提出する。賞金10万円と聞いて応募しただけだったが2位の5万円に当選するのだった。そこからラジオを聞いたリスナーから育てのママの事だと知った芹沢恵真が投稿者の千鶴に会いたいと言うオファーがラジオ局にあって会う事になる。グループホームのデイサービスを利用する母は若年生認知症を患っており、同居する事になるのだが…
今回は女性のキャラクターばかりだが、みんな心に傷を負っていて、それが時間と共に癒されて行く物語だった。
自分を捨てたと思っていた母親だったが母親にも事情があってすれ違う仲で溶けて行く記憶を星を掬うようにしてお互いを支え合う関係にまで持って行く町田そのこさんの筆力に脱帽だった。
読後、いい余韻に浸っている。
次は『うつくしヶ丘の不幸の家』だ。これで町田そのこさんはコンプリート。いやぁ、本当に凄い作家さんだ。
以上
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