アイネクライネナハトムジーク 著:伊坂幸太郎
いやぁ〜参った。所々まだ消化し切れてない部分があるが、ミュージシャンの斉藤和義さんとの共作で生まれた伊坂幸太郎さんの恋愛作品群になってるみたいだ。少しずつ、話しが絡まっていてパズルのような仕立てになってるのは伊坂幸太郎さんの真骨頂であるけれど、だからか一度読んだだけでは追いつかない関係性が各章に潜んである。
あとがきで伊坂さん自身が書いてるけれど、殺人犯や超能力者など居ない恋愛だったり出会いだったり別れだったり子供だったり結婚だったり、ボクシングだったりがほっこりと描かれていて読んでて純粋に楽しかった。殺人犯や超能力者などがいつも出て来て楽しみ難いと言う人にも楽しんでいただけるのではないかと伊坂さん自身があとがきに書いている。
アイネクライネナハトムジークとは小さな夜の曲と言う意味で小夜曲、セレナーデと言われるモーツァルトの曲だ。斉藤和義さんが男女の出会いについて作詞してくれないかと伊坂さんに打診し、作詞はできないですけど小説ならと書いたのが最初のアイネクライネだったみたいだ。それが斉藤和義さんの曲の方ではベリーベリーストロング〜アイネクライネ〜となってそれがシングルカットされる記念になって書かれたのが次のお話のライトヘビーと言うお話。三人仲良しの友人達が夜飲み歩いたあと、斉藤さん100円と言うおじさんのところに行って、それぞれの心境に合わせた斉藤和義さんの曲の歌詞を流してくれると言う不思議な出店の所で斉藤和義さんの曲の歌詞を何度も引用している。こんなに引用して大丈夫か?と思っていたがシングルカット記念だからわざと大きく引用していたのだ。
それから、次々と主人公は入れ替わり、最後のナハトムジークでは時系列まで遡り、素敵なエンディングへと向かって行く。
なんだ、私が好きなテイストの小説も書けるんじゃないか。伊坂さん。こう言う話をいっぱい読みたいんだよ。これだけじゃなくて恋愛小説も書けるなら書いてくれよ伊坂さん。そう思った次第である。
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