「何か」を続けるということ。
感染症の問題で、
2月以降ほとんどの国内外のイベントが中止になっています。
「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2 2020”開催中止が発表」
https://www.famitsu.com/news/202004/09196346.html
先日もこのニュースが流れて、
ゲーマー特にいわゆるスプラ勢界隈では大きなショックを受けていた。
わたしは出場予定はまったくない一人の視聴者でしかないですが、
2019年NPBを楽しんだ一人として、
今年の開催を楽しみしていたのでとても残念です。
日々チーム、個人で研鑽を積んで、
出場を目標していたプレイヤーの皆さんはわたしなんかとは比較にならないほど落胆されている人も多いでしょう。
気持ちはとてもわかります。
それでも、
「同情なんてされても…」という気持ちにもなる方もいると思います。
わたし自身、
サッカーで大きくモチベーションを失ったことがあります。
何度も。
わたしの経験談することで、
「何か」の一助になることを願って、
書きたいと思います。
(身バレを防ぐために、
いつ頃の出来事なのかはぼやかしてます。
その点はご容赦ください。)
まずはじめに、
わたしが通っていた学校には、
男女共にサッカー部がありませんでした。
入る入らない以前の話で、
そのスタートにすら立たせてもらえませんでした。
遠くには学校とは別のサッカークラブがありましたが、
現実的に通える距離じゃありませんでした。
今ではほとんどの学校にありますし、
女子年々増えて来てます。
2011年に、
なでしこジャパンがW杯優勝するはるかに昔の話ですし、
男子が92年にプロ化しJリーグが開幕した後、
その間のことだと思ってもらえば、
想像しやすいでしょうか。
サッカーについて知っている人はもちろんそれ以前よりもいましたが、
まだまだ少なかった状況というのは、
昨今の「eSports」の流れに似てるかもしれません。
そんな状況ですので、
サッカー部を作るためには、
学校の先生や生徒たちに魅力を知ってもらうことから始めないといけません。
プレゼン資料をサッカー雑誌などを参考にして作り、
掲示板に貼り啓蒙活動して、
少しでも興味を持ってくれた人には作り込んだ冊子を渡してました。
そのためにバイトしてパソコン買って、
一から勉強もしました。
海外のスーパープレイを自ら編集して、
試写会をしていかに面白いかを説明…、
お読みいただいてる通り、
サッカーをする暇がないほど時間を費やして、
やっとなんとか
先生と必要な部員を集めることに成功しました。
男子だけでなく、
女子も同時に作りました。
当時かなり珍しかったと思います。
両方を巻き込むことで盛り上がってくれて、
実現可能になったと思います。
もちろんバカにされたりして、
モチベーションを維持するのは大変でしたが、
サッカーが好きなのは変わらなかったですね。
しかし、
わたしはその後大きな怪我をしてしまい、
引退するしかなくなります。
あれだけ苦労して設立したサッカー部でプレイできない。
さすがにこれはショックが大きかったです。
設立する時に、
バスケット部も同じく部員が少なく、
わたしが掛け持ちする事で、
設立するのを応援してくれる条件になっていました。
そのためあんまり休まずにオーバーワークした末の怪我でした。
もちろん彼らは悪くない。
わたしの責任です。
引退決めるのも苦しかったですが、
引退した後にテレビでサッカー観戦するが好きだったのが、
はじめてつらかったです。
完全に離れて、
違う道に進もうと思ったことも何度もありますが、
やっぱり気になって見てしまう自分がいました。
サッカーにはなんの罪もない。
少し時間はかかりましたが、
マネージャーとしてサッカー部として関わることになりました。
自分が立ち上げに関わった責任ももちろん感じていましたし、
投げ出すわけにはいかない。
部活のみんなや同級生などが、
マネージャーになることを推してくれたのも大きなかったです。
彼彼女たちはそうなるのを待ってくれたのだと思います。
今でも心から感謝しています。
わたしはキャプテンではありませんでした。
運動神経がいいやつに任せようとはじめから決めていて、
実際そうなりました。
マネージャーになった時に、
キャプテンになる話も出たんですが、
断って裏方に徹することにしました。
彼ら彼女たちがグラウンドで走っているのを見ていると、
うらやましくなることがないかと聞かれたら、
それは嘘になる。
今でも思います、
うらやましいと。
それでも自分にできないことをできる彼彼女たちを素直に認めらるようになって、
尊敬する気持ちが年々強くなってますね。
それから数年経ち、
学校をすでに卒業して、
サッカー部の後輩の様子を聞くのが密かな楽しみの一つでした。
そんなある日、
大きな災害がその地域を襲います。
犠牲者もたくさん出ました。
どう考えてもサッカー部どころじゃない。
影響が長期化し、
様々なところで殺伐としていました。
わたしもサッカーのことを考える暇もなく、
色んな人を支援するので精一杯でした。
時間が経って少し回復して、
日常を取り戻した時に、
学校内で部活を存続するのは難しいので、
外でフットサル部を作るので手伝って欲しいと。
できればなコーチーをしてくれないかと頼まれました。
自分が作った部活が無くなってしまう悲しさ、
後輩たちがサッカーを熱望してくれている嬉しさ、
すでに卒業しているわたしがそこまでしていいのか…
と複雑な気持ちもありました。
そこまで複雑になるくらい自分はまだサッカーが好きで、
サッカーにまだ関わっていられるのが嬉しく、
彼らの打診を受けることにしました。
卒業した後は、
1人の観戦者として見るだけでしたが、
一年に200から300試合は見ている自信はありました。
サッカーのフォーメーションの本などは趣味とした何十冊も読んでいました。
ただフットサルは人数もルールも大きく違うので、
チャレンジではありました。
サッカーとフットサルは同じようでやっぱり違います。
ゲームで言えばシューティングゲームとしては同じですが、
ソフトとしては別のゲームをやっている感覚に近いです。
当初は災害から生活そのものを取り戻すのに苦労して、
集まることすら出来ないのも多く、
わたしもいつも練習に関わることは難しいので、
ビデオで撮影したのを見て、
それを見ながら反省会などをしてました。
指導経験はそれまでゼロ、
どのように言語化して伝えるか、
年齢の差、
競技の違い、
プレイヤーが抜けたり入ったり、
様々ハードルを乗り越えながら、
みんなで日進月歩でチームを作っていくのは本当に楽しかったです。
数年くらい経って、
地域の小さいカップ戦に優勝した時はサッカー人生の中で一番嬉しかったです。
そんなことを繰り返すうちに、
色んな人と知りあいになり、
フットサルの大会を手伝って欲しいと言われました。
実は仕事でイベントの運営などをしていた時期があり、
そのノウハウを提供して欲しいと。
当然スポンサーとかがいるイベントじゃないですし、
全員がボランティアです。
ここまで来たらわたしできることならなんでもサッカーに関わりたいと思っていたので、
とてもありがたいお話で、
すぐに引き受けました。
昨年2019年の秋くらいからずっと準備を進めていて、
今年の春に開く予定だった大会は中止をするしかなくなりました。
半年の準備がダメになりました。
本当に悔しいですが、
仕方がないです。
安全第一です。
予定を立てることすらできませんが、
いつか開催するのが目標です。
人によってポジティブな話と思う人と、
ネガティブな話と思う人に分かれるかもしれません。
でもわたしが伝えたいのは、
なにかを好きなるというのは、
人の奥深いところに関わるんじゃないかと思うんです。
そこから離れようと思っても簡単には切り離せないと。
わたしも離れようと思えば、
離れられるタイミングはいくつもありました。
もちろん無理してずっと関わり続けるのが必ずしもすべての人にとって正解とは限りません。
そこから距離をおくのが必要場合もあるでしょうし、
わたしはそれを否定しませんし、
むしろ距離をおくことが、
あなたにとって「好転」を意味することを願っています。
わたし個人の経験に戻すなら、
書いていない嬉しいこと、
悲しいこと、
やっててよかったこと、
辞めたいと思ったこと、
書ききれないくらいあります。
「必ず」これからもあると思います。
一度や二度じゃないと思います。
本当になにかを好きになるということを、
簡単には選べないように、
好きであることをやめるのは簡単じゃないと思います。
いつも楽しいかって言えばそんなことはないです。
つらいことももちろんある。
それでもやっぱりなんらかの形で関わっている。
家族や友人と一緒じゃないですかね。
喧嘩したりしながらも簡単には離れられないものです。
昔読んだある本の中に、
「いくら準備しても問題は選べないけど、
問題に対する態度は選べる」
という意味の事が書いていました。
わたしはこの考え方がとても好きです。
どんな状況でも、
選ぶことを求める厳しさと、
どんな過程や結果でも、
選ぶことそのものを尊重する自由さの
どちらもある。
わたしがやってきた事が、
正しいとか誠実なんて全然思わないですが、
少なくとも、
どういう態度を選らぶべきかは、
わたしなりに考えてきたつもりです。
もちろんすべてにおいて、
しっかりできたかは自信はないです。
結果が出た後でさえ、
誰にも正解がわからないことはたくさんあります。
「いつか大会を開催したい」
という目標をそのままできるかわかりません。
これまでも、
わたしが目標していたものがそのまま形になったことは、
ほとんどありません。
今回はサッカーにしぼって書きましたが、
仕事でも同じですね。
それぞれの目標(問題)に対して、
どのような態度で関わるかが、
その人なんだろうと思います。
誠実にと思う人、
自分らしくやろうと思う人、
楽しもうとする人、
誰かのためにやろうとする人、
自分のためにやろうとする人、
周りの目を気にする人、
どれも正解だろうし、
それらのどの態度もその人なんだろうと思います。
誰かにとっての正解が、
あなたにとって正解とは必ずしも言えないでしょう。
ひとつだけ言えるとしたら、
どうか、正解を導こうとする、
その時のあなたを大切してほしい。
最後にわたしの好きな言葉を引用して締めたいと思います。
生物学者で有名な福岡伸一さんの著書
「ルリボシカミキリの青」
のまえがきにこんな言葉がある。
「大切なのは、
何かひとつ好きなことがあること、
そしてその好きなことがずっと好きであり続けられることの旅程が、
驚くほど豊かで、
君を一瞬たりともあきさせないということ。
そしてそれは静かに君を励ましつづける。
最後の最後まで励ましつづける」。
長くなりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
改めて、
「何か」の一助になることを願っています。
うぃすです。 noteなら気軽に続けられそうなので、 はじめてみました。よろしくお願いします。 趣味はサッカー、映画、読書、ゲーム。 twitter https://twitter.com/wysforspl