未来九月号

訳もなくグリーンピース缶屠る悪天しばし口内に置く

燻されて燃える花の香飲み込みし一つ目巨人の故郷を思う

愛らしさ詰め込みしものに白い下着履かせ懐かせ女というもの

蓋付きの水槽の中閉じ込めた炎未だ山を海を見つめる

シックスティーン未満しっぽがふたつある馬駆け抜ける校舎、ひかりの

動物の香りの満ちる口内を真水で濯ぎ花々で満たす

生活も戦争であると聞こえしかクサカゲロウは葉に食い下がる


※曲れる谿の雅歌

いつも選歌ありがとうございます。

#短歌
#詩

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WataL
ポエム、詩、短歌などを作ります。 最近歴史に興味があります。