シェア
街を女性下着で塗りたくってカラフルにする小人 地球人だよと灰皿はティッシュを殴る 赤くない…
あの子達、将来はみんな巨人なのよ 女が指さす方角は天空とあまり誤差がない 怒涛の鎮痛剤責…
咲いていない花は咀嚼を殺して人目を盗む 貝殻詰めの缶には不都合なみなしごが同居する夜 そ…
なくてもいいと告げられたユートピア 三日前の満月は水面で塞ぎ込んで悪態を呟く そこに降る…
捻ったうなじを肩甲骨と共に超越する 可動域はカタルシスと分かたれているか 文脈は主語のない…
重力に勝てない精液 重い身体を力学的に演算し 組み替える脳内は女性用下着で埋まる 明日伸…
ふつつかなスピンをして止めた量子 観られたら変わるという不確定な言語系 コンビニの稲荷寿司ですら定型を持たない 光速で移動する分裂にカオスと名付けるのは早い 確定を拒否る男女交際は、それで真実に近い 太腿の露出合戦に勝利する一握りの女 どんなに離れていても、もつれる関係を維持 ビーカーに滴下した水滴はフラクタルに広がる 世界は不確定で成り立っている 晴れと褻は観測して初めて決まる 生足ミニスカートの裾はその境界かも知れない 日常の隣には非日常が付随している 気がつかない連中
理想を薄く延ばしてレジャーシートに 三人でするピクニック 本当はマーメイドも来るはずだった…
「を」に免じて許す「より」は 塊の分子構造が気になって、ガラス瓶を 美意識の高い散歩道 ラ…
踊りを放棄した単語たち したたるように枡の底 白濁した人形と共に近所の火事に きっぱりとし…
千円札の企みと表札の土下座を果物として扱う ネットショップは際どい語句に価格を付け 温めた…
やだよ、と融解直前の形容詞は言う 蜃気楼に言い訳を放つ善福寺池でボートは転覆し 濡れた単勝…
やる気あるのか釘 きょうの定食は逆光 素振りに消えるマーチのように鬱病のエコバッグはロケッ…
入れ知恵が神々しい蜜柑の最期 テンポよく転がる国産便器 父母の時代に行っても机一つない 利便性の蜃気楼 暗渠を流れる用水 稲光もそこそこに内海が狂った 獲物は半魚人 哲学を小脇に 在りようは様々な寺さえなければ 田園は沈黙し大正の音楽大音量 みずからを静かに引き取る きみはいまインタビューを拒んでいる 夕暮れの街角でなにもしていなかったね? せめて走ってるふりでもすれば上等だった もう遅い、きょうはコンビニ食になる、30分費やしたから 長考は身体に悪い 医者も言っただろう