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2018年4月 Various Artists / The Greatest Showman Original Soundtrack

 映画のサウンドトラック(以下、サントラ)がオリコンの週間アルバムランキングで1位になる事は非常に珍しい事で、今回紹介する映画『グレイテスト・ショーマン』のサントラがこの度1位を獲る前は、あのアナ雪のサントラが1位を獲っていたので、3年9ヶ月ぶりの快挙という事になる。また、実写映画のサントラとしてはエミネムの映画『8Mile』以来なので、実に14年9ヶ月ぶりの快挙だ。

 実はその快挙を知ってから映画を観に行ったのだけれど『そりゃー売れるわ』ってほど曲がとにかく良い。ストーリーの面白さや、各出演者の演技も素晴らしいのだけれど、やはり曲が良い。調べてみると、作詞・作曲を手掛けたのはパセク&ポールという2人組の作曲家チームで、こちらも大ヒット映画『ラ・ラ・ランド』のサントラでほぼ全曲の作詞を手掛けた2人との事。とにかく全ての曲でフックになる素晴らしいメロディーがあって、要所要所でシーンを印象付けるという役割をきっちり全うしている。

 この映画の話は恐らく1800年代の事を描いていて、服装や建物などはその時代のものなのだが、歌われる楽曲が全く違和感無く現代的でハッとした。それは映画の冒頭で歌われる『The Gratest Show』が聴こえてきた時にすぐに気付いた。1800年代に鳴っていなかったであろうビートが鳴っているのだが(当然クラップ音などはあっただろうけれど)、それが描かれている時代とシーンにピタっとハマっていていて違和感なく聴ける。しかも刺激的でカッコいい。他の楽曲でも現代的な浮遊感を持つ『Rewrite The Stras』や、マイケルよろしくな『Come Alive』など多種多様で全部良曲。

 よく『1枚を通して聴けるアルバム』という言葉を聞くが、このサントラはまさに映画のストーリーやシーンを思い出しながら1枚通して聴きたくなる素晴らしい‘アルバム’である。

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