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音楽の(演者ではない)仕事をしています。

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最近の記事

ウォシュレット問題

公衆のトイレ(個室)に入った時に、たまに便座の後部に水滴がついている事がある。 どう考えても前に入ってた人のウォシュレットの跡なのだが、本当にこれやめてほしい。ウォシュレットするのは勝手なのだが、ちゃんと拭いて欲しい。 知らないおじさん(かどうかは別として)のシリアナを経由した水滴が自分に触れるなんて、潔癖症じゃなくとも嫌なはずだ。なぜそれをそのまま放置しておけるのだ。バカなのか? ほんとうに困ったものだ。

    • 所属

      自分は常にどこかに所属していながら、所属しきれない感覚をずっと持っていた。大袈裟に言えば、小学生くらいの頃からそうだったのかもしれない。明確に言葉としてそう考えていた、というよりは、あのモヤモヤした感覚はこれか、と後になって気付くやつだ。 特に高校の頃なんか顕著で、自分は1年生の頃から塾に通っていたので、仲の良い友達達の放課後の輪にはなかなか参加できずにいた。 大学も、仲の良かった人達がみんなでやろうとする時にバイトで参加できなかったり、仕事を始めてもそうだ。何かそのグル

      • ストックとアウトプットの間の扉

        何かをアウトプットする、となった時につい退屈なものになりがちな癖を直したい。 自分の頭の中には色んな経験や知識などのストックがあるはずなのに、それがいざ自分がアウトプットしようとした時にスルッと出てこない。 そこには扉というか壁というか川というか、そういうモノがあって、なかなかパカっと開いてくれない。”それ”と”これ”が自分の中で曖昧になっていないと出てこないのかもしれない。”それ”と”これ”と分けている時点でダメなのかも。 例えば音楽で言うと、これまで本当にたくさんの

        • 磯山さやかさん

          オードリー(の特に若林さん)が好きで、テレ東の「あちこちオードリー」を観ていたら磯山さやかさんが出ていて、特段ファンです!というわけでも無く、とはいえテレビでの彼女の立ち振る舞いや、高田先生とのラジオでの押し引きの巧みさに「すごいなー」とおもっていたのだが、それが確信に変わった。いや、とにかく好きになった。 一緒にナイツも出ていて、ナイツとオードリーのやりとりが割と長めにあって、その間自分は「磯山さんが、グイグイ出てこないといいな」と思っていた。ここで自分を魅せようとするタ

          積読本

          怒涛のように本を読む期間と、全く読めなくなる期間と、差が激しい。 常に読みたい気持ちはあるのだけれど、例えば何かの本を読んでいる時につまずくと(読んでいてつまんない、とか)そこからパタっと読まなくなる。 つまらないと感じるものを無理して読むのは好きじゃない。無理に読んでいると、全く頭に入ってこないし、読む行為自体が嫌になってしまう。 この本欲しい!と思った時には、後になって忘れるのも、万が一手に入らなくなるのも嫌なので、すぐ買うようにしている。そして今、まだ読んでいない

          積読本

          2021年3月 宇多田ヒカル / One Last Kiss

          約1年ぶりのレビューはやっぱりこの人。 この人やっぱり、歌詞においても天才だと思う。 「初めてのルーブルは なんてことはなかったわ」これで始める歌詞というのは、才能のある人にしかできない。私だけのモナリザに出会ってたから、っていう理由で、あのルーブルを「なんてことない」と言い切る事で、そこに私だけのモナリザ(あなた)への思いの強さが読み取れるようになっている。 「寂しくないふりしてた まあ、そんなのお互い様か」という歌詞にしても、寂しい+相手への理解 or強がり、が読み

          2021年3月 宇多田ヒカル / One Last Kiss

          2020年4月 宮本浩次 / 宮本、独歩。

           53歳にしてこの勢いである。88年のバンドデビュー以来、約30年もの間、紆余曲折ありながらもバンドとして走って来た男が、このタイミングでソロアルバムをリリースするという事の凄さ。53歳にして更に進化していこうという姿勢に脱帽である。しかもそれぞれの音に挑戦と初期衝動、根底にある歌の強さが同居していて、どの曲も”宮本浩次”である。  エレカシを感じる「ハレルヤ」が冒頭を飾りつつも、初のソロ作品として発表された「冬の花」で自身のルーツの一つである歌謡曲も作れる所を見せつけ(こ

          2020年4月 宮本浩次 / 宮本、独歩。

          2020年3月 GEZAN / 狂(KLUE)

           盆踊りとか阿波踊りに代表される、ほぼ同じBPMでひたすら踊り続ける神事は、トランスミュージックとかテクノのパーティーと同義だと思っている。疲れ果てるまで踊って意識が少しぼやけてきたあたりから、悦楽を覚えながら神とか先祖とか現実の目に見えない何かと一体になっていく作業なのではないかと。だから音楽って、映画とか読書とかと違って、人間の根源的な部分に訴えかけるエンターテインメントだとも思っている。  GEZANの最新作「狂(KLUE)」は上記のように、ずーっと同じBPM(全曲B

          2020年3月 GEZAN / 狂(KLUE)

          2020年2月 Endless Melancholy / Fragments of Scattered Whispers

           「いつだってこの人がプッシュする人は間違いがない!」っていう人いません?私にとってのそれはラッパーのSEEDAなんです。昔からSEEDAのブログをずっと読んでいて、名前の知らないラッパーが出てきて、その人の曲を聴いてみると本当にかっこいい。いつだってそうだった。まだ音源をリリースしていない頃のSALUや、SUSHIBOYSのFARMHOUSEなど枚挙に暇がない。そもそもSEEDAはDJ ISSOと2人で『CONCRETE GREEN』というコンピシリーズを制作し、その中から

          2020年2月 Endless Melancholy / Fragments of Scattered Whispers

          2020年1月 Furui Riho / Floating feat.K-over

           やっぱり出会う時は出会うもので、必死こいて新しいもの探したりしても、それはまあ現れてくれない事の方が多い。よく行くライブハウスのスケジュールを見ていた時に、今となってはどうして目に止まったのか覚えていないのだけれど、Furui Rihoというシンガーソングライターの事を見て、色々と音源を掘り下げてみたらいい曲が多くて、早速そのライブハウスにライブを観に行ってみた。  ライブを観てて驚いたのは、歌が少し語りになる部分と通常の歌唱部分が不自然になる事なくスムーズに自由自在に(

          2020年1月 Furui Riho / Floating feat.K-over

          2019年12月 宮本浩次 / Do you remember?

           一生交わる事が無いと勝手に決めつけていた。というか交わるなんて想像すらしてなかった。自分が心底愛するシンガーとギタリストが、まさか一緒に曲を作ってくれるなんて思ってもみなかった。しかも良さを引き出し合いまくってるときた。お互いリスペクトし合ってるのが手に取るようにわかる。  エレファントカシマシの宮本浩次と、Hi-Standard/Ken Yokoyamaの横山健がタッグを組んだというニュースを見て、本当に嬉しかった。宮本浩次のメロディーメイクと魂の歌、横山健の疾走感と極

          2019年12月 宮本浩次 / Do you remember?

          2019年11月 THE METERS / The Complete Albums

           先日たまたま建築家の堀部安嗣さんという方のトークイベント『堀部安嗣 音楽(ドラム)を語る』に参加した。そもそもこの方を知らずに参加した自分の不勉強は恥ずべきなのだが、このイベントにとてもハッとさせられたと同時に、何かとても共感する事が多かった。堀部安嗣さんは建築家なのだが、音楽、特にドラムがすごく好きな方で、ご自身の建築事務所にドラムを置いて、設計の合間にドラムを演奏しているとの事で、紹介する音楽も”この曲のこの部分のドラムが良いんですよね”という話が多く”そういう音楽の偏

          2019年11月 THE METERS / The Complete Albums

          2019年10月 Ellen Doty / Come Fall

           Kan Sanoさんが好きだ。「だったら彼のアルバムを取り上げろや」が正しいツッコミなのは承知の上で別の作品を取り上げます。私の古巣であるHMVのオンライン企画「無人島 ~俺の10枚~」にKan Sanoさんが2度目の登場をしていて、やっぱり好きなアーティストが無人島に持っていきたいと思っている作品は当然気になるわけで、その中に今回紹介する作品があった。  このEllen Dotyというシンガーはカナダ出身で、2014年に「Gold」というアルバムでデビューし、本作「CO

          2019年10月 Ellen Doty / Come Fall

          2019年9月 King Gnu / 飛行艇

           この人達、絶対に天下獲りにいってると思う。頭良い人がしたたかに、しなやかにやるように。以前この連載で、このバンドはドーム公演ができるバンドだ、という旨の想いを書いたが、その言葉が信憑性を帯びてきたように感じる。King Gnuの新曲「飛行艇」は、イントロから観客の歓声とスタジアムロックよろしくなギターリフ、サビでは”命揺らせ 命揺らせ”というアジテーションと盛大なコーラスワーク。全編に渡ってバンドのグルーヴがもうギュンギュンしてる。余談だが、中盤手前くらいのサビ→2Aメロに

          2019年9月 King Gnu / 飛行艇

          2019年8月 SCARS / THE ALBUM

           2006年にリリースされて、その後の日本語ラップシーンに絶大な影響を与えたにも関わらず、長らく廃盤状態で中古市場でも高額な値段がついていた伝説のアルバムが遂にCDとしてリイシューした。そもそも2006年という年は大豊作の年で、SCARSにも所属しているBESのいるSWANKY SWIPEの「Bunks Marmalade」、同じくSCARSのメンバーであるSEEDAの「花と雨」、MSCの「新宿STREET LIFE」、韻踏の「TRASHTALK」も2006年にリリースされて

          2019年8月 SCARS / THE ALBUM

          2019年7月 Furukawa Sarah / Soloom/again

           相変わらずこの連載をしてて思うのが、自分の耳の遅さである。音楽好きを自称しているならば、良い音楽はそれが世に放たれたタイミングで知っておけや!といつも自分を責めている。なのに、はっ、これいい!と思ってリリース年を調べると3年前年とか。もう音楽好き失格。音楽好きとして「恥の多い生涯を送って来ました」状態だ。そしてまた御多分に洩れず、今回もとあるライブでたまたま観た"Furukawa Sarah"というシンガーソングライターの歌声に完全KOされて、最新リリースを調べたら2018

          2019年7月 Furukawa Sarah / Soloom/again