On the bottleneck
花束のために皮膚を切り売り。
血塗れの祝祷を届けたい午前零時。
死ななければ我慢できることなんてそう多くない。
耳元に明かす秘密も底を突いて。
道路脇に果てる灰まだらの毛皮が口を利いた。
無意識の痙攣が発現して叫ぶ。
不具合も不都合も不透明に不可解に不寛容。
強烈な不快感に喉を鳴らす。
近視の隔膜で疎外されて螺子を回した。
何度も扉をたたく隣人は失望。
木目と蛇目に囲われて還る。
蠕動する質量と体積。
眼球が捻じ切れるほどの理解は示さなくていい。
いつだって嘔吐の結露した内壁に頬ずり。
冷たい針が鼓膜へと堕ちる。
悴む舌と舌を絡めて睦言は要らない。
震えるのは過去のせい。
踊る穢れ澱の小人。
拍動と直に結ばれた嫌悪。
乱高下する情緒に絞殺されて。
あらゆる赤が視界を埋め尽くす。
死後硬直の食い縛り。
光の絶えた液晶に映る。
心霊は液化して隘路を伝う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?