2024年9月 ④ 「考えられることはいくらだってある」
雨の日は好きだ。
何もしなくていい気がするから。
静かにまっすぐふりそそぐ雨が好きだ。
鳥が鳴くのは、じきに雨はやむという知らせ。
信じられる何かがあるということはありがたいことだ。
それを杖にもしくは盾にして歩いていけるから。
朝、目覚めた時に思う気持ちは感謝がいい。「気にしなくちゃいけないことは何かあったっけ?」と心配事を探すクセはもうやめたほうがいい。
レモンを絞った熱いさ湯を飲んで。
空は一面グレー。山から湯気が出ているかのよう。
フェンスのワイヤーに水の雫がぽつぽつ。
近づいて撮ればアーティスティックな写真が出来上がりそうな。
上下に浮き沈みしながら飛んでいくツバメ。
一本だけ背の高い穂先がゆっくりと揺れている。
頭のうしろから別のツバメが前へとまっすぐ飛んでった。
今度は二匹が前からうしろへ。
考えることはこれらでいいんだ。
怖いという気持ちは、感じるその瞬間「現在」に感じる新鮮なものだと
思う。向こうから襲って来るものではなくて、もしかすると自分自身でチャンネルを合わせて感じるものなのかもしれない。だとしたら、無視してしまえばいいんじゃないか。
考えようと思えば考えられることはいくらだってある。何だってある。
練習すればいいんだ。
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