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読んだら5キロ痩せた本

30数年を生きているが、その大半はダイエットが占めているといっても過言ではない。

初めてダイエットを志したのは、おそらく小学3年生。デニムをカッコよく履きたくて、お菓子を我慢したのがダイエット人生の始まりである。

10代はモデル体型への憧れが強くあった。といっても、ゴリゴリの運動部に所属していたので、走り込みやウェイトやらで理想に近づくことはなかった。ご飯の量を調整して減量を試みたが、余計にお腹が空いて倍ちかくのご飯を食べることになり、無駄に終わった。

20代はバイトを始めたこともあって、ヨガやジムに通うといった課金スタイルに移行した。不思議なことに現状をキープをしただけで、痩せなかった。

そんなダイエット生活をしていたわたしに、ついに終止符を打つときがやってきた。

『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』

それが『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』との出会いである。

書店でなんとなく手に取って、なんとなく買った本だった。
そのままなんとなく読み始めたら、たった5文字の言葉に鈍器で頭をぶたれたような衝撃を受けた。

デブは罪

なんということだ。
人様に迷惑をかけるまいと生きてきたはずが、呼吸しているだけで罪人だったなんて。きつすぎる現実である。頭がフラフラして、次の文章が読めない。
とはいえ、罪というのなら、もうやるべきことは読むことでない。

***

あんなに痩せなかったのに、たった1ヶ月でダイエットに成功したのである。なんと、5キロも。
体重だけが減ったのではなく、太もももスッキリとしてデニムにゆとりができたし、ノースリーブを着ても迷惑にならないくらいには二の腕もほっそりとした。
会う人会う人に「え!痩せたじゃん」と言わせたのだから、正真正銘、おデブを脱却したのである。

万年ダイエッターを卒業させてくれた『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』は、当然のようにわたしの殿堂入りの書籍となった。

お気に入りで大切だったけれど、元には戻りたくないなと思い、大事な本を手放した。

***

あれから数年。
そろそろ書い戻すときがきたようだ……。


Discord名:ケイ
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