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え?「マシュマロ・テスト」って間違いだったの?
おはようございます、ひらっちです。今日は朝から原稿の修正作業をしておりました。さっき無事修正を終えて先方へ提出。おおむね原稿を気に入っていただけていたので、軽微な修正で済みました。日中は再びトラクターでドライブ予定。なかなか楽しい1日になりそうです(笑)
<いつものように簡単な自己紹介です>
僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。
このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。
■あなたは、たくさん本を読みますか?
あらためまして、ひらっちです。今日のテーマはなんだろう? 「読書」と言えばいいのかな? ちょっと雑学チックなお話です。
僕は、どちらかと言えば「多読」だと思います。すべて読むもの、読まないものがありますが、年間でざっと300冊ぐらいの本は手に取っていると思います。それに加えて雑誌をいくつか、新聞も3紙ほど定期購読しているので、日本人の平均は超えているんじゃないかな?
もちろん「ただ大量に読めばいいのか?」といえば、そうではないと断言できます。だって、結局のところ、本を読んだだけでは何も変わらないですからね。「本を読む→自分の思考が変わる→行動を起こす」というサイクルに繋がるかどうかが大事であって、どれだけ読んでも、行動が変わらなければ、結局あんまり意味がない、という可能性は高いです。
そういう点でいえば、高尚な本よりも、身近なテレビ番組や漫画の方が「人生の役に立った」なんてことは、全然ありうるお話というわけですね。
だからといって僕は、本を読むことの有益性を否定しているわけではありません。人それぞれですが、本を読むことでいろんな人の思考に触れることは、とてもいいこと。だから僕も実践しているわけですしね。
ちなみに「自分もいろんな本を読めるようになりたい!」という方に1つだけアドバイスをするとしたらこれ。「読破することに固執しない」です。
最初のうちは「せっかく買ったのにもったいない!」なんて思考に陥りがちなので、図書館で借りて多読にチャレンジしてみるのがお勧めです。そうすれば遠慮なく「この本はあんまり面白くないからやめよう」と決断できますからね。
■過去の常識は、今の非常識、かもしれない。
さて、書いているうちにどんどん脱線してしまいましたが、今日の本題はここからです。
最近、僕が読んでいる本のなかの一冊がこちら。
タイトルは『勉強するきはなぜ起こらないのか』。誰もが一度は感じたことのある気持ちではないでしょうか? かくいう僕も、学生時代にはこんな風に思っていましたし、現在は、勉強のやる気が全くない娘に対して四苦八苦しているところです(笑)
本書によれば、大事なのは「目標設定」のようですね。目標の種類について細かく分析がなされていて、「勉強」→「仕事」に置き換えれば、社会人の方にとっても役立つことがたくさんありそうです。特に20代前半の社会人経験が浅い人や、そういった人のマネジメントを行う立場の人には、なかなか有益な一冊かなと思います。
ただ、この本を手に取り、僕が「へー、そんなんだ!」と思わず目から鱗が落ちたのは、実はこの本の本筋ではない部分だったりします。今日の記事のタイトルにも挙げた「マシュマロ・テスト」のお話です。
このnoteをご覧いただいている方であれば、きっとご存知の方も多いですよね。
「マシュマロ・テスト」とは、スタンフォード大学の心理学者・ウォルター・ミシェル氏による実験で、目の前にあるマシュマロを食べることを15分間我慢するように言われ、実際に我慢できた子供たちは、その後の調査の結果、我慢できなかった子に比べて人生の成功確率が高かった、というお話です。
このテスト、めちゃくちゃいろんなところで「我慢することの大切さ」を示すお話として使われまくっていますが、実は、色々とからくりがあったようなんですね。
実験の対象となったのは、スタンフォード大学に併設された保育園の子供たちだったそうです。当然ながら、その親の多くは、スタンフォード大学の先生や学生たち。スーパーエリート&高収入家庭の子供たちというわけです。
のちに、この偏りに着目した別の心理学者が、さまざまな家庭環境の子供たちを対象に同様の実験を行ったところ、同じ結果は得られなかったそうです。特に貧困家庭の子供たちは、すぐさまマシュマロを食べてしまった。明日の食べ物が保証されない子供たちにとって、それが最も合理的な選択だったからです。
つまり、「我慢強さが成功につながる」という「マシュマロ・テスト」のお話は、「裕福な家庭で育った子供たち」に限定されたものだったわけです。
本書によれば、別の環境で育った子供たちへの「マシュマロ・テスト」の結果が公表されたのは、2018年のこと。比較的最近です。僕もてっきり鵜呑みにしていましたが、必ずしもそうとは限らないことが、のちの調査によって明らかになったわけですね。
ちなみに家族にこの話をしたら、「そもそもマシュマロのために15分も待たない」とのこと。娘たちは「せめてビスケットなら15分待ってもいいけど」と返答してきました。なるほど、子供の好みも大きく影響しそうですね(笑)
■まとめ
いかがでしたでしょうか? 本の紹介をしておきながら、その本筋とはあまり関係のないところをあえて取り上げたのは、「マシュマロ・テスト」のお話がいろいろと示唆に富んでいるなぁ~と感じたからです。
結局のところ、「我慢強さが大事だよ」という結論ありきで、それを裏付けるための格好の材料として「マシュマロ・テスト」が使われていた公算が大きい、というわけですね。
最近の歴史の教科書なんかが最たる例ですが、僕たちの「常識」は、固定化されたものではなく、日々更新されています。アプリがアップデートされていくように、自分がこれまで獲得してきた知識もちゃんと更新をしていかないと、過去の常識にとらわれて真実を見誤ることになるということです。
別の言い方をすれば、「常識なんて、所詮そんなもの」とも言えるかもしれませんね。誰かが提唱し、世間が「これは正しい」と信じ切っていることでも、実は違っているかもしれない。新しいビジネスのヒントも、そんな常識を疑った先にあるんじゃないかな?と思いますね。