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ローランドさんのTPS(ターニングポイントストーリーズ)

 人生にはターニングポイントがつきもの。変化へのきっかけは、みんないろいろあるけれど、今うまくいっていれば、それでよいよい。
 

 鍼灸師をしている。キャリアは12年。ずっと働いてきた。多くの方を見させていただき、経験も積んできた。技術の上ではある程度の自信がある。

 にもかかわらず、お客様満足度が低い・・・。今の整体院は数名のスタッフで回しているが、自分だけうまく回せていない。自分より経験の浅いスタッフでも、お客様からの評価を得ている。技術では負けていない自負がある。実際、治療を続けさせてもらった方からは評価していただいているし、僕に慣れていただいた方には喜んで来ていただいている。


 整体院に来られる方は女性も多い。ある日お客から、『なんかイヤ』と言われてしまった。治療が悪いわけではないのに、そんなこと、言われてしまうとホントにきつい。
 院長からも「話し方を勉強して来い。」と言われた。なのでネットで、『話し方』を検索した。真っ先に出てきたのが鴨さんの『話し方の学校』だった。だから勉強するしかないと思い入学した。鴨さんファンでもないのに飛び込んでしまい、学校内でのテンションの高さに日々戸惑いながらも、多くの人とつながりが持てるようになってきた。
 『鴨楽読』の吉田素直さんのコーチング。同僚のナイチンさんのコーチング。れいこちゃんのシータヒーリングも受けた。そんなこんなで過ごしていると、自分の中で何かが変わってきた。


 ある女性の方のネイルがきれいだったので、「ネイルかわいいですね。」と声をかけた。するとその方はうれしそうに話しをしてくれた。話も弾んだ。治療の後、気持ちよく帰っていただけたことが、何よりうれしかった。
 今までの自分は体だけを見ていればよい、とどこかで思っていた。自分の役割は、体を治療すること。治せればよいと思っていた。だからこそ技術を磨いてきた。しかし、それだけではいけないのだ。

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 例えば、ラーメン屋。ここのラーメンがおいしいということが分かれば、人は集まってくる。だから本当においしいラーメンを作ればよいのだと思っていた。しかし実際は違う。ラーメンの提供の仕方や店の雰囲気、すべてを整えて、はじめて、おいしいラーメンと言えるのだ。


 僕は「まじめだねぇ」っとよく言われるが、まじめはまじめでも目指す方向性が違っていたのだ。こころの矢印が自分に向いていたのだ。なんで僕はこんなにダメなんだ、と自分を矢印に向けていても、見えてこないものがある。一方、相手にこころの矢印を向けていると、相手から感謝の矢印があふれるほどに、舞い込んでくる。

 例えば、子どもを連れてこられるお母さんは、治療中に子どもが楽しく待ってくれていると安心される。だからこそ、子どもへの声かけも大切にする。僕も子どもがいるので、子どもへの接し方は慣れている。僕がダッコすると、泣き止んでくれることも多い。そしてその後ろには、安心されたお母さんの笑顔がある。
 そんな感じで接していると、お客様満足度が徐々に上がってきている。いい調子だ。

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 話し方の学校の仲間といることが楽しい。その空気感はきっと僕の周りにも波及していく。そんな日々をこれからも、続けていくのだ。



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