真相を知った時に震えました!「リバース」読書感想
主人公に感情移入して読み進めると、確実に真実を見失ってしまいます!
北國浩二さんのリバース、震えました。
途中まで、「犯人わかってるのに...」「SF?超常現象の助けられない系かな?」なんて思いながら読んでいた自分を殴りたい!
フォルトゥナの瞳みたいな流れになるのかなー?なんて思っていたのが大間違いです!
これは、作者に巧妙に巧妙に仕組まれた物語です。
あらすじはこうです
この流れからの真相の持っていき方...
感服です!
主人公目線で追いかけると、確実に真実を見失います。
真実①を知った時の私
「確かに怪しかったけど、他に焦点が行きすぎて見失っていました」
でも、「こうに違いない」「この人はこうだから」というレッテルは、日常生活でもよくありますよね。
嫌な人と思ったら、どんな行動も嫌に見えるし
良い人、好きな人に対しては、ちょっと嫌なことされても許せるし、「こういう人だしな」で終わる
人の見方によって変わるものだと思います。
主人公が真相に辿り着けたのは、何を見てもどんなことがあっても一心に追い続けたからです。
誰の言葉にも耳を貸さず、直向きに追いかけたからこそ、最終的には真相に辿り着けました。
主人公の狂気的なまでの一途さが、行く末を見守りたくなります。
もっと早く気づいていれば...という後悔もありますが、最後が救われた終わりで終わったのでまあよしですね!
二段階の衝撃が楽しめます!!
えっ、これで真相わかったと思ったのにまだページ数がある!!
そこに待ち受けていた真の事実を知ると...
ある登場人物が、ずっと微妙な態度をしていた理由がわかりました。
狂気的なほどに真っ直ぐ過ぎる主人公に、衝撃呆れもしたし、可哀想にもなったし、「もう辞めたら?」という思いにもなりましたが、最後まで読むと「この主人公だからこそ、真相に辿り着けたんだな」「真っ直ぐさって大切だな」と感じさせられます。
まとめ
伏線回収とか、視点で騙されてしまう作品大好きなのですが、これはもーーー!
最後まで目が離せずに、ページを捲る手が止まらなくなる作品です。
主人公省吾のことも、まるで身近な人を見ているような気持ちで応援させられます!
私が小説内のキャラだったら、恐らく小説内の登場人物と同じく呆れてると思いますが笑笑
北國浩二さんの作品は、映画にもなった「嘘」も読みましたが、人がリアルで人間味溢れているところが好きです。
フィクションだけどリアルな話を読んでいる気分になれました。
今回読んだのは単行本なのですが、文庫版はまた違うみたいなので、次は文庫本を読んでみます。
違いを見つけるのが楽しみですね!