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セルフヘルプグループの認知度に関する調査への思い
wreathの下村です。
人権週間がはじまる12/4、「セルフヘルプグループの認知度に関する調査」のプレスリリースを配信いたしました!
調査概要
・調査タイトル:セルフヘルプグループの認知度に関する調査
・調査期間:2024年11月11日~2024年11月13日
・回答者:20~69歳の男女 2202人
・調査方法:インターネット調査
・エリア:全国
調査結果サマリー
・「セルフヘルプグループ」の認知度は、15.4%
・「自助グループ」の認知度は、21.5%
・セルフヘルプグループまたは自助グループへの参加率は、5.5%
・参加したことがあるセルフヘルプグループまたは自助グループを知ったきっかけのトップは「インターネットでの検索」、次いで「病院やクリニックに配布または掲示している広報物」
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詳細はぜひプレスリリースよりご覧いただけますとありがたく思っています。大阪公立大学の松田博幸先生よりコメントをいただいてもおりますので、ぜひそちらもご覧ください。
調査への思い
プレスリリースには調査背景も記しているのですが、なぜこのような調査を行ったのかについて個人的な思いを含めて書きたいなと思います。
いまこうしてセルフヘルプグループに関する取り組みをしているのは、私自身がセルフヘルプグループを必要としてその場に助けられたからです。ただ、セルフヘルプグループにはじめてつながったとき、その言葉を知らず、あとであれはセルフヘルプグループというものだったのだということを知りました。
はじめてつながった場や、それ以外の場も含め、私だけじゃないんだ、話してもいいんだ、話せるんだ、と長らく胸のうちにとめていたことを言葉にすると、あり得ないくらいよく泣いたのを覚えています。
はじめてつながったときのきっかけは、母が入院していた病院のエントランスにおいてあった広報誌で、この度の調査にあるように「病院やクリニックに配布または掲示している広報物」だったなと思います。
こうしてグループの存在を知ることができたのは大変ありがたかった一方で、知るまでにかなりの時間を要したとも思います。大切な場だと思うからこそ、もっと早めに知っておきたかったと思います。
高校生のときに、家に帰ると母が診断されている統合失調症という病気について説明されている紙がありました。母が入院している病院から、父がもらってきてくれたようでした。そこには、昔は精神分裂病といわれていたことや、100人に1人の割合で発症しているということが書かれていました。
このとき、同じ病気の人は結構いるのだなと思ったことをよく覚えています。また、同じように悩んでいる子どもの立場の人も結構いるのかな、と推計した記憶もあります。いまの高校はひと学年が〇〇人で、それぞれに両親がいた場合それは〇〇人で、100人に1人が母と同じ病気なら、というように。
その子に会いたいなあ、と思ったこともよく覚えています。振り返ると、これが当事者同士の場を求めるようになったきっかけだったかもしれません。ただ、実際に当事者同士の場につながることができたのはそこから10年ほどあとでした。
もっと早く、セルフヘルプグループという共通の悩みや生きづらさを抱えた当事者同士の場があるということを知っていたら、あのような孤独のなかで長く苦しむことはなかったかもしれないと思うのです。
日常を過ごしているなかで、自分や大切な人が病気や障害をもったり、事件や事故の被害者や加害者になったりする可能性は、誰しもがもっているものだと思っています。そうしたときに、セルフヘルプグループが力になれることがあるかもしれない。
つながるかどうかは別として、悩みや生きづらさを抱えたときの選択肢の一つとしてセルフヘルプグループの社会的認知が広がる必要があると考えたのは、こうした個人的な体験がありました。
ただ、セルフヘルプグループがどの程度知られているかなど現状が明らかになっていません。なので、その把握に調査を行いました。大切なことが明らかになった、とても、とても、貴重な調査だと思っています。
この機会に少しでも悩みや生きづらさを抱えたときの選択肢の一つとしてセルフヘルプグループというものがあるよ、ということが知られるとうれしく思っています。
グループを知ったきっかけとして4人に1人が「家族や友人・知人などからの情報提供」をあげてもいます。自分が必要としなくても誰かの力になれるかもしれませんので、まずは知っていただけると幸いです。
調査結果を参考にしながら、悩みや生きづらさを抱えたときの選択肢の一つとしてセルフヘルプグループがあがるように、セルフヘルプグループの社会的認知を向上する取り組みを進められるようがんばりますね!
お読みいただいて、ありがとうございました!
寒い日が続いておりますので、どうぞご自愛くださいませ。
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