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STEP52 なぜプロはアマチュアよりも技術が上達するのか

私は新卒から20年近く、ほとんどの時間をお菓子に関する仕事をしてきました。
高校卒業後に専門学校で2年間学びお菓子屋さん、パン屋さん、10店舗以上での経験に加えてお菓子教室のアシスタント、そして今の独立開業したこのお仕事と来ています。

こうして長く働きながら同時進行で、いろいろなところでお菓子を習ってきました。

対面のお菓子教室
オンラインのお菓子教室
プロの講習会などなど

いろいろな場所でどれもその道のプロフェッショナルから習いましたが
仕事のための技術がきちんと身につけられた場所ってどこだと思いますか?

答えは仕事場です。

具体的には働いていたお菓子屋さんの現場独立してからの自分の仕事場です。

「え、じゃあ専門学校もお菓子教室も意味がないの?」
って思うかもしれませんがそういうことではないです。

今日は、なぜプロはアマチュアよりも技術が上達するのかを私の視点で解説しますね。


●なぜプロはアマチュアよりも技術が上達するのか

まず!
私自身もお菓子の包装の講座を開催している身ですし、誰かに習うこと自体はすごくいいことだと思っています。

ただ、「教室」「講習会」などで習ったことって、その場だけでは仕事に使えるレベルまで上達させるのは結構難しいです。
「その場だけでは」です。

本当に自分のものにするには実際にお仕事として実践してみることが大事
かと思います。

よく、こういうお話聞きませんか?

技術の習得4つの段階
1)知っている
2)やったことがある
3)意識すればできる
4)何も考えなくてもできる

いろいろな文献で見るとちょっとずつ言葉は違うかもしれませんが、大体こんな感じです。

このように考えたときに、
専門学校
お菓子教室
講習会
などで、人から習っただけだと大体
1)知っている
2)やったことがある
のレベルなのかなと思います。

良くて3)意識すればできるだと思います。

でも、お仕事の場で、特に、お菓子屋さんの現場で求められるレベルって4)何も考えなくてもできるなのですよ。


●プロは何も考えなくてもできる

よく、専門学校を出たらプロになれますか?というご質問をいただきますが
これは私はNOだと思っています。

専門学校で身につくのは上述の通り3)意識すればできるまでだと思います。

みんな専門学校を卒業すると、しっかり習ってきて、テストや課題に合格して、良くも悪くもすごく自分ができた気になっている状態でお菓子屋さんに就職します。

でも、実際にお店に入って求められるレベルって3)意識すればできるじゃ足りないんです。
4)何も考えなくてもできるのレベルが必要なのです。

だから「学校ではできてたのにお店に入ったらダメだって言われる…」というギャップで最初はみんな苦しむのだと思います。

でも、未経験でお菓子屋さんに入ったら
1)知っている
2)やったことがある
もない状態なので専門学校に行っていることでこの1)2)をリードできますね。


●一度プロを経験してたら大丈夫?

「それなら他のお菓子屋さんで働いてから、中途採用で入った場合は
きっと大丈夫だろう」って思いますよね。
これがまたちょっと違うと私は感じています。

実は、お菓子屋さんってお店ごとに仕事の仕方って違うのです。
お店によってはかなり違いますね。

複数のお菓子屋さんで働いてきましたが、どのお店もそれぞれの仕事のやり方、考え方があります。

なのでこれまで働いてきた中で良いと思っているやり方でやっても
次のお店では全否定されるとか結構あります笑

なのでパティシエさんって、いろいろなお店で働いて経験を積んでいきますが、その度に毎回
「あ、これまでのやり方と違うんだ。こういう仕事の仕方もあるのね」と気付かされてそのお店のやり方を覚えて働きながらどんどんそのお店基準の4)何も考えなくてもできるを身につけていくのです。

これを複数のお店で繰り返して自分の引き出しが増えていき、自分が独立したときに、その引き出しから自分の仕事のやり方が確立されてオリジナルのお店ができているのだと私は思っています。

私も主に販売の仕事で、お菓子屋さんやパン屋さんで働いてきましたが
接客だってお店によって求められることって全然違うのですよ!


●習った後は実践しよう!

となると!
「やっぱりお店で働かないと、技術は仕事に使えるレベルまで上達しないんじゃない?」
って思いますよね。

そういうことではないです。

別にお店で修行しなくても、自分の仕事として習ったことを
どんどん実践していけばいいと思います。

趣味で作っている時は自分の時間を使って楽しくやれますが
お仕事となるとその先にはお金をいただくお客様がいますから
お客様にご満足いただいてかつ自分が利益を上げるにはどうしたらいいか
ということを考えてお菓子を作ることになります。

習う時も
自分のお店だったらどうするかな?
自分が教える立場ならどうするかな?
と考えながら習い、習ったあとはすぐに実践していくのが大事です。

私もお菓子の包装や表示の講座を開催しています。
そして、講座の中で、テストがあったり、皆様に身につけていただく工夫をたくさんしていますが生徒様にいつもwrappedで習っただけではできるようにはなりませんよと言っています。

私たち講師が教えるという立場でできるのは3)意識すればできるまでです。

その先4)何も考えなくてもできるは習った後に生徒様が自分でしっかり
仕事として実践して、初めて身につくことなのです。
そこは自分がどれだけ努力するかという領域。

ここで努力されている方がやっぱりプロフェッショナルだなと思っています。

私もこのことを忘れずにこの先も学びを深めていきたいです!

… … … … … … … … … … 

次回は久しぶりに、お菓子包装の具体的なお話をしていきましょう!
お楽しみに!


この記事は内野未紗が配信する
「もう趣味とは言わせない!プロのお菓子に変わる!
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のバックナンバーとなります。

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いつも温かいコメントありがとうございます!
全てのコメントにお返事することは難しいですが全て読ませていただきます。


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