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STEP142 生クリームや生フルーツのケーキは冷凍できるのか?

私の周りのパティシエさんには泡立てた生クリーム(いわゆるクレームシャンティイ)やフレッシュフルーツの入ったケーキは冷凍できないという人が多いと感じています(内野調べ)

でも、最近人気のケーキの通販cake.jpさんなどではいちごのデコレーションケーキが冷凍配送で販売されているのですよね。

この冷凍できるかどうかの考えは人によって意見が分かれます。
それは前回お伝えした「冷凍して解凍しても元々のお菓子の本質を保てているかどうか」合格ラインが人によって違うからだと思っています。

どういうことか考えていきましょう!



●生クリームや生フルーツのケーキは冷凍できるのか?

生クリームについてはネット検索をしてみると泡立てたクリームなら冷凍できるという内容が多いですが、冷凍して解凍した後も出来立てのクレームシャンティイのように滑らかな状態なのか?と言われると食感、風味、さまざまな面において冷凍→解凍したものの方が劣ると思います。

生のフルーツは冷凍したら食感も悪くなるし水も出てくることも多いです。
ただ、どちらも許容範囲が広い人にとっては問題ないレベル、ということもあります。

その少しの劣化も許せない人は
「生クリームは冷凍できない!」
「生のフルーツも冷凍できない!」
という意見だと思います。

でも!プロが冷凍で売る時っていつも通りのレシピのまま冷凍で売るわけではないのです。
冷凍に耐えらえるようにいろいろな工夫をして製造販売します。


●冷凍に耐えらえるようにするプロの工夫

調べたところによると、ホイップした生クリームは乳脂肪分の割合を上げたり、糖度を上げたりすることで冷凍耐性が高まるようです。

「それならいつもより高脂肪の生クリームで作ればいいのか!砂糖も多く入れればいいのか!」と思いますが、乳脂肪分の割合を上げたら当然クリームは濃厚になるし、糖度を上げようとお砂糖を入れれば甘くなります。
仮に冷凍→解凍できてもクドい味になってしまいますよね。

なので、いつもの味わいに限りなく近くでも冷凍に耐えられるように今はいろいろな技術を使って冷凍耐性を高めます。

まず、生クリームといっても色々な種類がありお馴染みの動物性植物性のものもありますね。
さらに乳脂肪動物性100%と言っても実は添加物などが入っているものも市販されています。
また、業務用商品では製法を工夫したり添加物などを使った冷凍耐性のある生クリームもあるようです。

そして、糖度を上げても甘味が増さないように砂糖よりも甘味が少ない糖質のトレハロースを一部使ったりいろいろな製菓理論を駆使したテクニックがあるのです。

これはプロ向けの業界誌で冷凍ケーキで人気のお店のシェフのお話から学びました^^
フルーツも生のまま使う場合は食感の変化を感じにくい切り方に変えたり
生ではなくコンポートにして使うなど工夫していらっしゃるそうですよ。


●プロのテクニックを調べる方法

ということで、冷凍できるかできないかは
「冷凍して解凍しても元々のお菓子の本質を保てているかどうか」
だけれども、その判断も人によって合格ラインが違うということ、そして、普通の販売と冷凍での販売でレシピを変えるなどして冷凍に耐えらえる工夫もしているということ。
こういうのがプロの技術だなと思います。

こういうプロのテクニックは知れると本当に勉強になります。

そうそう、こういうプロのテクニック私がどうやって調べているか気になりませんか?
次回書きますね!


この記事は内野未紗が配信する
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