STEP29 脱酸素剤を入れると香りがなくなるって本当?
STEP28からお知らせしておりますが、これまで何度かお話ししてきた
脱酸素剤についてご質問が来ました!ありがとうございます!
そのご質問に答えるために脱酸素剤の仕組みをSTEP28ではお話ししました!
今回はいよいよご質問にお答えしますね。
●脱酸素剤を入れると香りがなくなるって本当?
いただいた内容はこちら
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焼き菓子の鮮度を重視するお店では脱酸素剤を使っていない、
脱酸素剤を使うと焼き菓子の香りも吸収するから使わない、
使った時の変なしっとり感が嫌で使ってない、
というのを見たことがあります。
酸素を吸収するということはやはり香りは弱くなってしまうのでしょうか?
メール講座読者 Yさん
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Yさん、ご質問ありがとうございます。
確かに、脱酸素剤を入れない派のお菓子屋さんも多くいらっしゃいますね。
ご質問の脱酸素剤を入れたら香りが弱くなるのかという内容について
結論は
理論上、香りは弱くなる。
ただし!実際は色々な条件で感じ方は変わるので断定できない!です。
●脱酸素剤が吸う「酸素」とは
STEP28でも書きましたが脱酸素剤って袋の中の酸素を吸う鮮度保持剤です。
お菓子の香りは当然お菓子の中の空気についていますので、その空気の中の
酸素がなくなれば香りが弱くなると考えられます。
でも、よく勘違いしている人がいるのですが、
酸素=空気じゃないですよ!
この間も書きましたが、空気(大気)というのは色々な気体が混ざったもの。
その中に酸素が一部存在するのです。
私たちが吸っている空気は全部が酸素じゃないのです。
酸素はあくまでも空気の中の一部!
なので、そのおいしい香りがついている全ての空気がなくなってるわけではないですよね。
でも、空気の一部がなくなるということは、香りが弱くなると理論上は考えられます。
なので、脱酸素剤を使うと香りが弱くなる
という考え方はアリです。
ただし!!ここからが大事!!
単純に脱酸素剤が酸素を吸うから、脱酸素剤のを入れたお菓子は香りが弱くなるというそれだけの物差しで決めつけるのは違う!!
と私は思います。
●脱酸素剤を使わなくても香りが飛んでいくことがある!?
例えば、脱酸素剤を使う時のガス袋という袋は酸素を通さない素材です。
ということは空気の通過がしにくい袋です。
つまり、この説で行くと、さっきは脱酸素剤を使うと
香りが弱くなるというデメリットを説明しましたが、
必ずしもそうとも言えないということですね。
脱酸素剤を使えばガス袋を使うので空気の出入りがしにくく、香りを逃しにくい、とも言えますね。
(素材にもよりますが)
脱酸素剤を使わない場合、皆さんが使うのはあらゆる袋なので
素材によっては、脱酸素剤を使わなくても香りが飛んでいくでしょう。
その袋が空気を通す素材だから飛んでいってしまう香りの量と
脱酸素剤が酸素を吸って弱くなる香りの量は、どちらが多いかなど正直わからないです。
つまり!
同じ脱酸素剤でも全く考え方で香りが弱くなるとも、香りを逃がしにくいともどちらでも言えるのです。
●お菓子のおいしさは2択じゃない!
巷で、色々なシェフやこだわり職人さんが
「脱酸素剤を入れるなんて邪道だ!お菓子がまずくなる!」
って言っている方が多くいますが
おいしいかまずいかの2択で分けられるほど
お菓子の味わいって簡単なものじゃないのですよね。
職人が思う感じ方とお客様が思う感じ方も人それぞれ。
この辺りは賞味期限の決め方に関わってくるので
またSTEP30で続きを書きますね!
この記事は内野未紗が配信する
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いつも温かいコメントありがとうございます!
全てのコメントにお返事することは難しいですが全て読ませていただきます。
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