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STEP104 表示に乳化剤やゲル化剤って書いてあるお菓子は添加物まみれなの?

先日、とあるSNSでこんな投稿を見つけました。
原文からはアレンジしています。

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最近、個人のお菓子屋さんでも表示を見たら乳化剤とかゲル化剤が書いてあるお菓子が増えたよね。

手作りが売りのお店なのに書いてあるとがっかり。
添加物を肯定する人が増えた気がする。

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添加物を気にして生活している方にとって裏の食品表示を見てお菓子を買うことは当たり前ですし、手作りなら添加物が入っていないと信じて買ったのに乳化剤やゲル化剤と書いてあったら確かにショックですよね。

でも、私はこの投稿主さんが感じられていることはちょっと違うなと感じるのです。


●添加物が食品表示に書かれていたら、添加物肯定派?

お菓子に乳化剤やゲル化剤など書いてあるからと言って添加物肯定派とは限らないのです。

むしろ、添加物を書いているということは正しい食品表示の知識があるお店なのかもしれません。


●食品表示のルールを知ろう

まず、食品表示では自分が意図的に入れた添加物は記載します。
例えばベーキングパウダーとか重曹とかバニラエッセンスのような香料も食品添加物です。

でも、このメール講座を読んでくださっている皆さんはすでに知識がおありなので「ベーキングパウダーとかが添加物なことくらいはわかってる!」という声が聞こえてきそうです笑

では皆さんは乳化剤を使ったお菓子、作ったことありますか?

この質問をすると多くの方が「自分のお菓子に乳化剤なんて使ったことないです!」と答えます。
本当にそうでしょうか?

例えば、チョコレート。食品表示を見てみてください。

多くのチョコレートには乳化剤が入っています。
乳化剤が使われているチョコレートを使ったお菓子は当然、乳化剤入りのお菓子になります。
そして、食品表示って自分が意図的に入れた添加物だけではなくて元々の材料に入っていた添加物も基本的には書き出すルールです。

なので、乳化剤入りのチョコレートを使ったお菓子の食品表示には乳化剤と記載することになります。
きちんとそのルールを守っていれば手作りのお菓子屋さんのお菓子の表示に「乳化剤」と書いてあっても何も不思議ではありません。

自分で乳化剤そのものを仕入れて使ったわけではなくても乳化剤が入っている材料を使えば自分のお菓子の表示にも乳化剤と書くのが基本なのです。

添加物が使われていても記載しなくてよくなるルールはありますがそれはまた別の話。

ではゲル化剤はどうでしょう?
皆さんはゲル化剤使ったことありますか?

これもよく、「ゲル化剤なんて使いません!」と言われるのですが、ゼリー作りでよく使われるアガー、ジャム作りでよく使われるペクチン

アガーもペクチンも材料として認識している人多いですが、そもそもそれ自体が添加物ということが多いです。(それぞれの商品によります)

なのでアガーでつくったゼリーやペクチンを入れたジャムはゲル化剤と書いてあって不思議ではないですし、チョコレートの乳化剤と同じでゲル化剤が使われている加工材料を使った場合でも食品表示にはゲル化剤と書きます。

ですので、手作りのお店のお菓子で添加物が複数書いてあるからといって
「添加物まみれの怪しいお菓子」
とか
「このお店は添加物肯定派だ!」
と思うのはちょっとナンセンスだなと感じます。

添加物が書いてあるお菓子は、むしろ食品表示を理解して正しく記載している可能性が高いです。


●無添加のお菓子を作ることはできる?

私はこのSNSの投稿を読んで「あーもっと仕事を頑張って表示の知識を広めなくては〜!」と思いました。

食品表示をしっかり理解している人なら、乳化剤やゲル化剤と書いていても
添加物を肯定しているとは限らないとわかるはずなのです。

では、無添加のお菓子って作るのは可能なのでしょうか?
次回お話ししますね!お楽しみに!


この記事は内野未紗が配信する
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いつも温かいコメントありがとうございます!
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