見出し画像

STEP107 お菓子作りで手袋はどこまでつけるべきか

皆さん、衛生面を考えるとお菓子のお仕事で手袋を使うことが多いですよね。
この手袋、どのタイミングでつけるべき?
と、悩んだことはありませんか?

最近はネット上に、お店の製造の様子などを動画で上げることも増えていますが、素敵な動画だなと思ってコメント欄を見てみたら
手袋していない!不衛生だ!と炎上していた…
と、いうのを見たことはありませんか?

自分では「そこは手袋をしなくていい場面では?」
と思うような動画でも、炎上していると不安な気持ちになりますよね。

どこまでが素手で良くて、どこからが手袋をすべきなのでしょうか?



●完成したお菓子に触れるときは手袋は必須!

衛生基準について迷ったら、まず参考にするのはHACCPですね。
食品衛生法が改正され2021年6月から完全義務化されている国際的な衛生管理方法です。

HACCPについては、またの機会にどこかで触れたいと思いますが、厚労省のHPに出ている「HACCP の考え方を取り入れた菓子製造業における衛生管理計画作成の手引書 」の中にこのような記載はありました。

(4)菓子販売時の衛生管理
④ 無包装商品の販売に際しては、直接手で触れることを避け、使い捨てのビニール手袋、トング等を使用する。

なので、お菓子の販売時に完成したお菓子を裸で並べておくとき、お菓子を手に取る際には手袋をした方がいいですね。
これは普通の感覚なので驚かないと思います。

となると、販売時はもちろんのこと完成したお菓子を包装するときでも手袋は必要と言えますよね。
裸のお菓子に触るわけですから!


●お菓子の製造中に手袋は必要?

では、お菓子の製造中はどうでしょう?
ずっと手袋はしていた方がいいのでしょうか?

これは意見が分かれます。
大きな工場のように生産量が多くて、流通範囲も広い商品を扱う場合には、ほとんどの場合手袋をするのが当たり前になっていると思います。

では小さな個人店のお菓子屋さんではどうでしょうか?
厨房が見えるお店だとパティシエさんの手元を見ると手袋をしていないことも多いですよね。

これ、どこから手袋すべきかはっきりとした決まりはないですが、少なくとも、手に傷があるときは手袋をするべきと私は考えています。
傷によって黄色ブドウ球菌などの食中毒の原因になりますからね。

では、手が清潔であれば素手でもいいのか?と言うところですが私はこれまでの菓子店での勤務経験や専門学校での学び、色々な講習会などを通して、衛生的に問題がないのならお菓子を作る作業中は素手でもよいと思っています。

お菓子作りって繊細なので小ロットで丁寧に仕込むようなお菓子の場合はお菓子おいしくきれいに仕上げるために生地を触るときに手袋をしているよりも素手の感覚のほうがよい場面もありますよね。

ですので、お菓子の製造現場では手袋をしないこともあり得ます。

考え方がさまざまで絶対こうだと言い切れないですが一つの基準としてはお菓子の作業中であっても、この先に加熱の工程がないお菓子の場合は手袋をしたほうが安心だと思います。

もちろん、加熱が全てではないですが、加熱があると食中毒のリスクが抑えられますよね。

当然ですが、手袋の有無に関係なく手をしっかり洗うのはとても大事です。


●小規模のお菓子屋さんの場合の私の基準

とうことでまとめると私の経験からの考えですが小規模のお菓子屋さんの場合、手をきちんと清潔に洗ったという前提で
・完成したお菓子に触るとき
・その後加熱のないお菓子の製造中にお菓子を触るとき
・手に傷があるとき
これらの状況では手袋をする。
というのが私の基準です。

でももちろんそれ以外の時に手袋をしても良いですよ。

でも、手袋していてもお店に行った時に「あーこのお店手袋の扱いが残念だな…」って思うこと結構あるのです。

次回お話ししますね!


この記事は内野未紗が配信する
「もう趣味とは言わせない!プロのお菓子に変わる!
お菓子包装と食品表示お店テク無料メール講座」
のバックナンバーとなります。

▼続きはこちら▼

▼なぜnoteでバックナンバーを公開するのか▼

▼メルマガ登録はこちらから▼

wrapped公式LINEはこちら▼


いつも温かいコメントありがとうございます!
全てのコメントにお返事することは難しいですが全て読ませていただきます。


#wrapped #お菓子作り #お菓子製造 #お菓子販売 #菓子包装 #ラッピング


いいなと思ったら応援しよう!