STEP105 無添加のお菓子を販売したい人が知っておくべきこと

2024年10月13日 11:52

前回、食品表示をしっかり理解している人なら、乳化剤やゲル化剤と書いていても添加物を肯定しているとは限らないとわかるはずなのです。
とお伝えしました。

では、そもそも！
無添加のお菓子って製造販売可能なのでしょうか？

私の考えでは無添加のお菓子の製造販売はできなくはないけれど、現実はかなりハードルが高いです。

なんで？と思いますよね。
だって、添加物を入れずにお菓子を作ればそれって無添加じゃん？と思うと思います。

実はそうとも限らないのです。

●材料と思って使っていても、添加物の場合がある！

まず最初に。

そもそも、お菓子に使う材料を一つ一つ調べる必要があります。
前回も書きましたが、お菓子によく使う
・ベーキングパウダー
・重曹
・バニラオイル
などは材料感覚で入れている人が多いですが、これらはそれ自体が食品添加物です。

なので、ベーキングパウダー、重曹、バニラオイルなどを入れているお菓子は当然、無添加ではありません。
これらが使えないとなると手作りお菓子の販売でお馴染みのマドレーヌやパウンドケーキが作りにくいですよね。

深く考えずに手作りのお菓子＝無添加と思っている人って結構多いのですが、自分ではお菓子の材料だと思って購入しているお馴染みの材料が実は食品添加物ということが結構あります。

それなら！
自分が使う材料の表示をよく見て添加物ではない食材や添加物が入っていない材料をきちんと選べばいいんだ！と思いますよね。

これも実は落とし穴が！
このnoteにも何度か出てきていますが、添加物って全てが食品表示に記載されているわけではないのです。
添加物が使われている食品でも添加物の表示が免除になるキャリーオーバーや加工助剤などのルールがあります。

なので、皆さんが必死に材料の表示を見て「これは添加物が書いていないぞ！無添加の材料だ！」と思っていても、それは本当は添加物が使われているけれど条件に当てはまっているから表示が免除されていて書いていないだけということがたくさんあるのです。

本当に添加物が使われているかどうかを調べるにはメーカーに問い合わせ、添加物が本当に使われていないのか、それとも使われているけど書いていないだけなのかを全材料で一つ一つ確認するしかないですね。

これ、全ての材料で行うのはかなりの労力が必要です。
一つ一つ問い合わせするのですから時間がかかります。

そして、調べてみるとわかりますがお菓子の材料、特に加工品はよく添加物が使われています。
一見添加物なんて使われていないように見える食用油も製造工程で添加物が使われていることも多いのですよ。

なので、そもそも添加物が全く使用されていない材料を探すのも困難ですし、添加物が全く使用されていない材料が見つかっても高価であることが多いです。

となるとあなたのお菓子の原価が上がり、きちんとビジネスとしてやっていくには、お菓子の商品価格も上げることになりますのでお客様にきちんと価値を理解していただけるような販売方法が必須ですね。

と、総合して考えていくと

・そもそも添加物がないと作れないお菓子がある。
・添加物が使われていないように見えて使われている材料も多い
・添加物の有無は一つ一つメーカーに確認するしかない
・添加物が入っていない材料は高価格なことが多い

このような理由で無添加のお菓子の製造販売ってかなりハードルが高いです。

なので、私はむしろ「うちのお菓子は無添加です！」と言っているお店を見ると

「無添加って相当ハードルが高いけどこのお店は本当に大丈夫かな？
本当に頑張って無添加にしているの？それとも無知で言ってるの？」
と思ってしまう時が多いです。

添加物が体に良いか悪いかはここでは議論していません。
でも、添加物を気にする人ほど添加物の記載方法のルールを知っていただきたいと思っています。

wrappedの講座では、その辺りもしっかりお伝えしていますのでぜひ学んでくださいね！

あ、そうそう！
これも大事なことなのですがそもそも「うちのお菓子は無添加です」という表現も注意がいるのですよ。

次回でお話ししますね！お楽しみに！

この記事は内野未紗が配信する
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いつも温かいコメントありがとうございます！
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