STEP126 乾燥剤と脱酸素剤を一緒に入れてもいいですか?
前回グラノーラの包装について書きました。
お菓子を何から守りたいかという視点で考えて湿気から守りたいのなら乾燥剤、酸素から守りたいのなら脱酸素剤というふうに考えるのが大事です。
だからグラノーラに入れるのは乾燥剤であっても、脱酸素剤であっても正解になり得ます。
正解かどうかはあなたが守りたいお菓子のおいしさや賞味期限設定やコストなど多方面から見て一番バランスがいいかで決まります。
そうすると次に聞かれるのが
「先生!私はグラノーラを湿気からも酸素からも守りたいです!両方入れてもいいですか?」という質問!
なので、今回この答えを書こうと思ったのですが、振り返ってみたらこれ、同じ内容で以前の配信で書いていました!
でも、前回はクッキーの話でしたし、グラノーラのことに合わせて改めて書きますね^^
●グラノーラに乾燥剤と脱酸素剤を両方入れてもいいのか?
結論としては入れてはダメ、ということはないけどおすすめしない!です。
理論上はグラノーラに乾燥剤と脱酸素剤両方入れても大丈夫です。
ただし、脱酸素剤と乾燥剤って効果の出方が違うので、お菓子に入れる際にはお互いがお互いをを邪魔しないように入れる時に少し気を使うのです。
具体的にどんなことに気を使わないといけないかは乾燥剤と脱酸素剤の仕組みがしっかり学んでいないと小手先の手順だけでは理解できない部分です。
脱酸素剤や乾燥剤について仕組みの説明をしたら軽く数時間かかります。
それをお伝えしているのがwrappedのコース講座なのです。
しかも脱酸素剤も乾燥剤もどちらもとてもデリケートで気を使うことがたくさんあります。
ただ入れるだけで効果が得られるという単純なものでは無いのですよ。
根本を理解しないまま入れて入れている意味が全く無いお店は実は結構あります。
●おいしさだけではビジネスは成立しない!
そして両方入れることをお勧めしない理由はもう一つ。
コストがかかる!ということです。
お菓子屋さんって単価が安いビジネスですよね。
1個数百円〜、高くても1000円台とかそういう商品です。
もちろん詰め合わせにすれば変わってきますが、単品で見たら単価は安いです。
しかも、おいしく作ろうとすると原価が高くなります。
いい材料はいいお値段するのは当たり前ですからね。
そこにさらに体に良い素材にしようなど考えると、ますます原価が上がってきます。
グラノーラによく使われるドライフルーツやナッツは原価の高い材料の代表ですね。
そういったものをふんだんに使うなら削れるコストはなるべく削りたいと思うのでは無いでしょうか?
しかも!
脱酸素剤を使う以上は絶対に「ガス袋」という袋使わないといけないのでまたコストが嵩みます。
実際に販売する際には袋に貼るシール等も必要ですし、いくら酸化も湿気も防ぎたい!と思ってお菓子のことを第一に考えても資材だけでどんどん原価が膨れます。
そこまでお金をかけて乾燥剤も脱酸素剤もどちらも入れることで、お菓子のおいしさが劇的に保たれてかけたコスト以上のリターンが見込めるなら入れてもいいと思いますが多くのお菓子屋さんは両方入れるほどでもないなと、どちらかだけを選択していますね。
お菓子がおいしいことを第一に考えるのは全然いいのですが、それだけの追求に走るとビジネスとして成り立たないことが多いです。
こんなふうに、考えていくと両方入れるという選択肢は減ってきます。
お菓子のことを考えるがあまりお客様のことを置いてけぼりにしているケースはよくあるのですよ!
ちなみに、お菓子の包装を研究しまくっている私ですが売っているお菓子で
脱酸素剤と乾燥剤が両方とも入っていたお菓子を見たのは今までで1回か2回くらいです。
大体のお店は両方入れずにどちらかをしていますね。
皆さんも無理に両方入れようと思わずどちらかだけ入れるほうがいいかなと思います。
●「何も入れない」のはあり!?
今日は復習になりましたね!
そう、グラノーラに脱酸素剤と乾燥剤を入れるのを検討するのはいいのですがもう一つの選択肢があります。
それは「何も入れない」という選択肢!
これ、結構色々な意見があるので次回私の考えを書いていきますね。
この記事は内野未紗が配信する
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いつも温かいコメントありがとうございます!
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