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STEP130 食品表示が不要なお菓子を売るときに気をつけないといけないこと

お菓子やパンを売るときに包装しないで裸で陳列して注文を受けてから包むもしくはセルフサービスでお客様が選んでレジに持って行ってから包装するこのような販売方法であれば食品表示は必要ない、ということを前回書きました。

こう伝えると「食品表示作るの大変!!私やりたくないのでもう全部裸で売ります!」そういう人、結構います。
まあ確かにそういう作戦もアリですね。

ただ、食品表示をしないで販売していい状況だからこそ気をつけないといけないことがありますよ!


●食品表示が不要なお菓子を売るときに気をつけないといけないこと

それは…
表示をしていなくても聞かれたら正確に答えられないといけないということ!

つまり、お菓子でもパンでも店頭でお客様に
「これは乳成分を使っていますか?」
「添加物は使っていますか?」
など、聞かれたときに正しく答えられないといけません。
たくさんの商品が並んでいる中でサッと正確に答えられないといけないですね。

私が働いていたパン屋さんは裸で販売するものには食品表示をつけていませんでしたが、お客様に聞かれた時に質問に答えられるように内部資料として使用材料の一覧表を用意していました。

質問があったらその表を見て
「このパンは乳成分は使っていません」
「この焼菓子はベーキングパウダーが入っています。」
のように社員でもバイトでも、どのスタッフでも答えられるようにしていました。
こういう準備とても大事なのです。

と、こういうことを私がいうと次に言われることはわかっています!

「先生、私は一覧表作らなくても大丈夫です。
だってスタッフはいないし自分で作って自分で接客するから全部把握してるので」
だいたい、いつもこんな感じのことを言われます。

でも、それ、結構危険です。


●自分の使っている材料だけを把握していれば良いわけではない!

確かに使っている材料は自分で作っていればある程度把握できると思いますが材料を把握していればいいという問題ではないのです。

材料の中に元々入っていたアレルゲンや添加物も把握しないといけないということ!

例えば「このクッキー、添加物使っていないですか?」と聞かれた時に自分では添加物を入れていなくても使用しているチョコレートには乳化剤と香料が使われている場合、自分の意思で乳化剤と香料を入れていなくても出来上がったお菓子に入っている事実は変わらないのできちんと答えられなかったら嘘をついていることになります。

そして最も怖いのがアレルゲン!命に関わります。

自分で入れたつもりがないけれど実は材料には入っていましたというアレルゲンって結構あります。

チョコレートの乳化剤が大豆からできてたり
サワークリームに実はゼラチンが使われていたり
マヨネーズに実はりんごが入っていたり

こんな感じで思わぬアレルゲンや添加物が潜んでいること、多いのです。
もちろん、メーカーや商品ごとに異なります。
これ、間違った案内をしたら命に関わる可能性ありますよ!

あなたは日々、たくさんのパンやお菓子を作る中で材料に元々使われていた添加物まで全部把握できますか?

そして、材料に実は隠れていたアレルゲンまで全て正確に完璧に記憶できますか?

品数が少ないならできるかもですが、少なくとも私は自分の記憶に頼るだけの対応は怖くて絶対できません。
自分で売るときにたとえ食品表示が不要でも把握するために一覧表は作りますね。

特に、体に良い素材を使ったお菓子屋さんやパン屋さんは、こういったお問い合わせが増えるのできちんと対応できないと大変なことになります。

人に言うのは簡単だけど、いつも私自身も気をつけないとと思っています!


●食品表示を見てレシピを真似される!?

そうそう、この間お菓子を売りたい方からこんなことを聞かれました!
「食品表示が必要なのはわかるのですが買った人が食品表示を見て自分のレシピを真似されたら嫌だなと思って…」
これ、何か対策はあるでしょうか?

次回解説しますね!


この記事は内野未紗が配信する
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