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STEP133 パティシエはこうして自分のレシピを考えている

前回はネットや本にでているレシピで作ったお菓子を販売していいか私の考えを書きましたが…

実際のお菓子屋さんでパティシエさんたちはどうやって自分のレシピを考えているのでしょうか?



●基本の配合や製法から自分のお店の味にする

今回も私の経験などからの考えとなりますが、私は多くのパティシエさんはレシピを作るときに元となるレシピを用意して自分の狙いに合わせて調整して仕上げていっていると考えています。

どういうレシピを元にするかというのはいろいろあります。

例えば、
ジェノワーズ生地
シュー生地
カスタードクリーム
バタークリーム
マカロン生地
バターケーキ生地
などなど…

こういった一般的に知られている生地やパーツは基本の配合や製法というものがあります。
そういう基本を習うのが製菓の専門学校なわけです。

基本の配合や製法というのはお菓子作りの長い歴史の中で先人たちがたくさん作って見えてきたものですね。
すでにこうしたら出来上がるという基本配合や製法があるのに使わない手はないです。
ゼロから手探りで考えるのは途方もない作業ですからね。

ただ、その基本配合が自分の好みに合っているかとかお客様のニーズに合っているかとか他の素材と合うかとかそういうことはやってみないとわからないです。
なので試作して調整していくのですね。
そうしてみんなそのお店の独自のレシピが作られていきます。

皆さんだって、お料理をするときに肉じゃがの味付けは醤油:みりん:砂糖=1:1:1のような、こういう基本配合を使ってそこから自分の好みに調整していきますよね。
それと同じです。


●参考にするレシピから自分流のアレンジで独自のレシピを作っていこう

そして、その独自のレシピもまた、パティシエがお店で修行して受け継ぎ、そのレシピをまた自分でアレンジしたり変更したり、他のレシピと融合させたり違うものが生み出されていくのです。

プロ向けの講習会とかでもそうですよね。
レシピを習って自分で作ってみてアレンジして、だんだん自分の独自のレシピになっていく、ということです。

世の中にはお菓子もお店も本当にたくさんあるしパティシエさんもたくさんいて、いろいろな考え方があるので皆さんそれぞれでどんどん進化させていっているのですね。


●研究をして、真似の域を超えた商品を作ろう!

前回書いたように元々のレシピそのままでお菓子を作り販売していたとしても、食べたお客様が「あのお店と全く同じレシピだ!」とか気がつくことはほぼはないです。
近しい同業者や一部の神の舌を持つような人は別ですが。

でも、レシピが同じでも作り手が違えばやっぱりそれは違うお菓子に仕上がりますね。
とはいえ、いろいろなお店のお菓子をみていると「このお菓子あのお店に似ているな」と感じることはあります。
そういうときはシェフの経歴を見てください。
すると「あ、やっぱりあのお店で修行してたのか!だからあのお店のエスプリ(精神)を感じる商品なんだな」
というのはよくあります。

でもそれは恥ずかしいことじゃなくてそのパティシエさんが師匠から受け継いだものを、きちんと踏襲して自分のお店に活かしているということなので真似というよりむしろリスペクトが入っていると思います。

どうでしょうか?
お店のお菓子のレシピの考え方が少しお分かりいただけたでしょうか?
意見の違うパティシエさんもいるかもしれませんが私の考えを書きました。

皆さんがお菓子を販売するとき誰かのレシピを元にして考えてもいいと思います。
許可が得られるならリスペクトを持ってそのままのレシピで売ってもいいと思います。

でも、自分のオリジナルのお菓子として売るのなら、そのレシピをそのままでははなく、しっかり自分で研究して真似の域を超えたもので販売ができるといいですね。

レシピのお話が続いたので次回は包装のお話をしましょう!


この記事は内野未紗が配信する
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