ピンクのおじさん
前刑の時ピンクのおじさんがいた。
いわゆる性犯罪者。
両肩に入れ墨が入ってた。
俺が訓練工場を出て一般工場に配役された時工場の食堂の席が隣で俺に「何でパクられたの?」って聞いてきた。
俺が「覚せい剤です」って言って、
「そちらは何でパクられたんですか?」って聞いたら、
「大した事ないよ」って言って言わない。
この時何だこのくそジジィ、人に聞いといて自分は言わないとかありえねーだろ!と思って気分悪かったけど同じ部屋の人間だし初日だしって事でガマンした。
工場での作業が終わり雑居部屋に入って同部屋の人達にあいさつを済ますと、1人の懲役囚がピンクのおじさんに「○○さん悪いけどオムツしてくれ。オムツしてくれないともう工場の人間を抑えられない」と。
俺はえ?って思いながら吹き出しそうになったけど咳払いして必死に笑いを堪えた。
どうやらピンクのおじさん工場のみんなから目を付けられていて同部屋の人達に部屋から出せってみんな言ってきてるらしい。
何でこんな事になったかと言うと、風呂の時ピンクのおじさんの隣で体洗ってる受刑者がいてこのおじさん体流したら茶色だったと。
そしてウンコ漏らしてる事が判明。
そんなウンコ付いたパンツを工場のみんなと一緒に出されて洗うなんてたまったもんじゃないと言う事だった。
そしてピンクだしって事で。
いくら言ってもオムツはくのはプライドが許さないと言ってオムツを頑なに拒否してた。
でもウンコは漏らしてた。
当然そんな事したら工場にいられる訳でもなく、工場と部屋の両攻撃で、工場ではピンクのおじさんの近くで作業するのは臭くて嫌だと言う事(別に臭くはないんだけれど)で、ピンクのおじさんの周りには誰もいなくなった。
そして風邪でもないのに露骨にマスクする人もいた。
休憩中は誰もしゃべる人がいなくてずっと下を向いていた。
部屋ではみんなでお前とは飯を食いたくないと言ってピンクのおじさん飯を食いずらかったらしく食ってなかった。
だから部屋でシーンと静かな時はピンクのおじさんの腹の虫がグ~って空しく鳴ってた笑。
工場担当も表向きは知らん顔してたけど影では笑ってた。
そしてピンクのおじさんやっと作業拒否した。
保護会も決まって仮釈放で出所する予定だったけど多分満期になったと思う。
罪名は強制わいせつだったかな。
公園でちっちゃい女の子ばっか狙ってちっちゃい女の子に受け入れろって言ってそうゆう事してたみたい。
ある懲役囚に「このケダモノ!」って言われてた。