見出し画像

まぼろしの夫婦


遠い日の、いつかの夜。札幌にて。

試合が終わると、どっと人の波。野球の観戦グッズ売り場は、帰りがけの観戦客で賑わいます。バッチやタオル、サインがプリントされたボールと、試合の余韻に浸りながら買い物を楽しむ人たち。そこに一組の夫婦と思われる二人がやってきました。30代か40代か。仕事帰りに駆け付けたっぽい身なりの方々でした。

ユニフォーム風のプルオーバーを広げ、値札を見て手がとまる女性。値段は1万円ほどしていました。それを見て、仕方ないなーというかんじで「誕生日でしょ、出すよ」とお財布を出す男性。ちょっと驚いた様子の女性は、次の瞬間、笑顔がきらきらしました。

あ、なんて幸せな空気なんだろう。
共働きの夫婦なのかな。


結婚してもっとおとなになっても、どこか少しだけ距離感があって、配慮がある夫婦の関係性。見ていて、お互いの「好き」がわかる温度感。いいなぁと思いました。


包装したユニフォームを受け取ると、二人は仲良く去っていきました。

彼らを見送るとすぐに、次のお客さまにいらっしゃいませ! 大学生時代の目まぐるしいバイトでした。ときどき素敵なシーンに出会える尊さを気に入っていました。


***


こんにちは、pen's house203号のあおいです。
今回のお題は恋愛フリートーク!!

ところが自分に関する現在進行形の具体的なネタがなく…。Hoccoのちひろさんといくみさんに勧められ続け、ついにアプリを始めたぜ!というお話です。

当初、なぜか二次元に弱くて使うイメージがつかなかったのですが、ただでさえ仕事漬けなのに、ふつうに生活しているだけじゃ個人的な人脈を広げらん……ということで、何となく気が向いた瞬間にえいやー!と始めてみました。

はじめは、その世界観におののきましたが、そろそろ順応してきました。
恋活・婚活アプリは人と関わること前提のもの。アプリ内には親切に「おすすめの自己紹介文」など用意されていることもありますが、女子らしさがどうも自分に合わず……つまらない内容でも結局完全自作しました。

ありのままに、ということを重んじてしまう性格なのですが、そういう性格の表現も、アプリでも現実でも変わらないんだなという自分発見もありました。結論、自分なりに使えばいいんだな、との理解に至って着地。

始めてみて思ったのは、未来を切り開くためには、やはり自助努力は大切ということ。今の時代のできるかたちで行動すればいいんだなーと思いました。


Hoccoのちひろさんはコツコツとアプリの
恋活・婚活に取り組み、成果を出し、


同じくHoccoのいくみさんは突如の電撃!
ぴったりな彼を見つけています。


良きこと♪
ぴったり、っていうのがいいんですよね。


アプリの利用は、もはやふつうのことになっているっていうのを聞きますが、二人を見て、自分でも使ってみて、納得でした。

アプリの種類によって機能や謳い方は違うので、世代や人生経験によって適正もあるんじゃないかとは何となく思っています。


***



最近そんなことを考えていたところ、
一つ、”そういえば”と思ったことがあるんです。


私が大学生の時に出会ったご夫婦と思っていた二人。今に比べて幼かった大学生の私は、勝手に彼らを、結婚して何年も経っている30代か40代の夫婦と思ってしまっていたんじゃないかと。
でも、もしかすると違うんじゃないかと!

・どこか少しだけ距離感があって
・お互いに配慮がある夫婦の関係性
・見ていて、お互いの「好き」がわかる温度感


普段、仕事の同僚の女性たちから聞いている、旦那さんへの愚痴とは全く世界違う世界感。笑  
恋愛の初期段階みたいでもありますよね。



あの日お買い物に来てくださったお二人……。

婚活して付き合い始めたカップルだったかもしれない。とはいえ、婚活アプリが謳歌している時代ではまだなかったから(スマホすら流行っていない)、むしろ、密かに社内恋愛中のひとたちだったのかもしれない。

もしくは、両想いになって出かけていても、まだ恋愛の関係にすらなっていなかったかもしれない。わからない。



当時の私は、おとなを知らなかったがゆえに作られたバイアスで、幼さゆえに望ましいと思われる姿を思い描いて、そのまま思い込みしていたのだと思います。はい。幸せな妄想ですが。

だから、「まぼろしの夫婦」。

……かもしれない。


今、新たに恋愛しているおとなって、どれくらいいるものなのでしょうか。おとなの恋愛なんて難しい時代ではあるかもしれないけれど、人を好きになれることとか、ぴったりな人に出会えるっていいことだと思います。

あの日の私に小さな夢を与えてくれた方が、
今も元気ですように。


#Aoi314
#Hocco
#三つ星ルーム

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?