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「撮休」(さつきゅう)とは。

「撮休」(さつきゅう)という言葉がある。

意味は「撮影が休みの日」で、所謂映画やドラマなどの映像系の現場で使われる言葉だ。

あるとき、「撮影が休みの日」という意味で「撮休」と使ったら、

「撮休は撮影が突然休みになった日のことです」

という訂正の返事があった(因みに訂正した人は映像関係の人ではない)。

どういうことだ? と思って調べて理由が判明した。

WOWOWプライムにて放送されている「撮休シリーズ」というオムニバスドラマのウィキペディアが原因だった。

曰く「撮休シリーズ」は、第一弾が有村架純(以下敬称略)、第二弾が竹内涼真、第三弾が神木隆之介主演のドラマであり、各話ごとに様々な監督が妄想を膨らませながら、女優・俳優の休日の過ごし方を描いていくドラマである。

その紹介の一文に

「なお、タイトルにある“撮休”とはドラマや映画の撮影期間に突然訪れた休日のことを指す」

とあるのだ。

その典拠とされるURLに飛んでみる。(以下引用)

同作は、女優・有村架純がドラマや映画の撮影期間に突然訪れた休日、通称「撮休」を過ごす様子を、クリエイターたちが妄想で描く全8話のオムニバスドラマ。

(引用ココマデ。太字はこちらによるもの)

とある。

確かにこの文章だと「突然訪れた休日」に「通称撮休」がかかっているように読める。

だが、「通称:撮休」は、「突然訪れた休日」ではなく、「休日」のみに係っているのではないか。

上記の説明文をリライトすると、
「同作は、女優・有村架純がドラマや映画の突然訪れた撮影期間の休日、通称「撮休」を過ごす様子を~」
となる。

本来「撮休」には「突然訪れた=予期せぬ」という意味合いは含まれない。

その証拠に、ドラマが始まる前である2019年以前に絞って検索すると、俳優・女優・現場スタッフなどのブログ等が無数にヒットし、前々からの予定で入っている休日を「撮休」と呼んでいることが確認できる。

あくまで、このドラマシリーズでは休日(撮休)が突然訪れているというストーリーなだけで、「撮休=突然」ではないのだが、検索するとウィキペディアがトップに出てきてしまうので、「撮休=突然のお休み」になってしまっているのだ。

間違って使われていても誰も困らないし、誰も突っ込まないだろうな、と思ったのだが、気づいてしまったので書いてみた。

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