ヘブバンAB!コラボイベントシナリオを読んだ感想
ネタバレ注意
ヘブバンの1周年記念放送でMy Soul,Your Beats!のピアノ伴奏が流れた時は心躍ったなあ。
今回はそんなヘブバンのAB!コラボのイベントシナリオの感想を語る。
今回は構成がはっきり分かれていた印象だ。
・地下からの脱出(ギャグパート)
・31AB!部隊結成、コラボAB!メンバーのヘブバンワールド体験ツアー
・みゆきの回想
最初はAB!の世界だったのでそのまま学校を案内するのかと思ったが地上に出る前にヘブバン世界へテレポートしたのでAB!世界の体験はさほど出来ないまま終わった。なんかやってみたらテレポートできたという流れで、場面の切り替わりは雑だったようにも思う。ヘブバンの場合キャラクターを登場させるのに立ち絵以外に3Dモデルを用意しなければならないことや、AB!世界のフィールドまで用意は出来なかったのだろう。その関係上AB!世界は事実上大喜利を主としたギャグをする為の場に留まっていた。また機会があれば31AがAB!世界を体験するイベントもやって欲しいものだ。労力は計り知れないが…
中盤、ヘブバンの世界に来てからはスタンダードなコラボ。31AB!部隊として一緒にミッションをこなし基地内の施設を満喫。その後みゆきの回想編へ。
みゆきの死の経緯については完全にホラーテイストで語られており、このパートではみゆきが死亡してから死後の世界に来るまでの間の記憶が語られる。みゆきの死を契機に生徒会メンバーの人生が狂っていく様子が生徒会メンバーによる墓前の独り言として明かされていく。
正直途中で生徒会メンバーの面々がが落ちぶれていった時にはここからどうシナリオをハッピーエンドに立て直すのだろうかと思った。なんせみゆきの死亡は確定事項でありその記憶を打ち明けているのだから介入出来るようなものでもない。
結論、副会長がみんな何とかしてくれたの一言に尽きる訳なのだがそれでも人間ドラマとしてしっかりと読み応えを感じた。副会長が心の内を素直に吐き出せていれば最初から話は拗れなかったかもしれないがそれもまた副会長の不器用さなのだと思うと一概に責められない。何にしても副会長の一途さは筋金入りだった。
そしてみゆきの死後30年に渡る副会長のみゆきへの未練に踏ん切りをつけてようやく人生の新しい一歩を踏み出したところで物語は終わる。
そして流れるエンディング。
一番の宝物はズルい曲だと思う。
麻枝准は作家として素晴らしいと改めて感じさせられた。
しかしよくよく考えると31Aに対して別れの言葉とか何もしてないなあ。みゆきの未練が消えた事でAB!メンバーは成仏した、という顛末なのだろうが。