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竹久夢二の木版画

少し前に「竹久夢二」展へ行ってきました。
北九州市立文学館で開催中の企画展です。

全然興味がなかったのに、
数年前に郵便局で見つけた記念切手にときめいて以来、
「竹久夢二」という名前を見たら、とりあえず行ったり見たり、手に取ったり。

我ながらなんというかわりようだろうかと思うけれど、
有名な美人画と総称されている作品よりも、
上の写真のようなオリジナル木版画と呼ばれる作品達に目を奪われる。
上の写真は封筒たち。

前から動けず。

あの記念切手もそのオリジナル木版画が切手になっていたんだな。

なんでも、大正三年に日本橋に開店した夢二の商品を扱う店「港屋」で販売するために製作された木版画らしい。

大正三年の日本橋に行きたい。

そしてショップにあった100枚綴りの便箋。

「文様唐長」も「日本の美しい花」もまだ使い切っていないでしょ。
と思っているのに、見本で置いてあった一冊をぱらぱら何度もめくる。

美人画と呼ばれるページもたくさんあったが、その方達もなぜかだんだん素敵に見えてくる。

連れて帰ろう。
使い切らなくてもいいのだ。
持っているだけでも。
眺めるだけでも。
本みたいに。
と、いろいろ言って、また仕事部屋のモノを増やした。

まだ一枚も切り離せずに、
時折ぱらぱらめくっては、ほおを緩めつつ弱い想像力を呼び起こしている。
この時がもっともしあわせ。

何作ろうかな。

藤井あき乃

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