【ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士】ロロナのアトリエがアーランドシリーズに毒される前に伝えたい旧ロロナが秘める錬金術の魅力
まずはじめに
新・ロロナのアトリエ はじまりの物語 を目前に控え、トトリ(Plus)やメルル(Plus)が面白かったから新ロロナもやろうという方にとって衝撃的なタイトルであることをお詫び申し上げます。
しかしご安心ください、この記事は新ロロナ販促を目的としております。
新・ロロナのアトリエが遊びやすく面白い作品になることは疑いようもありません。もしまだ予約していない方、或いはこれから買おうと考えている方は、まずは是非ガストショップ(https://shop.salburg.com/pc/)でご購入いただきまして、その上でこの記事に書かれたロロナのアトリエという作品の奥深さを感じてもらえればと思います。
さて、販促記事であるにもかかわらずなぜこのような誤解を招く恐れのある題を冠した記事を書くに至ったかと言いますと
新・ロロナのアトリエが発売された暁には、その遊びやすさ・面白さ故に一生ロロナのアトリエを楽しむことなく終えてしまう方がいらっしゃるのではないかと危惧せずには居られなかったからです。
おや、「なにがいけない?」という声が信者からも聞こえてくるようです…。
新ロロナはメルルのアトリエのシステムを踏襲したアーランドシリーズ集大成ともいえる作品になることがアナウンスされています。
それが何を意味するか……お分かりでしょうか。
私は伝えたい。
旧ロロナに秘められた最大の魅力が、新ロロナでは味わえないということを!
ロロナのアトリエのリメイク……これは旧ロロナとメルルを素材に新ロロナを作る際、旧ロロナが持つ特性とメルルの特性で良いものを選択する、所謂アーランド式調合の如きリメイクなのです。
そして、旧ロロナの要でありアーランドシリーズにはない最大の魅力はメルルのそれにとってかわられます。その一点だけは新ロロナで味わうことができないのです。
まるで改悪だと訴えるかのような文言ですが、この変更は決して悪い事ではありません。むしろトトリ・メルルを楽しんだ上での新規購入であればこの変更によってより多くの人がアーランド作品としてロロナのアトリエを楽しむことができるでしょう。
旧ロロナは確かにレスポンスの悪さ、ユーザビリティーの乏しさがありましたから、待望のリメイクで完成度の高いメルルのシステムが継承されることは非常に喜ばしい事です。
そう、ロロナのアトリエを今から遊ぶなら、新ロロナしかありえない!
ガストショップ(https://shop.salburg.com/pc/)
……喜ばしい事だとわかっていますがしかし、それを相殺し余りある奥深さが旧ロロナにも存在したのです。
アーランドシリーズの集大成ともいえるこの「新・ロロナのアトリエ」ははじまりの物語と題していますが
本当の意味でアーランドシリーズのはじまりである「ロロナのアトリエ」はアーランドシリーズ作品とは異なり、むしろそれまでのアトリエの集大成ともいえる作品でした。
原点回帰……新作と旧作のいいとこ取り。ザールブルグ・グラムナート・イリス・マナケミアの良さを濃縮した錬金術RPG。それが、旧ロロナが持つ、アーランドシリーズにはない魅力なのです。
今遊ぶなら新ロロナしかありえないからこそ、新ロロナが発売される前に、新ロロナを遊ぶ前に、そして新ロロナを楽しんだ後の方々に、その魅力を伝えたい。
旧ロロナの魅力を新ロロナという存在に埋もれさせるのはあまりに惜しいのです。
さて、前置きが長くなってしまいましたが
新ロロナで失われてしまう旧ロロナ最大の魅力は「調合システム」にあります。
アーランド式調合の如きリメイクでアーランド式調合が採用されることで調合の魅力が失われるとはこれ如何にというところですが、それだけ旧ロロナの調合システムも素晴らしかったのです。
レスポンスの悪さやユーザビリティーの乏しさといった悪い点に隠れがちですが、旧ロロナの調合システムは調合の奥深さがシリーズ屈指と名高い所謂グラムナート式調合を継承した非常に完成度の高いものでした。
じゃあ新ロロナとは別にグラムナートシリーズもやればいいんでしょ、とはいきません。
旧ロロナの調合システムは、グラムナート式調合にイリスの良さを取り入れた遊びやすくも奥深い大変面白いシステムなのです。
旧ロロナの調合システムの魅力を語る前に、
そもそもアーランド式とかグラムナート式とかなんのことだよという方のためにそれぞれの調合システムの魅力をお伝えしなければなりません。
まずはそれぞれの調合システムの良さ、特徴をエッセンスだけ抽出してみましょう。
アーランド式調合はトトリとメルルそして新ロロナで採用された調合システムです。
素材に付属していた特性をコストレベル分であれば任意に選択して継承することができるため、コストレベルの管理や調合ルートが重要となります。
メルルと新ロロナでは特性の合成による上位特性もあり、コストレベルさえ確保できれば強力な特性を自由につけられるため「ぼくのかんがえたさいきょうのあいてむ」を作りやすいシステムと言えましょう。
今年発売された最新作エスカ&ロジーのアトリエも、特性に関する仕様についてはアーランド式に近い調合システムが採用されていました。
グラムナート式調合は、ユーディーとヴィオラートで採用された調合システムです。
アイテムには品質、属性値、アイテム効果、従属効果という4つの要素があり、これらを調節することでアイテムの出来が変わってきます。
素材の品質が調合品に関係するのはもちろん、素材の属性値・アイテム効果・従属効果が完成品の最終的なアイテム効果を決定していきますから、調合の研究、素材の厳選、そして巧みな調整が重要となります。
従属効果(アーランドでいう特性)に優先順位が存在し、思い通りの従属効果を継承するためには優先順位の高い従属効果が混入しないよう注意しなければなりません。
またアイテム効果と従属効果が同じ欄を共有しているためアイテム効果を多く発現させると従属効果はその分減ってしまいます。アイテム効果と従属効果の兼ね合いが大切です。
この現象を利用しいらない従属効果を消去、そして従属効果が対応していない中間素材を経由し従属効果を抽出することで理想のアイテムを作り上げていく……というのがグラムナート式の醍醐味。複雑で難易度が高く感じるかもしれませんが、これが大変奥深い調合システムなのです。
狂うように採取に出向き、素材を厳選し、思考を巡らせ、思い通りの従属効果を抽出した中間素材を調合し、こだわりのアイテムを完成させたときの万感の思いたるや形容し難いものがあります。
それは他のアトリエ…いや他のどんな作品でも味わえないようなものだと言うことは確かで、それ故に今も根強い人気があります。ヴィオラートが最高傑作という声が多いのも当然というわけです。
そして旧ロロナではこのグラムナート式を踏襲したものを元に、主効果と特性の欄が区別され、イリスで存在していた従属効果の合成(強化)の概念が加えられているのです。
グラムナート二作では不要な従属効果をいかに付けず、求めている従属効果を抽出するかが大変難しく重要な鍵でしたが
旧ロロナでは特性合成を利用することで特性の調節を行いやすく、そしてさらに奥深くなったのです。
それだけにとどまりません。旧ロロナでは合成にとどまらず、相反する効果の特性を組み合わせることで相殺することができます。
一見不要そうな特性を有効な特性と組み合わせることで強力な特性を合成し、マイナス効果の特性をプラス効果の特性で相殺する。この仕組みがグラムナート式の特性管理の難解さを解決しつつ奥深さと楽しさを増しているのです。
また装備に関しても武器防具の素材はインゴット・クロースの二つのみで、これらが発現する効果によって装備の強さ(ランク)が左右されるため、インゴット・布というカテゴリで細かく区別されているトトリ・メルル以上に素材・品質・特性・カテゴリ値・調合ルートといった要素を工夫する楽しみがあります。
ザールブルグシリーズのようなシンプルかつ独創的な調合が好きな人
グラムナートシリーズの調合が難しくてうまくできないと言う人
イリスシリーズの調合では簡単・単調すぎてつまらないという人
アーランドシリーズのように強力な特性を組み合わせて最強のアイテムを作りたい人
そしてこれらのアトリエシリーズを楽しめた人
旧ロロナはそんなあらゆる層が満足できる遊びやすさ・奥深さがある集大成と言うにふさわしい完成度の調合システムでした。
アーランドに慣れたから好きな特性を選べないなんて不便すぎて無理!
というあなたに心強い味方がいます。
そう、みなさんご存知のほむちゃんです。
ほむちゃんは採取をお願いすることでロロナが訪れたことがある採取地に採取しに行ってくれますが、ほむちゃんが採ってきた素材は特性が一つしかつかない、素材固有の特性に影響されないという特徴があります。
特性に限って言えば、これを用いることで不要な特性を混入させることなく容易に欲しい特性を調合することができるでしょう。
そして特性についてのコツを掴んでいき、気づけばカテゴリ値や品質、主効果とこだわりのアイテムづくりに没頭。アーランド式では味わえない錬金術の虜になるはずです。
しつこいようですが、新ロロナにアーランド式の調合が採用されたことを否定しているわけではありません。
むしろそのおかげで旧ロロナの価値が増したと言えるのです。だからこそ新ロロナが発売される前に、新ロロナでは味わえない魅力が旧ロロナにも秘められているということを伝えたかったのです。
旧ロロナが遊びにくい作品だったことは事実ですが、ロロナのアトリエそのものは本当に面白い作品です。
遊んだことが無い人はもちろん、既に旧ロロナを遊びつくした人もPS3でじっくり遊ぶもよし、Vitaで寝ながらやるもよしの新ロロナで”アーランドシリーズ”としての快適なロロナのアトリエを楽しみましょう!
ガストショップ(https://shop.salburg.com/pc/ )
そして旧ロロナを遊んだことが無い人は、アーランドとは違う錬金術の真髄を是非堪能してください。
新ロロナをやったから旧ロロナはやらなくていい、旧ロロナは悪い評判も聞くからやらなくていい というのはもったいない!
旧ロロナで作った全てを灰燼と化すテラフラムはまた格別なはずです。
あとがき
販促を掲げておきながら喧嘩を売っているのかと怒られそうなくらいふざけたタイトルですが、アトリエシリーズ全作品を遊びつくしていたからこそ執筆できる、かなりアトリエシリーズの調合に関して踏み込んだ内容になっていると自信をもって寄稿した記事でした。
近年のアトリエシリーズは最新の機種への移植に伴い『アトリエ 〜アーランドの錬金術士1・2・3〜 DX』 『アトリエ 〜黄昏の錬金術士 トリロジー〜 DX』『アトリエ ~不思議の錬金術士 トリロジー~ DX』とシリーズ毎にまとめ買いしやすい環境が整えられているため、おそらく今さら旧ロロナのアトリエをイチから遊ぶという人はいないと断言して差し支えない状況でしょう。もし居るのであればそれはよほどゲームに対する研究心がお持ちの奇特な方ぐらいでしょうか。
誤解されないようここで明記しておきますが、過去の作品にアクセスしやすい環境が整えられているというのは称賛されるべきことであり、本当に素晴らしいこと、ありがたいことです。もしあなたがアトリエシリーズに触れたことがないのであれば是非遊んでほしいと強くお勧めいたします。
そんな恵まれた状況だからこそ、記事内で憂いていた通り旧ロロナが日の目を見ることはもうないと思われるので、アトリエシリーズを愛したユーザーの一人として、せめてこの記事を遺したいと思います。