【魔女と百騎兵】百輪の薔薇とチョコレートよりも甘い体験
はわわ~
このゲームを終えると、妙な疲労感を覚えるのです。
はわわー
魔女と百騎兵
ってタイトルコールと共に開始画面を見たときから、ボクは魔法にかかっていたのかもしれないのです。
はわわー
魔女と百騎兵。すっごくおもしろかったのです。
はわわ……
じゃあ今は魔法も解けたのかって?もちろんなのです。
あ、ヴァレンティーヌ様にチョコをお出しする時間なのです!
ただいまお持ちするのですー!
お仕事、楽しいな~!
お仕事、うれしいな~!
※今回の記事はPS3ソフト「魔女と百騎兵」に登場する魔女、華の大公爵ヴァレンティーヌについてです。
ヴァレンティーヌ大公爵に忠誠を誓わないコリゴン、ヴァレンティーヌ大公爵領にわざわざ住んでいる住民でない方、ネタバレを嫌う方はご注意ください。
ボクごときがヴァレンティーヌ様に点数をつけるなんておこがましいのですが、
ヴァレンティーヌ様は初めて会った時から退場するまで100点満点だったのです。
ここでいうヴァレンティーヌ様はジェラート様なのです。ジェラート様は大変美しいお方なのです!口調も貫禄があってとても頼りになるのです~。
甘いものが大好きで特にチョコレートには目が無いのです。赤く美しい御髪と衣装がきっとチョコレートと映えるのです~。
ジェラート様はコリゴンを奴隷のように働かせ近隣住民も怯える圧政を行っていた、大変立派なお方なのです!
ジェラート様はその政治的手腕だけではなく、魔女としての強さだってすごいのです!
それを証拠に辺鄙な沼から突然押しかけてきた非常識な魔女を圧倒的な力で退けるジェラート様!かっこいいのですー!
そして物珍しい犬姫は売りに出してしまおうとはとてもボクなんかでは思いつかないのです!これが自由悪逆なのです!
そんなお強いジェラート様はその力をいかんなく発揮するために姉ともいえる存在のヴァレンティーヌ・スィガーロ様を幽閉していたのです!そこまでするなんて素敵なのです~。
でも性懲りも無くやってきた無謀な魔女が正面から戦っても勝てないからってスィガーロ様の封印をときやがったのです!
そしてスィガーロ様は一瞬の隙を見せてしまったジェラート様を食べてしまったのです!はわわー、ボクも食べてみたいのです……。
ジェラート様の力すら取り込んだスィガーロ様!その威圧感たるや超ヘビー級なのです!!
でもでも残念ながら主人公補正を振りかざした卑怯な魔女とその使い魔にやられてしまったのです……。
そして助かったジェラート様ですが、英雄気取りの勘違い魔女にけしかけられた裏切り者のコリゴン達によって介抱され…いや食べられてしまったようなのです……。
けしからんのです!ボクもその甘い匂いと禁断の味をしゃぶり尽くしたいです!
ヴァレンティーヌ様を感じたいのです~!
わわは~!そこをどくですコリゴン!わわは~!
……はわわ~。
こんな早くに退場されてしまうだなんて……。
このゲーム、魅力あるキャラクターがあっさり死にすぎなのです……。
それでもヴァレンティーヌ様は100点満点なのです。
美人薄命とは、ヴァレンティーヌ様の事を言うのです。たとえどれだけ長く生きた偉大なる魔女様であっても薄命といったら薄命なのです。
ジェラート様が美人なのはもちろん、スィガーロ様だって素敵だったのです……。
ところがです!
ヴァレンティーヌ様の御活躍はこれだけではなかったのです!
物語も佳境に差し掛かろうというところで、正真正銘本物のヴァレンティーヌ様が登場するのです!
それが最強の魔女ドルチェ・デッラ・ヴァレンティーヌ様なのですー!
はわわ!
ち、ちっちゃいのです!
どう見ても幼女の御姿なのに、眼帯と煙管でバッチリ決まっているのです!威厳に満ちているのです!
ジェラート様とスィガーロ様のお二方だけでも華の大公爵はとてつもないカリスマ性を秘めているというのに
ここにきて病気を患う伝説の最強ロリババア魔女様なんて、ボクはもうヴァレンティーヌ様のことしか考えられないのです!
そう!華の大公爵ヴァレンティーヌ様とはつまり五欲を極めた最高の魔女様なのです!
華の大公爵として名誉と財産を我が物とし、三大欲求ともいえる睡眠欲・食欲・色欲がそれぞれドルチェ様、スィガーロ様、ジェラート様に体現されているのです!多分!
その御姿だって共通の魅力と異なった魅力をお持ちなのです。
麗しい美貌を持つ妖艶なジェラート様、動じない心を持ち立絵と3Dモデルの差が激しい巨女スィガーロ様、貫禄あるロリババアドルチェ様。
変わらないのは赤い御髪と赤を基調としたお召し物に煙管……。
はわわ!
もう100点なんて枠には収まらないのです!計り知れないのです!
ドルチェ様は最強故に作中で戦うことは叶わないのです……。
でもでも!スィガーロ様とジェラート様とは戦うことができるのです。
流石ヴァレンティーヌ様、魔女と百騎兵という作品屈指の最高のボスなのです!
スィガーロ様は序盤に戦うということもあって、大きな移動もせず適度に隙を見せてくれるのです。
煙管を使った雑魚召喚や煙管を使った華煙、華舞う落雷といった見切りやすくもいやらしい技、さらには雷の大技も披露してくれるのです。
始めたばかりのプレイヤーに威圧感と適度な難易度を感じさせてくれるスィガーロ様は作中屈指の良ボスなのです~!
そして終盤で戦うジェラート様は、これまた作中屈指の良ボスなのです!
強くて、美しくて、魅惑的で、芸術的なのです……
スィガーロ様とは違い、ジェラート様は優雅に歩いて移動するのです。歩くたび華が舞うその御姿は思わず見とれてしまうのです~。
隙を見せることなく戯れに雑魚を召喚し、風のような攻撃魔法で狙ってくるのです。でもでもそれではゲームが面白くないからときちんと隙を見せ攻撃チャンスを作ってくれるのです~。もちろんその隙を見逃す愚かな輩には全体攻撃をお見舞いなのです。
それだけじゃないのです。ジェラート様は宙に浮き広範囲に華の舞う攻撃を披露してくれるのです。
はわわー、中が見えなくてもいいのでそのまま見下してもらいたいのです……。
能力という名の暴力で押してくるボスも少なくない中、偉大な魔女として、そしてボスとして文句のつけようがない戦いを見せてくれるのがジェラート様なのです!
間違いなく、魔女と百騎兵という作品で一番の良ボスなのです!
これに異論を唱える輩はどうせジェラート様にやられまくった雑魚使い魔なのです!負け犬に異論を唱える権利なんてないのです!身の程をわきまえるのです!
スィガーロ様もジェラート様も、モーション、立ち回り、攻撃どれもが素敵な最高のボスなのです!
はわわ~、ボクはヴァレンティーヌ様の虜なのです!
ヴァレンティーヌ様の魅力……極めつけはヴァレンティーヌ様の歪なのです。
ヴァレンティーヌ様三人のお話なのですが、スィガーロ様は出番が無いのです…。
でもでも、ドルチェ様の威厳とジェラート様の本心を知ることができるのです。
悪事を働く大公爵を裁きに来たドルチェ様に、今までの想いの丈を打ち明けるジェラート様……
賢君として頑張っても褒めてもらえない、認めてもらえないなら、悪事を働いて気を引くしかない……
「褒められたくて大公爵をやっているのか」と問うドルチェ様に対し、「それのどこが悪いというのじゃ!!」とジェラート様は叫ぶのです。
無関心な態度を取らず、一人の人として褒めてほしかった、怒ってほしかった、と……。
そんなジェラート様に対し、あくまでも真の大公爵として威風堂々たる対応を取るドルチェ様。
ジェラート様は深い悲しみを背負いながら華と消えるのです……。
はわわ~
ジェラート様……
ボクはジェラート様の味方なのです……。
ボクはジェラート様のことをずっと見てるのです!
夜伽の相手でもなんでもするのです!というかしたいのです!
ボクも一緒にいたいのです!
むぎゅーーー!
ジェラート様とドルチェ様の関係性、対比がヴァレンティーヌの歪として描かれているのです。
最後までその関係を崩すことなく描ききっているからこそ、ジェラート様の愛おしさとドルチェ様の凄さが感じられるのです。
そしてドルチェ様は沼の魔女を赤子同然にあしらって退場……やはりドルチェ様は強かだったのですー。
片目に傷を負っていることから察するに、大魔女ウルカと同じ英雄の一人とみて間違い無いのです!
最初から沼の魔女なんて相手じゃないのです。ざまあみろなのです!
序盤の件、歪の件を見るに、どうやらヴァレンティーヌ様三人はあまり仲が良くないようなのです……
でもでも!作中最後には三人が揃っていい雰囲気になっているイベントが見れるのですー!
はわわー
ボクはもうヴァレンティーヌ様に陶酔状態なのです~
ヴァレンティーヌ様の事を想うだけで、なんだかHPが減っていく感じがするのです……。
え、コリゴンになっているって?HPが減るのはヴァレンティーヌの奴隷だから?
はわわー
ボクはコリゴンじゃないのですぅ~。
HPが減るのは身を焦がす愛の奴隷だからなのです~。
ヴァレンティーヌに脅されている?
はわわー
そんなわけないのですー。
コリゴンたちがどう思っているのか知らないですが、ボクはいつかヴァレンティーヌ様の夜伽の相手をさせてもらうためにいるのですー。
ヴァレンティーヌに騙されている?奴隷を解放しに来た?
…………
わわは~!
ヴァレンティーヌ様を侮辱する気ですか?
ヴァレンティーヌ様に仇なす気ですか?
わわは~!
そんなことはさせないのです!
ここで活躍してヴァレンティーヌ様にボクのブロッケントゥルムを[ピー]してもらうのです!
エロス淫乱の議事塔でヴァレンティーヌ様にクリティカルなのです~!
貴様はその糧となるのですー!!
わわは~!
わわはぎゃぎゃぎゃ~!
あとがき
前回のRTA企画がNavelFilmとして一区切りついたところで、ブロマガに投稿されたのが今回の記事であった。
これまで連載で取り上げたゲームはどれも当時の時点で最新とは言えない作品ばかりであったため、新作について取り上げた場合のPVや反響をNavelFilmとして把握したいということで取り上げたのが、2013年7月25日に日本一ソフトウェアより発売された、魔女と百騎兵という作品である。
直近の真面目な文体の記事との落差も演出したいなという遊び心を込めて、この記事は作中に登場するキャラクター「コリゴン」の台詞や雰囲気を踏襲して執筆した。ダークファンタジーな物語で、直接的ではないもののエログロあたりまえな世界観のため、記事の内容もおおよそ穏やかではない仕上がりとなってしまっているが、そのおかげと言っていいのか例によってこの記事もまた小馬谷氏による編集や編集後記のツッコミがノリにノッていたのが印象的であった。
最後に余談として、魔女と百騎兵は人気を博し、後にフォーマットを踏襲した続編魔女と百騎兵2やPS4版のRevivalが発売された他、ジャンルは違えどダークファンタジーをより深く描いたルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団やガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団が発売されるなど、大きい枠組みでいうところの魔女シリーズが展開され、賛否あるものの基本的にはファンから高く評価されていくことになった。