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職業人としてのアイデンティティを持つことで専門領域が明確になる

心をラクにするワークライフハック

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

「心をラクに」というのは、「快く安らかに過ごしている状態」という意味で使っている言葉であり、「サボる」という意味ではありません(快く安らかに過ごすために、時にはサボる時も大切ですけどね)。

今回の内容

キャリアコンサルタントの学びを深めるために、2級キャリアコンサルティング技能士の資格試験を受けるために、こちらの本で学びを深めています。

4訂版と5訂版との違いについて、以下のように説明がありました。

第一に、キャリアコンサルティング及びキャリアコンサルタントに職業能力開発促進法による明確な定義や規定が与えられ、キャリアコンサルタント登録制度として成立した点を重視した。2016年5月出版の4訂版及び2018年10月出版の5訂版は、いわゆるキャリアコンサルタントの国家資格化を踏まえた改訂であったが、過渡期でもあり、従来の記述を多く残していた。特に、キャリアコンサルティングの全体像を示すに当たって、それが「カウンセリング、ガイダンス、コンサルティングが一体化された」ものであることを理論的な基礎として全体の章立てを構成していた。これは現在でも未だ有意義な捉え方ではあるが、一方で、国家資格化からすでに5年以上を経過し、キャリアコンサルティング及びキャリアコンサルタントの確固たる法的・制度的な位置づけは明らかになっている。

キャリアコンサルティング理論と実際6訂版
6訂版へのまえがき
令和4年3月:著者を代表して下村英雄

僕自身、キャリアコンサルタントについて学び始めて、資格を取得したのが2018年から2019年にかけてだったので(5訂版が出版される前)、当時は4訂版で勉強していました。

上記の文章を読んで、「確かに当時はタイミング的に過渡期だったなぁ」と思いましたし、「キャリアコンサルタントとしての存在価値を確立させていくようなフェーズに入ったんだなぁ」ということを思いました。

「キャリアコンサルタントとしてどのような存在になっていく必要があるのか?」ということが書かれている以下の文章は、「キャリアコンサルタントとして」ということに留まらず、「人が関わる意義を見出していくために何が必要なのか?」という問いに対する答えにもなると感じました。

人が専門職を目指すにあたっては、学ぶべき知識や技能がある。キャリアコンサルタントであれば、例えば、キャリア理論やカウンセリング理論、労働関係法規や国のキャリア関連施策、産業・組織心理学や人事労務管理に関する知識、メンタルヘルスに関する知識などである。そして、それを対人、対集団、対組織へと具体的に展開する技能である。そこには、傾聴、受容、共感といった基礎的な相談スキルに加えて、自己理解・職業理解を促すキャリア支援の基本スキル、目標設定や方策の実行を促すアプローチ、さらにはグループや組織を対象とした支援スキルも含まれる。
しかし、それだけで、十分ではない。
キャリアコンサルタントという一定の職能を有した専門職として自らを確立するには、その初期訓練過程において、「キャリアコンサルタント」というアイデンティティを形成する必要がある。自分は、人のキャリアを支援する専門職だという確固たる自覚を伴うことで、キャリアコンサルタントは初めて1つの専門職として成立する。これは、海外のキャリア支援者養成でも重視されており、初期訓練でキャリア支援者としての独自のアイデンティティを確立することが1つの重要な目標として掲げられている。
確固たるアイデンティティを持つことで、キャリアコンサルタントは、自分がどのような領域で何をする専門家なのかを明確に意識することができる。それはキャリアコンサルタントが社会に向けて自らの地保を確保し、いっそうその活動を拡大していくことにもつながる。そして、キャリアコンサルタント自身は専門家としての明確な意識を基盤に、さらなる専門性を求めて不断に知識や技能を向上させていくこととなる。結果的に、より多くの人々に、職業やキャリアを考える際の有意義な支援を提供することができるだろう。

キャリアコンサルティング理論と実際6訂版
6訂版へのまえがき
令和4年3月:著者を代表して下村英雄

◆『キャリアコンサルタント』というアイデンティティを形成する必要がある。
◆自分は、人のキャリアを支援する専門職だという確固たる自覚を伴う。
→この部分、本当に大切だと思っています。

「専門職は」という前置きがありますけど、突き詰めたらどの職種も専門職なので、以下の2点にこだわっていく必要があります。

◆『この仕事を担っている人』というアイデンティティを形成する。
◆「自分はこの領域の専門職だ」という確固たる自覚を持てるように努力する。

アイデンティティについては以下のnoteで書いていますが、アイデンティティを形成することで、自分が誰であり、何を大切にし、どんな目標を持っているのかを明確にすることができます。

そうすると、自己尊重や自己受容の感覚が高まり、自己肯定感や自己効力感を高めることにも繋がります。

そして、自分のアイデンティティを形成することにより、他者のアイデンティティを認められるようになって(他者を尊重し、理解しようとすることができるようになる)、より良い人間関係を築くことができるんです。

繰り返しますが、アイデンティティの形成は、キャリアコンサルタントに限ったことではなくて、どの職種においても重要なことです。

どんなに仕事経験を積み重ねても、自分に自信が持てない人も多いです。

「このままでいいのかなぁ」って不安になるだけで、「今やってることが未来にどう生かせるか?」という問いに苦しんでいるんですよね。

この状態に対する答えこそ、「アイデンティティを形成しよう」だと思っています。

それは、「自分はなぜこの仕事をやっているのか?」という問いに対して、自分なりの答えを見出すことであります。

言い換えれば、「この仕事を通して自分は何を実現したいのか?」という問いになります。

この問いに対する答えは、自分がその仕事を追求する理由になります。

そこには何かしらの原体験があり、活力を見出す原点があるはずなんです。

だから、自分自身がアイデンティティを形成できない仕事というのは、自分がやるべき仕事じゃないのかもしれないですね。

ただそれは、最初からわかるわけじゃないです。

やってみて、いろんなことを体感して、自分の過去や自分の信念などと突き合わせてみて、「自分がこの仕事をやる意義ってこれだよな」と言えるようになるはずだから(仕事をやり始めてからわかることの方が多い)。

どんな仕事だって、専門的な領域が存在します。

だから、どんな仕事でも、上記の引用部分にある『専門職』に該当するし、知識やスキル、技能を高めていく必要性があります。

自分の中で「この仕事を追求しよう」と思いながら仕事をしていくと、徐々に自身の職業人としてのアイデンティティが形成されていくんだと思います。

仕事と向き合う姿勢として、参考になった本の紹介でした。

心をラクにするキッカケ

今回も、読んでいただきありがとうございました。

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