見出し画像

成功と失敗は、自分の身体に残ったカス

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

「心をラクに」というのは、「快く安らかに過ごしている状態」という意味で使っている言葉であり、「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

昨日のnoteで『現代語訳 論語と算盤(渋沢栄一)』の内容を紹介しましたが、今日も同様に、このほんにかかれていることを紹介します。

「成功と失敗は、自分の身体に残ったカス」

世の中には、悪運が強くて成功したように見える人がいないでもない。しかし、人を見るときに、単に成功したとか、失敗したとかを基準にするのは、そもそも誤っているのではないだろうか。
人は、人としてなすべきことを基準として、自分の人生の道筋を決めていかなければならない。だから、失敗とか成功とかいったものは問題外なのだ。かりに悪運に助けられて成功した人がいようが、善人なのに運が悪くて失敗した人がいようが、それを見て失望したり、悲観したりしなくてもいいのではないかと思う。成功や失敗というのは、結局、心をこめて努力した人の身体に残るカスのようなものなのだ。
現代の人の多くは、ただ成功とか失敗とかいうことだけを眼中に置いて、それよりももっと大切な「天地の道理」を見ていない。彼らは物事の本質をイノチとせず、カスのような金銭や財宝を魂としてしまっている。人は、人としてなすべきことの達成を心がけ、自分の責任を果たして、それに満足していかなければならない。
とにかく人は、誠実にひたすら努力し、自分の運命を開いていくのがよい。
もしそれで失敗したら、「自分の智力が及ばなかったため」とあきらめることだ。逆に成功したなら「知恵がうまく活かせた」と思えばよい。成功したにしろ、失敗したにしろ、お天道さまからくだされた運命にまかせていればよいのだ。こうして、たとえ失敗してもあくまで勉強を続けていけば、いつかはまた、幸運にめぐまれるときがくる。
人生の道筋はさまざまで、時には善人が悪人に負けてしまったようにも見えることがある。しかし、長い目で見れば、善悪の差ははっきりと結果になってあらわれてくるものだ。だから、成功や失敗のよし悪しを議論するよりも、まず誠実に努力することだ。そうすれば公平無私なお天道さまは、必ずその人に幸福を授け、運命を開いていくよう仕向けてくれるのである。
正しい行為の道筋は、天にある日や月のように、いつでも輝いていて少しも陰ることがない。だから、正しい行為の道筋に沿って物事を行う者は必ず栄えるし、それに逆らって物事を行う者は必ず滅んでしまうと思う。
一時の成功や失敗は、長い人生や、価値の多い生における、泡のようなものなのだ。ところがこの泡に憧れて、目の前の成功や失敗しか論ぜられない者が多いようでは、国家の発達や進歩が思いやられる。
なるべくそのような浅はかな考えは一掃して、社会を生きるうえで中身のある生活をするのがよい。
成功や失敗といった価値観から抜け出して、超然と自立し、正しい行為の道筋にそって行動し続けるなら、成功や失敗などとはレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。成功など、人として為すべきことを果たした結果生まれるカスにすぎない以上、気にする必要などまったくないのである。

「成功と失敗は、自分の身体に残ったカス」って、面白い表現だなって思いました。

自分がコントロールできることをやって、コントロールできないことは気にしない・・・この姿勢がとても大切だということ。

非常に共感しました(以前に以下のようなnoteを書いたので、こちらも読んでいただけると嬉しいです)。

「運が悪かったなぁ」と思うことがあったら、「あの時ゴミを拾わなかったからだなぁ」と自分の行動を振り返って、自分が改善できることを見つけてそこからの人生に反映させていく。

そしたら後は、天命を待つ。

僕はマネジメントする際に、メンバーに「最終的な結果は自分ではコントロールできないから、自分でコントロールできることを徹底的にやろう」「だけど、思うような結果が出なかったのであれば、何かしらの行動が不足していたというのも原因の1つだから、自分の中に原因を見つけて、改善できることを改善していこう」ということを伝えます。

「なんで結果が出ないんだ!!」と声を荒げる管理職もいますけど、そういう発言を聞いてると「そういう時もあるでしょ」と思います。

感情的に怒っても、何も好転しない。

冷静になって、「やれること、やるべきことを確実にやれていたのか?」ということを振り返ることが大切ですよね。

人生において、思い通りにならなかったり、計画から逸れたり、うまくいかないことがあったり、そんなことは数多くあるはず。

結果に一喜一憂して、良い結果が出たら喜びまくり、良くない結果が出たら落ち込みまくる・・・疲れますよ、そんなの。

「結果がどうであれ、自分が正しいと思うことをやる」という心になれば、人生の豊かさは上がるはずです。

「良い結果により自分を承認する」というのも大切かもしれないけど、「結果なんてどうだっていい、その過程で自分がやるべきことをやって自分を承認する」という方が、自分でコントロールできますからね。

今日もまた、良い言葉と出会いました。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。

他のnoteも読んでいただけると嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?