じぶんは、ジブンでまもる。(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる (朝日文庫)』をよんで)
自分に嘘をつくことありますか?
本当は良くないと思うことに、良いと言ってみたり、いきたくない場所に行ってみたり。
好きでもない人と、付き合いだから仕方がないと、週末を過ごしたり。
新卒で社会人に入った時、周りの大人たちが、じぶんの人生について、何かしら不満だと気づきました。
後輩であるじぶんに、なりたかった姿の話をすると、少し気分が楽になるようでした。
それは不思議なことでした。
なぜなら、じぶんが選んできた日々の積み重ねなのだから、すべては自分次第だと思ったからです。
けれど、社会人生活が長くなるにつれて、その意味がよく分かってきました。
会社の都合で、不条理な世界に生きることを強いられるし、上司や取引先との関係を考慮して、じぶんを押し殺すことだって、なんだかんだよくあることだからです。
だんだんとそれが当たり前になってくると、自分に嘘をつくことが、正しいと思い込み始めてしまいます。
そんな日々が続くと、自分らしさがどんどん失われていきます。
自分らしさが失われていくと、だれのために、なんのために生きているのか、どんどんわからなくなってきます。
会社という組織にどっぷりつかり、そこで認められないと、全てを会社の中で解決する必要があります。
ところが、会社はわたしたちを幸せにするために存在していません。
会社は会社の目的に向かって企業活動をしています。
だからこそ、家族や友人、そのほかのコミュニティに所属すること、そこで「じぶんらしくいること」が、バランスをとる上で、とても大事だと思うのです。
先日吉本ばななさんの『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる (朝日文庫)』を読みました。
その中でも、じぶんを守る大切さについて語る箇所がありました。引用してみます。
じぶんをジブンで認めてあげること
昨今は、学校でも社会でも他人の評価をあげることに、フォーカスされることが多いです。
けれど、これだけ情報にまみれ、評価されることが多い社会では、何よりも自己評価を大切にすることが必要なのかも知れません。
せめて、誰よりも、じぶんには正直に、真摯に向き合って生きてゆきたいものです。