なんとなく、そこにいる。
テレワーク環境の中で、会議を開催する立場になることが多い。すると、不思議なことがいろいろと見えてくる。まず、3人以上になると一言もしゃべらない人ばかりになる。そして、おもう。ああ、自分の会社はいい会社なのだと。ベンチャー企業で働く、友達は1秒たりとも無駄にできないという気持ちで働いている。どちらがいいかと言われたら、うまく切り替えて、働くときはがっつり、休む時は休むという、中間がいいのだろうけど。
社会人に入りたての頃は、”なんとなく、そこにいる”だけで、なんだか仕事をしている一員のような気持になれた。けれども、いま会議をやる立場に立ってみて、何もやらない”なんとなく、そこにいるひと”が本当によく見えるのである。そして、とても怖いのである。自分もそうならないのか、、、と。
受け身のしごとをしていると、自分が何かを生み出す、”口説く側”に立つことを忘れてしまう。お口をあけて、”あーん”というスタイルが体に染みついてくる。
いまぼくは、がたがたのプロジェクトの立て直しをやっている。正直、しんどい。引き継いだ時に、目の前で燃えている家に突入する心境だった。それでも、”あーん”という生活よりはいいと思った。アラサーだからできると思った。これから同じことをやれと、50歳で言われても、できないと思った。だから、”口説く側”に立って、いま仕事をしている。
何人かの40代後半~50代の社長さんと話す機会があった。彼らは、マネージする立場にいることを重々自覚している。目は見えなくなるし、若いころよりも反射神経も、体力的にも落ちている。そんな彼らには、経験がある。これが大きな武器なのである。そして、この経験は”口説く側”にたって、自ら行動してきた”汗と涙の結晶”なのである。(もちろん汗も涙も流さないスマートな人もいるだろうけど)
”なんとなく、そこにいる”ばかりにならないように気を付けよう、と思った。