エンゲージメント、ビロンギング、サティスファクショナビリティ
コミットメント・ドライバー(Commitment Driver)とは、仕事や組織への傾倒・献身を支える要素を指します。
エンゲージメントはよく知られています。最近では D&I → DE&I → DEIBの形でビロンギングも台頭してきました。実は、もう一つあります。
本記事では、3つのドライバーを整理します。
指向性の違い
それぞれがどこを向いているかを示します。
1: エンゲージメント(Engagement)
興味関心
「黙っていても能動的にやりたくなる」
意識が外に向いている
エンゲージメントをどう捉えるかは人・組織それぞれですが、当サイトでは以下の 3 種類を唱えています。
ファミリー。家族のために。
ミッション。関心のために。関心を満たすために主体性(とそれを恒常的に発揮できること)が大事
ビジョン。神のために。崇拝
詳しくは以下記事を見てください。
2: ビロンギング(Belonging)
居心地
「”ただの手段" 以上にかけがえのない位置づけになる」
失いたくない、ずっと維持したいと表現されることもある
意識が居場所に向いている
ビロンギング(Belonging)は帰属意識と訳され、ダイバーシティ潮流の第 4 概念として台頭してきています。
1: Diversity/多様性
広い入口
「普通」以外の特徴や属性を持つ人を迎え入れること
あるいは、それを経て様々な人が集まっている状態のこと
2: Inclusion/包括性
全員ヒアリング
個人ひとりひとりを尊重すること、全員の意見を聞くこと
ティール組織本の組織パラダイムでいう「グリーン」
3: Equity/公平性
一律的な水準
ベースラインを設定して、全員これを満たすように是正すること
仮に最低給与保証を40万/月にするとして、現21万の人と36万の人がいた場合、それぞれ+19、+4する
+4よりも+19が明らかに多くて不平等だ、などとは言わない
4: Belonging/帰属意識
居心地
心理的安全性、精神的安全性、存在価値がすべて満たされていること
言いたいことを言い合うことができ、メンタルを脅かす異分子もおらず、自分の存在価値もわかっているため劣等や卑下もないという快適な状態
ビロンギングをどう捉えるかもまだ定まっていないと思いますが、当サイトでは上述のように捉えています。
3: サティスファクショナビリティ(Satisfactionability)
実現
「何としてでも実現・達成したい」
意識が内(自分)に向いている
用語としては当サイトが提唱するものとなりますが、概念的には目新しくありません。
サティスファクショナビリティとは、「何としてでも実現・達成したい」という渇望(Satisfaction)が満たせる度合いを指します。長いのでs17yと略します。
s17yを満たすには以下が必要です。
ソロでプレイできること
ソロでまかなえない部分は道具と仕組みでカバーできること
昨今のビジネスはチームワークの時代と言えますが、これと相反します。そんなことよりも渇望が大事であり、そのためには全面的に自分自身で何とかできることが最適解です。
とはいえ、ひとりでは限界があるので、道具や仕組みとして効率的にまかないます。チームだとかいったものには興味がありません。
s17yは権力者に限ったドライバーではありません。コミットメント・ドライバーとして挙げているからには、より一般的なドライバーとしても使うことを想定しています。
そのためには組織のあり方にも一工夫必要ですが、以下記事で解説します。