クエスティブ(Questive)な働き方

クエスティブ(Questive)とは、ゴールは決まっているがやり方は自由というあり方を指します。

Quest(クエスト)ができる、冒険の余地がある、といった意味になります。


クエスティブは脱管理の第一歩

仕事というと、通常はゴールもやり方も両方決まりがちです。

これは管理的なあり方(マネージド)であり、主体性を殺されて息苦しくなります。仕事 vs 私たち以前に、管理者 vs 私たちの構図になりがちです。

この古典的なあり方を脱するには脱管理をすればいいわけですが、「脱管理と言われても……」も本音だと思います。

そこでクエスティブが役立ちます。やり方だけを自由にするのです。要は任せます


やり方を自由にするとは?

やり方を自由にする、とはどういうことでしょうか。


以下は変えません。

  • 何をすればゴールとなるのか

以下は任せることができます。

  • 1: ゴールに至るために、いつ、何をするのか

  • 2: いつまでにゴールを達成するのか

  • 3: ゴールを達成するために、今日は何をするのか

やり方を管理しない=任せるとは、究極的には 1: ~ 3: のすべてを管理しない(自由にやらせる)ことです。

この場合、いつ終わるかがわかりませんから、進捗や成果は別途管理が必要です。もちろん、ここで無闇に管理してしまうと、それはやり方の管理に等しいわけでクエスティブから遠のきます。管理者の皆さんが犯しがちです。


望ましいのは反応的なフィードバッカーです。

管理者としては、とにかく任せた側が報連相してくるのを待ちます。来たら、それに答えます(フィードバック)。それだけです。来たらフィードバックするという反応的なあり方にします。間違っても自分から様子を見に行ってはいけません or 見るだけなら良いですが、フィードバックはしません。やり方の管理を減らす鉄板は、反応的になることです


それも難しいそうな場合は、少しずつ管理を入れていきましょう。たとえば以下のような段階が考えられます。

  • 段階1: やり方を何も管理しない

  • 段階2: 締切(この日までにゴールを達成せよ)は指定する

  • 段階3: 締切に加え、チェックポイント(中間確認)も指定する

  • 段階4: 締切 + デイリーで進捗確認を行う

  • ……

典型的な管理者は、いきなり段階4以上を課しがちですが、それはそもそも管理しすぎです。管理脳から抜けられていません。マイクロマネジメントと言われても仕方がない所業です。

この感覚がわからない場合、管理脳が染み付いています。あなたの部下やチームメンバーは、あなたの管理に足を引っ張られている可能性が高いです。

「いやいや、やり方を自由にして動ける人なんていないよ」とも思われるかもしれませんし、実際そうであることは多いですが、意外とそうでないことも多いです。余計な摩擦を起こしたくなくて、管理に迎合しているだけの人は意外と多いです。クエスティブを取り入れると、そういう人達の潜在能力や意欲を解禁できる可能性があります。

(関連記事)

「やり方」と「ゴール」の二軸でマトリックスになります。クエスティブはこれに含まれるパターンの1つです。


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