その場で刹那の余裕を確保する 「ダイナミック・ホワイトスペース」

会議中や会話中に、動的に時間的余裕を入れることをダイナミック・ホワイトスペースと呼びます。

ダイナミック(動的)に、余裕(ホワイトスペース)を入れます。


やり方

「10秒ください」

「30秒入れましょう」

といった形で誰かが開始を宣言します。

宣言後、場の全員が黙ります。この間は何も喋ってはいけませんし、内職など違うことをしてもいけません。


メリット

Ans: 全員に余裕の効用を知ってもらえること。


時間的余裕は、言わずと知れた概念です。当サイトでもホワイトスペース本を取り上げました。

※余談ですが、ホワイトスペース本では、忙しい現代人たちのために「n秒」レベルの小さなホワイトスペースを取るテクニックも紹介しています。一方、『仕事術2.0』では、まとまった塊をどかっと取ることを重視しています。本記事では前者、小さな分を確保するための手法を扱います。

いずれにせよ、ひとりで取り組む分には問題ありませんが、皆で取り組みたい、皆にも知ってもらいたい場合には力不足でしょう。一度味わってもらえると定着しやすいですが、それまでの敷居が高いのです。

ダイナミック・ホワイトスペースであれば、かんたんに始められます。「10秒待ちましょう」などの開始宣言を言えばいいだけだからです。次の会話から、もう使うことができます。

相手や場の皆さんは戸惑うかもしれませんが、その場で説明するなり、繰り返し使うなりすれば定着はします。開始宣言を始めるあなた自身はしばらく変人になるでしょうが、ホワイトスペースの定着と比べれば些細なことです。

要は、ダイナミック・ホワイトスペースは、やや強引な手段で皆さんにホワイトスペースをわからせるものです。あなたが変人になってしまうダメージはありますが、ホワイトスペースを知ってもらう手段としてこれほどてっとり早いものはありません


Q&A


Q: 開始宣言を始めて以来、無視されがちです

Ans: あなたに対する認識が元々そんなものだったのでしょう。

あなたは元々嫌われているか、頼る価値のない存在だとみなされているのだと思います。そこに「何か変なこと言ってやがる」というイベントが加わったことで、無視するとの行動が表面化しただけです。

そうではない場合、無視されるなんて事態は起きません。会話が発生して深堀りされたり、その場ではされないが、あとで聞かれたり、あるいは誰かが追従して使ってくれたりするはずです。いずれかが起こるはずなのです。

それが起こらず、無視される状態になったということは、元々あなたと周囲の関係が悪いだけです。


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