第23話:私が目指すFIRE2.0とその先に見えるFIRE3.0とは
こんにちは、兼業投資家ヒロッキーです。
直近では足下の資産構築方法を紹介していましたが、今回は視点をもう少し高い位置に置いて話をしようと思います。
先日自分にとっての「FIRE」という言葉の定義を定義し直しましたが、
私の目指すFIRE(Financial Independence & Revealing Excellence 経済的自由&本領発揮)と従来のFIRE(Financial Independence & Retire Early経済的自由と早期退職)をもっとわかりやすく区別するために、私の目指すFIREは、今後「FIRE2.0」と定義したいと思います。
FIRE1.0=Financial Independence & Retire Early(経済的自由と早期退職)
FIRE2.0=Financial Independence & Revealing Excellence (経済的自由&本領発揮)
早期退職という表現からは、今の仕事が嫌いであるか、
「仕事=やらなくてもいいこと」という前提に立っているので、
これらは、必ずしも正確な表現になっていないからでした。
むしろ私は、経済的な自由を得た後は、そこから人生の中で本当にやりたかったこと・自分の本分としてやるべき仕事に集中することのスタート地点に立てるからこそFIREを目指すべきであるというスタンスです。
このためFIREの「RE」の部分を再定義して、
「Revealing Excellence(本領発揮)」こそが、FIREの醍醐味である、
という楽しみをイメージしつつ、再びFIREを目指しています。
また、FIRE2.0と聞くと、じゃあ、いずれFIRE3.0は、来るのか?
と言われそうですが、多分あると思います。(笑)
でもそれは、FIRE2.0が達成された先に見えてくるものだと思っています。
なので、現段階で偉そうなことは言えませんが、、、
ただ、FIRE3.0が、どういうものになるのかは、現段階では確信は持てないものの、予想はある程度ついています。
それは、資産構築に重きを成していたFIRE1.0を達成して、本当は早期退職ではなく、自分のビジョンや理念を実現するための資産構築だったと気づいて活動するようになり、自分の才能や本来のビジョンを実現していくのが、FIRE2.0だとすると、次は、他人のビジョンの達成を促進しながらも社会変革を起こしていく勢いの段階になるのが、おそらくFIRE3.0ではないのかということです。
具体的に言えば、FIRE3.0の段階では、もうお金を意識する必要がなく、お金が回ってくるのは、活動の結果として当たり前になり、より高次元な貢献に集中している状態なのだと推測します。
この段階では、既に自分の生活は満たされていて、自分の周りも皆満たされている人たちになり、さらにその輪と和をより広げていこうとする活動段階がFIRE3.0と言えるのではないでしょうか。
そして、その時のFIREの意味は、
「Fuel Inspiration & Radical Empowerment」となり、
若干意訳になりますが
「感動への触発と徹底的な鼓舞」のようになっている気がします。
わかりやすくするためにあえて、「FIRE」という頭文字を使おうとしているところに言葉の制限が出てきてしまいますが、FIRE3.0をあえてFIREという文字を使って表現しようとすれば、こうなるでしょう。
人は自己が満たされたあとは、自分の周りとさらにその周りもよくしていこうとするものなので、程度の差こそあれ、その範囲が拡大する場合は、必然的に他者への感動や啓発、本気の人には徹底的な触発や応援(鼓舞)を継続していくようになると思えるからです。
一旦ここまでを整理すると下記になります。
FIREの段階的な発展仮説
ここまでは、私の完全な独創なので、もう少しわかりやすくするために、既存のマズローの5段階説(6段階目も踏まえる)を使って考えてみます。
従来使われているFIRE1.0(経済的自由と早期退職)は、資産構築だけにフォーカスが当たっています。
資産構築が出来れば、あとは自分で自由に決められるから離職して好きに生きようという感じです。
マズローの段階で言えば、いわば生理的マズローの段階説に照らせば、FIRE1.0は生理的欲求と安全欲求の充足に対応し、FIRE2.0は自己実現を目指す過程を反映しています。
そして、人によっては、自己実現をするための機会が大幅に増えるので、本当に目指しているものが明確な場合は、FIRE1.0でも自己実現に向けて邁進していけるようになります。
しかし、本当に自分のやりたいことが明確になっている場合に限るので、資産構築が出来ても、ここで迷子になる人も出てくると思います。
資産構築だけでは、残りの社会的欲求と承認欲求、自己実現欲求が満たされていないからです。そして、ここでFIRE2.0の出番となります。
FIRE2.0では、経済的自由はもちろんですが、自分を本当に理解し、本領発揮をすることで、この人生で自分は本当は何がやりたかったのか、何を目指しているのかに躊躇なく邁進していくことにフォーカスを当てています。
自分が本領を発揮することで、貢献度も高くなり、周りも満たされ、結果として社会的欲求と承認欲求が満たされていきます。
それと同時にさらなる経済的な恩恵が流れて来て、もはやお金の問題はなくなり、自己超越の段階へと向かっていきます。
この自己超越の段階にあるのが、FIRE3.0に相当するということです。
FIRE1.0も2.0も当たり前のように踏まえているのが3.0という状態です。
端的に言ってしまうと
FIRE1.0=自利
↓
FIRE2.0=自利利他
↓
FIRE3.0=利他(積極的無我・無我夢中)
となるでしょうか。
FIRE1.0~3.0の実例として、ヤマト運輸の小倉昌男氏を挙げてみます。
今でこそヤマト運輸は、日本を代表する物流の最大手の1つですが、ヤマト運輸は、オイルショックの時に経営危機に陥った時があり、それを挽回するために『クロネコヤマトの宅急便』が生み出されます。
今でこそ普通に送れる個人向け小口貨物配送サービスですが、当時は民間での小口配送サービスはありませんでした。これは大きな社会的挑戦にもなり、当時の規制を担っていた官僚たちバチバチにやりあいながらも、サービスを拡充していきます。
そして、小倉氏は、ヤマトを退任した後に障害者支援・自立のためにヤマト時代に蓄財をしたほとんどの私財をなげうって新たに財団法人を立ち上げます。それが公益財団法人ヤマト福祉財団です。
この行為は、マズローの段階説でいうところの5段階のどこにも該当せず、完全に個人の欲求を超越した積極的無我な状態です。
詳しくは小倉昌男さんの著作や経歴をwikiペディアなどで確認していただければと思いますが、
つまり、小倉さんがヤマト運輸の会社再建や業績挽回に苦労をしていた時代(FIRE1.0)
会社が飛躍的に伸びて、さらによりよい貢献と業績アップのために宅急便を発展させていった時代(FIRE2.0)
ヤマト運輸から退いた後に、ご自身が所有していたヤマトの株や私財(約36億円)を投じて公益財団法人ヤマト福祉財団を設立し、障害者の自立に向けた支援を行う。(FIRE3.0)
このように小倉昌男氏が歩まれた人生を見ていくと、人間がFIRE3.0への道を歩む具体的な道のりが見えてきます。
FIREの段階的な発展仮説
現在の私は、FIRE2.0を見据えつつも、目下のFIRE1.0の基盤を作りつつ、おそらくやがては、FIRE3.0には行く予感を持っている感じの状態です。
なかなか果てしない道のりですが、マズローの5段階説も踏まえてFIRE1.0~3.0を考察していくと、あなたも何か大きく明るい未来が見えてくるでしょうか?
FIREを多角的に考える際の参考になれば幸いです。
それでは今日も最高の1日を!
【アクションアイテム】
・改めてあなたの資産構築の先にある目的や人生で目指していることは何ですか?
・あなたにとってのFIREとは、何を意味していますか?
・もしあなたがFIRE2.0や3.0を目指すなら、どのようなビジョンや目的が浮かんでくるでしょうか?