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ワーク+バケーション以上の時間が得られた千曲市ワーケーション

柳由季です。普段は大学の非常勤講師として、教員免許の取得を目指す学生に書道や書写を教えています。
この度、千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズ(8月7〜13日開催)に参加をしました。ワークショップの企画者として携わった様子や、ワーケーション参加を通して感じたことお伝えできたらと思います。

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話に聞いていた千曲市、ファミリーワーケーションを機に参加することに

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夫・允雄が千曲市ワーケーションに初期メンバーとして参加させていただいており、ワーケーションの様子や参加者について話を聞いていました。
夫からは「Gororiのクッションがいい感じ」だとか、「ジンギスカンの万蔵には必ず行くから洗える服にする」とか、「クラウドカッコウランド(カフェ)を見てDIYしたくなった」とか、そんな話を聴きながら、千曲に訪れていない私も、千曲に詳しくなった気がしていました。
毎回ワーケーションに参加してクタクタになって帰って来る夫でしたが、千曲市での時間は充実していて、刺激に溢れているようでした。今回のワーケーションは家族も参加できる「大人の仕事も子どもの自由研究も両立!夏の思い出に!」ということで、夫の「参加する?」という軽い誘いから私も参加することにしました。

関係性ができている仲間とだから得られる学びがある、自由研究ワークショップ

聖高原キャンプ場を貸し切り開催された自由研究プログラムは、ワーケーション参加者が企画、運営をしていました。
ワークショップの企画を検討されていた時に、私にも声をかけていただき書道のワークショップを開催する運びとなりました。
書や毛筆に触れる機会は減少しつつありますし、毛筆や墨という用具用材に対して、「片付けが面倒」「墨が落ちない」「汚れる」といったマイナスのイメージを抱く人も多いです。私としては、そういった部分だけで書や毛筆を嫌煙して欲しくないという想いがありました。
ワークショップでは、書や毛筆という筆記具の面白さを知ってもらう機会になればと思い、羊毛、狸毛、鼬毛、馬毛、鶏羽、竹など私物の筆を持参、様々な筆で書くことを体験してもらいながら、字形とそのイメージについて、意見を共有する時間を設けました。

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私の担当した書のワークショップはキャンプ2日目(8月9日)に行われたこともあり、進行役の私とワークショップ参加者もすでに顔見知りです。参加者同士も1泊目のキャンプワーケーションを通して、意見を共有し合うという素地がつくられていたように思います。書いた半紙を見せあいながら、「何を書いたのか」、「どんなことを思って書いたのか」など、話しやすい雰囲気が出来上がっていました。

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私は職業柄、今までにもワークショップの企画・運営を経験しています。ワークショップでいつも気にかけることは、参加者同士の交流です。
ワークショップは本来、講義などのように、一方的な知識の教授・伝達を行うのではなく、参加者が共同で学び創造していくものです。ワークショップの進行役は、作業の進行、タイムコントロールだけでなく、参加者同士の交流のきっかけをつくり、主体的な学びや活動の場をつくることが求められていると思います。
ワーケーションを通して顔見知りになったメンバーで行われたワークショップは、初対面で始める活動よりも意見の交換や共有をスムーズに行うことができました。
知っているメンバーで活動したからこそ、他の参加者の意見を自分事として捉え、聞き入り、深い交流が行われたように感じます。私を含め、参加者同士の関係性を把握した中での活動は、安心して自己の内面性を提示できる活動につながったように思えました。

バケーションのつもりが仕事に没頭

私自身は、今回初めてワーケーションに参加しました。ほぼバケーションのつもりで参加しましたが、想像以上に仕事が捗り驚きました。同じようにPCに向かい仕事をしている参加者たちの姿が目に入る環境は、学生時代の教室や塾の自習室を彷彿とさせました。同じように頑張っている人の姿が近くにあるだけでホッと安心し、各々の仕事を進めながらも、不思議な一体感がありました。参加者同士で千曲市の美味しいものや温泉、居心地の良さを共感し合えるという潜在的な感覚が、そのような一体感につながっていたのだと思います。

「ぬい撮り」体験で出会った石碑から地域特性を見出す

私は書道を専門にしており、普段から道端で石碑や歌碑を見かけると立ち寄って見学しています。今回のワーケーション期間中に、「ぬい撮り」体験中に石碑を見に出かけました。
「ぬい撮り」とは、ぬいぐるみを主役として、様々な場所で写真を撮る取組みです。
イベント主催者に「ぬい撮り」の方法や注意事項を教えていただき、石碑とぬいぐるみの撮影に出かけました。

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雨宮の渡しの跡にある石碑と、象山砲術試射地碑に向かい、「ぬい撮り」をしました。
私がうかがった二つの石碑の周りには、植木があったり、休憩場所が設けられていたりと、石碑や史跡地そのものが大事にされている印象を受けました。
史跡や文学、地域の歴史そのものを大切にしてきた千曲の皆さんの人柄が感じられました。

「ワーケーション」を超える体験に思いを馳せて

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千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズは、いわゆる「ワーケーション」のイメージを超えるような、家族で参加できるイベント盛りだくさんの一週間でした。
キャンプや「ぬい撮り」では、子どもたちの好奇心旺盛で、何事にも真剣に取り組む様子、生き生きと身体いっぱいで夏を楽しむ姿が見受けられました。そんな子どもたちに自分の子ども時代を重ね、小学生の夏休みを思い出しました。
自由で解放的な毎日、たくさんある時間の中で何にでも取り組めそうな、そんなワクワクがつまった子どもの頃に味わった夏休みの感覚を、このワーケーションで取り戻せたように思います。
新しい土地、初めて見た景色、今まで知らなかった美味しいもの、職も年代も住んでいる場所も括られることない個人がつながるコミュニティにいろいろな刺激を受けることができました。
ワーケーションの終盤では、「次回のワーケーションではこんなふうにしよう」と主催側だけでなく参加者たちも意見を出し合いつつ、千曲市の未来や可能性について妄想を膨らませました。私自身も、再び集まって迎えるワーケーションに思いを馳せながら、仕事や生活のビジョンを再検討できたように思います。ワーク+バケーション以上の時間を体験できたのは、本当によかったです。

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