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【ザ・サークル】シェアとプライバシーの境目がなくなるSNSの一つの未来

こんばんは。
りんです。

みなさんは普段SNSをどのように使っていますか?
前回の投稿で、時間を生み出す方法の中でSNSの時間制限を推奨しました。

私もInstagramのアカウントだけ持っていますが、専ら投稿を見るだけです。しかし、投稿者の中にはプライベートをオープンにされている方もいるかと思います。

今回はそんなSNSの将来の一つの姿を描いた映画『ザ・サークル』を紹介します。
非常にリアルでSNS時代の今こそ、全員に観てほしい映画です。


あらすじ

就職が上手くいかず、なかなか正社員に就職できなかったメイは、超大手SNS企業のサークルに勤める友人から仕事に誘われます。
サークルではCEOであるベイリーが、新開発した「シーチェンジ」のプレゼンをしている真っ最中でした。

シーチェンジは、世界中のどこにでも設置可能な(体にも身につけられる)マイクロカメラで、SNSを通じて世界中と繋がれる画期的なテクノロジーです。
仕事で成果を出し始めたメイは、ベイリーに気に入られてシーチェンジを身につけてサークルの広告塔として活動を始めます。

24時間365日全方位からカメラで見られ、プライベートを全世界にシェアし続けるメイ。
一見すると順風満帆でしたが、少しずつサークルのマイナスの部分が顕になっていきます。

Meta Platforms(旧Facebook)がモデルの充実した福利厚生

サークルの職場環境は、会社と社員寮が一体化しており、生活に困ることが無い施設です。
社員たちは施設内の至る所で交流し、仕事について話し合ったり、パーティを開いたりと自由度の高さが伺えます。

おそらくMeta Platforms(旧Facebook)がモデルとして描かれており、とてもリアリティーがあります。
Meta Platformsは社員が仕事に専念できるよう、会社の近くに住むことができ、家賃は全額負担、施設内のカフェ、飲食店、美容室、スポーツ施設など、生活やリフレッシュにかかる費用は全てタダだそうです!

シリコンバレーではこのような福利厚生が充実した企業がいくつかあり、いかに生産性や社員のパフォーマンス、発想力に注力しているかが分かります。
※現在も福利厚生が充実しているかは分かりませんが。

物価上昇に対して賃金が下がる日本では考えられない制度です。
日本にもこんな企業が生まれて欲しいものです笑

シェアとプライバシーの境目

本作で問題提起されているのは、シェアする文化とプライバシーの境目です。
SNSが普及し、発展すればする程生じるであろう、プラスとマイナス部分が非常に上手く描かれています。

先ずはプラスの側面です。
近年Instagram、Twitter、FacebookなどのSNSの媒体が登場して、何でも情報をシェアする時代になりました。

お店を選ぶ際、食べログよりもInstagramの情報の方が利用者のリアルな感情を知ることができ、信頼性が高いと言われています!
就職活動でも履歴書より就活生のSNSを参考に、採用の合否を決める企業が出てきているとも聞いています。

本作でも、シーチェンジによって、世界中の人がリアルタイムで繋がることができるので、距離を無くしてよりアカウント主の人物像を感じ取ることができるようになっています。
また、社員の家族の健康状態もシェアされる為、会社がいち早く察知して、迅速かつ適切に医学的なアプローチができるようになります。

この技術は5G以降の通信規格とAIが発達することで、家族に健康管理のデバイスを身につけてもらい、自分の携帯端末とリンクすれば何かあった時にもすぐに対処できる仕組みで、すでに近い技術が確立しています。

本作はそういった観点で、ビジネスや利便性の更なる可能性を追求した、非常に先見性のある映画と言えます。

プライバシーが保証されないマイナスの側面

一方で、マイナスの側面はプライバシーが保障されないということです。
作中ではメイ自身がシーチェンジを身につけ、自身のプライベートを24時間世界中に公開します。

彼女がそれで良くても、SNSに全てを晒すことで家族や周囲の人間が好ましくない形で世界中にプライベートを公開されてしまうリスクが発生しました。
また、ここから更に最悪の形で発展したのが、犯罪者の追跡です。

世界中の人が協力して指名手配犯の目撃情報を上げ、リアルタイムで逮捕までを追いかけていく。
あっという間に逮捕まで漕ぎつける為、一見すると素晴らしいシステムにも見えますが、完全な監視社会へとなり下がってしまうのです。

進みすぎた科学が方向性を誤ると、そんな未来にもつながってしまいます。
この考え方は、ジョージ=オーウェルのSF小説『1984年』や、日本のSFアニメ『PSYCHO-PASS』でも描かれています。

SNSは広告ツールとしてだけではなく、自分自身や企業のブランディングに対して非常に便利なツールです!
しかし、同時に一度誤った情報や、不祥事をアップしてしまうと、一瞬で拡散して取り返しがつかないことになります。

芸能人の何らかの発言が世間の怒りに触れると、あっという間に炎上する時代です。
私は法務の仕事では、こういったコンプライアンス違反を未然に防ぐために、SNS等の広告チェックを行っています。

利便性とリスクは常に表裏一体なので、取り扱いには十分な注意が必要ですね。

今日はここまで。
ありがとうございました。

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