むかし書いた韓国コラム #721
釜山の隣、慶尚南道金海は古代に伽耶国があったことで知られ、古墳や首露王陵など歴史遺跡も多く残る。一方、現代では産業団地を抱えており、東上洞には外国人労働者らが多く集まる外国人街が形成されている。
東上洞の商店街を歩くと多くのアジア系飲食店を見かける。市は周辺をグローバルフードタウンと名付け観光スポットとしている。ただ現状としては、韓国人はあまり近寄らない街で、アジア系飲食店もそれほど積極的に韓国人客を受け入れているようには思えない。入りにくい雰囲気の店が多く、気軽に各国の料理が食べられると思って訪ねるとがっかりすることになるだろう。入りにくいお店でも思い切って入ってみれば意外とフレンドリーに接してくれるのだが。
伽耶諸国のひとつ金官国の始祖首露王の妃はインドの王女と伝えられている。2000年近く昔はこの地も各国との交流が盛んだったのだろうか。現在のグローバルフードタウンはあまり国際交流が活発なようには見えなかった。
【解説】
韓国人向けのお店ならまだしも、外国人労働者向けのガチなアジア系飲食店に好んで入る韓国人は多くないので外国人との交流などあまり活発ではないのだろう。個人的にはガチ系の店が好きであちこち訪ね歩き、金海でも1カ月ほど滞在しながら片っ端から制覇したものだが。
(初出:The Daily Korea News 2016年11月1日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)