見出し画像

むかし書いた韓国コラム #465

 寒い季節になると日本からの来客がぱったりと途絶える。氷点下の気温が続くソウル。友人知人には「ソウルは死ぬほど寒いぞ」と脅かしており、そうした宣伝も来客がない一因だろう。ただ、だれも来ないというのも寂しい気がしないでもない。そこで「韓国通を自任するなら厳寒の韓国を体験しなきゃ!」とけしかけてみた。するとこれに乗せられた知人から韓国行きを決めたとの連絡が来た。オフシーズンでチケットが安いことも背中を押したようだ。日本は今週末が3連休でそれを利用するという。

 こちらとしては「本当に来るのか!」という気分だ。自分でけしかけておいてひどい言い草ではあるが、厳寒期はできるだけ外出を控えたい。勝手に寒さを体験して帰ってくれと言うわけにはいかず、なんだかんだで1日は付き合わされそうな感じだ。

 週末は自宅でぬくぬくと過ごそうという計画は見事に打ち砕かれた。口は災いの元か。これからは「韓国を楽しむには気候のいい時期がいちばん!」と宣伝することにしよう。

【解説】
 とはいえ長年の韓国暮らしで寒さには強くなったから、日本から来た観光客よりは薄着だし、氷点下10度くらいまでなら彼らが騒ぐほど厳しい寒さとは感じなかった。

(初出:The Daily Korea News 2013年1月9日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?