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むかし書いた韓国コラム #93

 冬の風物詩といえばワカサギ釣りがある。江原道春川の春川湖あたりはワカサギ釣りで有名だ。先週末も多くの観光客が訪れたようだ。山間部だけにソウルよりも寒さが厳しく、湖面は厚さ数センチの氷に覆われている。同じ江原道の麟蹄では全国的な口蹄疫騒ぎを受け今月末に予定されていたワカサギ祭りが中止に追い込まれているが、春川は個人で訪れるのに問題はなさそうだ。自分で釣らなくても湖周辺に並ぶ店ではその場で天ぷらや躍り食いを楽しめる。

 毎年この時期になると行こうと思うのだが、なんとなく億劫になってしまい、気がつくとシーズンが過ぎてしまう。春川までの京春線は昨年末に複線電化開通しており、これまでより短時間で行けるようになった。旅情を誘う客車列車がなくなり味気ない通勤電車での旅となるのは少々物足りないが、週末の小旅行に出かけるにはちょうどよい場所だ。今年こそ旬の味覚を味わいたい。

【解説】
 春川といえばタッカルビが有名だが、冬季に訪れるならワカサギも楽しんでおきたい。釣りをするのは面倒だというなら最初からワカサギ料理を扱う飲食店に行けばよい。そば粉を使ったガレットのような料理もあり、春川は意外とグルメを楽しめる町でもある。

(初出:The Daily Korea News 2011年1月13日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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